レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

SF巨大生物の島

2024年12月02日 20時35分42秒 | 特撮

「SF巨大生物の島」
原題:MYSTERIOUS ISLAND
1961年 イギリス 100分
■監督:
 サイ・エンドフィールド
■出演:
 マイケル・クレイグ
 ジョーン・グリーンウッド
 マイケル・カラン
 ゲイリー・メリル
 ベス・ローガン
 ハーバート・ロム
 パーシー・ハーバート

●あらすじ
時は南北戦争のさなか、気球にのって戦場から脱出した囚人たちは風に流され見知らぬ島にたどり着く。
だがそこは通常の何十倍もある大きさの生物が跋扈していた。
後から漂着した母娘を加えてサバイバル生活が始まるが、
島にはもう一人奇妙な人物が住んでいることが判明する。
それはあの伝説のネモ船長だった……。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
超久々に観た、レイ・ハリーハウゼンの映画。
原作はジュール・ヴェルヌの「海底二万哩」の続編のため、ネモ船長やノーチラス号などが登場する。
映画の見所は勿論ハリーハウゼンによるダイナメーションであり、実在の動物のみならず
巨大生物に襲われる人間もモデルアニメによって動かしているのが特徴的。
ハリーハウゼンが人間をアニメートしているのって、あんまり記憶がないので。
しかし架空の生き物ではなく、実在の生き物を動かす方が大変だろうなあとか考えてしまうが
この映画は基本的にそんな事なく、制作された時代性もあって、とにかく登場人物全員がお気楽極楽な感じだ。
南北戦争で捕虜になっていた兵士たちが気球で脱出すると言うところもジュール・ヴェルヌっぽいが
そのまま無人島に不時着するが、いきなり巨大なカニに襲われるも、カニを何とか間欠泉に落としたら
その後はみんなで楽しく茹でカニを楽しんで、腹いっぱいになって幸せ~みたいな描写を見ると
何だかこちらも幸せな気分になってくる。
勿論カニ以外にも巨大な生物には何度も襲われるのだが、そもそも誰一人として、何故生物が巨大なのかについては触れず
乏しい手持ちの武器で戦っては食料にしていくのだ。
そこにネモ船長の登場、島が火山で沈んでいくなど、昔の映画にありがちな展開を迎えて終わるが
こんな状況になりつつも、底抜けに明るい皆を見ていると、映画ってこれでいいんだよなあ。
とか考えてしまうね。
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極底探険船ポーラーボーラ

2024年10月01日 18時52分10秒 | 特撮

「極底探険船ポーラーボーラ」
原題:THE LAST DINOSAUR
1976年 アメリカ/日本 105分
■監督:
 アレックス・グラスホフ
 小谷承靖
■出演:
 リチャード・ブーン
 ジョーン・ヴァン・アーク
 中村哲
 関谷ますみ

●あらすじ
日米合作の、SF恐竜アドベンチャー映画。
北極で油田の調査を行なっていた探険船ポーラーボーラが、すり鉢状の地形に隠れていた火山湖を発見。
そこは、ティラノザウルスをはじめ太古の恐竜が闊歩する古代世界だった。
ポーラーボーラを開発した大企業の社長、マステン・スラストは自ら調査隊を編成し、
秘境へ足を踏み入れるも、思わぬ事態が彼らを待ち受けていた。
(円谷ステーションより)

