「奇兵」
原題:奇兵/The Sniping
1989年 香港 87分
■監督:
唐偉成(ウィルソン・タン)
■出演:
萬梓良(アレックス・マン)
曾志偉(エリック・ツァン)
徐少強(チョイ・シウキョン)
陳觀泰(チェン・カンタイ)
馮克安(フォン・ハックオン)
高飛(コー・フェイ)
楚原(チュー・ユアン)
●あらすじ
残り1週間で刑期を終える囚人エリック(曾志偉)は、
野外活動中に、キョン(徐少強)ら三人組の脱獄犯に遭遇し、巻き込まれて一緒に逃げるハメになる。
エリックの恋人から依頼を受けたマン(萬梓良)は、エリックを追いかけるが。
★感想など
日本未公開作品で、DVDも出ていない作品。
鑑賞は未公開の香港映画に字幕を付けて放送してくれていたCSにて。
まずキャスト陣が、レレレではお馴染みの人達ばかりなのが、かなり嬉しい。
だが脚本が割とスッキリしておらず若干破綻気味なので、観ていて軽く混乱する。
まず冒頭は囚人の曾志偉と、何故か曾志偉を毛嫌いして虐めている警察長官の楚原の絡みから始まる。
何かと陰湿なイジメを繰り返す楚原だが、曾志偉が徐少強の脱獄に巻き込まれた際に
自分の息子がその場で殺された事により逆上し、最後まで曾志偉を執念で追いかけるのは分かるのだが
楚原とその外人上司のおじさんが同性愛者でデキていると言う設定は必要だったのかと、甚だ疑問に思う。
さらに楚原に雇われたマフィアの手下に馮克安がいるが、マフィア絡みの襲撃は全て血みどろ描写になる。
ちょっと浮いているくらいに。
また途中から萬梓良が登場するが、元刑事と言う設定で陳觀泰が元同僚として絡んでくるが
陳觀泰のキャラをうまく生かせてない感じ。
そして最大に良くなかったのが、中盤まで曾志偉を話の中心にして進んでいたのに突然出てこなくなり
クライマックスの銃撃シーンで、唐突に登場してくる不可解さ。
なのに活躍するわけでもなく、姿を隠して終了と良く分からない編集をされているのだ。
まあ日本版のソフト化はされていないので観る機会は早々無いだろうが、特に観なくても良いかも知れない。