★感想など
本作の事は、長い間東宝の邦画だと思っていた。
そうしたら映画が始まってすぐに外人が出てきて英語喋ってるもんだから、てっきり違う映画観てるのかと思って
2~3回停止したり早送りしたりして、今観ているのが本当に「極底探険船ポーラーボーラ」なのか
何度も確認してしまった。
内容の方はロストワールド物で、地底を進んでいたら見知らぬ大地に辿り着き、そこに恐竜がまだ生きていたと言うもの。
このプロットって前に観た「地底王国(1976)」や「アトランティス7つの海底都市(1978)」と全く同じだな。
本作はアメリカのランキン・バス プロダクションが円谷プロダクションに特撮部分を要請し完成した作品。
翌1977年にアメリカではTVムービーとして放映したらしいが、日本では劇場公開されたのかな。
これ特撮部分だけ日本側なのかと思っていたら、それ以外にも日本人の役者が出てきたり(一人は原始人女性役だけど)
日本の上高地でロケしたりなど、結構合作な感じなんだね。
だが面白いかと言うと結構微妙で、まず各登場人物のキャラクターが変。
まず主役のマステン役は大富豪で狩りが趣味な社長なのだが、常に権力を振りかざしてイバリ散らす嫌なやつ。
60代くらいのかなりお爺ちゃんに見えるのに、何故か劇中女にモテモテなのも納得がいかない。
そして探検隊に唯一女性として同行するフランキー役のおばちゃんも変で
出発前は探検隊に同行するのをマステンお爺ちゃんに断られたため、色仕掛けでベッドインし同行を許可させるが
謎の土地で何か月も暮らすようになると、若い他の男に浮気。
しかし最後脱出できるようになると、またお爺ちゃんの方にフラフラと行くと言う無節操さが意味不明だ。
そして肝心の恐竜だが、メインとなるのはティラノサウルスだ。
このティラノがやたらに好戦的な上に、他の映画に比べて知能も高く設定されている風。
割と早い段階から登場し、ずっと人間たちを襲ってくれるが、造形はそこまで良くはない。
どちらかと言うと当時日本の特撮ドラマに出てきたような怪獣に雰囲気が近い。
それなのに鳴き声の一部がゴジラの声を流用しているもんだから、軽く混乱はする。
でも出し惜しみせずずっと出ずっぱりなところは嬉しいので、怪獣映画ファンとしては十分満足できるだろう。
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恐竜・怪鳥の伝説

2024年06月13日 20時05分22秒 | 特撮

「恐竜・怪鳥の伝説」
1977年 日本 92分
■監督:
 倉田準二
■出演:
 渡瀬恒彦
 沢野火子
 林彰太郎
 野口貴史

●あらすじ
日本全土を震度100で突き上げる驚異の大パニック巨編!
プレシオザウルスVSランホリンクス!
神秘の富士五湖に潜む前世紀の謎!
1977年夏。
神秘のベールに包まれた富士の青木ヶ原樹海で事件は起こった。
やがて巻き起こる異変の数々…。
化石収集家・芦沢節(渡瀬恒彦)が見たものは果たして何か?
雄大な富士を舞台に展開するミステリアスアドベンチャー。
パニック映画ブームに沸く70年代に空前の巨費と時間をかけ、
世界市場をターゲットに製作した神秘と驚異の特撮巨編
「恐竜・怪鳥の伝説」、ここに大公開!(昭和52年4月公開)
(東映ビデオより)

★感想など
この映画はヒドイ!
どれくらいヒドイかと言うと
今まで観た邦画の特撮・怪獣映画で一番ヒドイ出来だ!
まずこの映画については、子供の頃に読んだ本にボロクソに書かれていたのが気になってたんだよね。
その本の冒頭には、以下のように書かれていた。

昭和五二年、米映画「ジョーズ」の大ヒットに便乗して「恐竜・怪鳥の伝説」が登場する。
東映のゴールデン・ウィーク超大作は制作費七億五千万を投入した大失敗作映画であった。
この映画が興行的にも作品的にも失敗した原因はいろいろ考えられるだろう。
特撮の貧弱さ、主人公ともいうべき恐竜の造形の悪さ、
「ジョーズ」を悪い意味で真似たストーリーのまずさ等々、数え上げればきりがない。
しかし、何にもましてこの映画を失敗させた原因は実はその演出の稚拙さにあったと言える。

とまあ、紹介文の最初からこの有様。ボロクソである。
褒めるところなぞ一つも無いと言った感じであったが、この紹介文で決定的だったのは、
以下の恐竜たちについての文章であった。

物語も半ばをすぎた頃やっと恐竜が画面に現れるのだが、これが前半の演出に輪をかけてひどい出来なのである。
首長竜の首が生物というよりも神の筒を折ったようにペコッとへこんで曲がるところなど
特撮映像としては最悪である。
怪鳥の方はまったくグライダーが飛んでいるという感じで、これで一体どこに七億五千万をかけているのだろう。
クライマックスの両者の対決はもう見なくても大体わかると言うものだ。

恐竜の描写については、さらにボロクソに書かれていたりする。
だが逆にここまで書かれると、一体どこまでヒドイのかこの目で確認したくなるのも世の常。
そう思って大人になってから観たハズだが、あまり記憶に残っていない。
中古でVHSを買ったくらいなのに。
だがあんまり面白いとは感じなかった程度の事は覚えているが、今回はなんだか面白いんじゃないかと
何かよからぬ期待をして久々に鑑賞してみたのだが
まさかここまでこちらの予想を大きく超えてヒドイとは!
まあ恐竜については、上記の通りだった。
1976年版の「キングコング」ばりに、等身大の恐竜を作って俳優たちとの撮影を合成無しでやりたかったんだろうが
如何せん特撮技術には弱い東映の弱点が出ている。
しかしそれ以外にヒドイのが演出で、全体的に抑揚がない感じで、観ていて何度も眠りに落ちそうになった。
話自体はシンプルなはずなのに、何故か話が全然頭に入ってこない。
まあ脚本も割とヒドくて、細かな整合性は全然取れていないし、何よりヒドイのがキャラクターの喋り方とか
性格が途中でガラっと変わってしまう事だ。しかも何でそうなったのかの説明は一切ない。
これだけでも頭痛が痛いのに、
絶望的にヒドイのが音楽だ!
音楽担当がジャズの人かどうか知らんが、恐竜が登場して人を襲うシーンなのに、のんきにジャズ。
これ程気の抜けたシーンを見た事がない!
それ以外のドラマパートでも、緊迫したシーンとかでも、当時の二時間ドラマみたいなのんきな音楽を流しやがる。
おまけにオープニングでは、全く意味不明の歌詞な「遠い血の伝説」と言う歌も流すし。
もうとにかく、音楽が場面に何一つあっていない。
音楽があっているシーンが一つもない。
この辺が観ていて苦痛な、最大なポイントかも。
とにかくこの映画は絶対に観ない方が良いだろう。
長年持っていたVHSも、今度ゴミの日に処分しよう。
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黄金バット

2024年06月04日 19時32分19秒 | 特撮

「黄金バット」
1966年 日本 73分
■監督:
 佐藤肇
■出演:
 山川ワタル
 千葉真一
 高見エミリー
 筑波久子
 アンドレ・ヒューズ
 青島幸男

●あらすじ
惑星イカルスの軌道を変え、地球に衝突させようという怪人ナゾーの野望を黄金バットが打ち砕く。
紙芝居出身のヒーロー・黄金バットの活躍を描いた冒険活劇。
エキセントリックな世界をうまく映像化しているが、キャスティングから来る東映テイストも濃厚。
主題歌は後にアニメ版でも使用されお馴染みとなった。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
確かに主題歌はアニメ版と一緒だった。
内容の方も完全に子供向けのアニメを実写にしたような感じ。
だが主演が千葉真一であり、太い眉毛が中央で繋がっている風貌も相まって、結構劇画臭い。
そして千葉真一による熱さがより物語を熱心なものにしている。
だが設定を知らなかったのもあるが、黄金バットって誰か人間が変身しているヒーローでは無くて
棺桶の中に眠っていたミイラだかゾンビだかが蘇ったヒーローだったんだね。
まさかあの髑髏の顔はマスクではなくて、本物の髑髏だったとは。
まあ東映による特撮物って以外と多くはないから、ここは素直に楽しむとしますかね。
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大魔神逆襲

2024年02月14日 18時05分10秒 | 特撮

「大魔神逆襲」
1966年 日本 88分
■監督:
 森一生
■出演:
 二宮秀樹
 堀井晋次
 飯塚真英
 長友宗之
 名和宏
 橋本力

●あらすじ
「大魔神」シリーズ第三弾。
非道な領主のもとで強制労働をから逃げ出した村人たちを救うため、四人の子供たちが禁足地の山中へ向かう。
領主側は追っ手を放ち、子供の一人が命を落としてしまう。そしてついに、山の武神像が動き出す。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
「大魔神」シリーズ第三弾は、シリーズ第一弾「大魔神」と同じく子供が主役で話が進んでいく。
脚本の完成度はシリーズ随一と言ってよい。
そもそも「大魔神」シリーズは最後に大魔神が登場することは決まっているが、
最後になるまでは登場しないので、如何に大魔神が登場する最後まで話を引っ張っていくかが重要となる。
その点本作は可愛らしい子供たちが、親や大人たちのために険しい魔神の山に挑戦する冒険物の要素も入り
さらに悪い大人たちとの追いかけっこも交えるので、飽きる事なく最後まで観ることができる。
そして肝心要の大魔神の売りは、腰に据えてある刀を初めて抜くと言うもので
これまた格好良い姿を見せてくれて大満足である。
わずか一年の間に3作を作り上げ、そこからリメイクを含めて全く新作も作られていない伝説のシリーズ。
特撮の技術は進んだけど、時代劇を撮ろうと思うと逆に退化していないか気になってしまう昨今では
逆にこのまま新作は作らない方が幸せなのかもしれない。
2010年に「大魔神カノン」というドラマが製作されたらしいが、恐ろしく評判が悪いので観る気はしないしね。
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