「ヒッチャー」
原題:THE HITCHER
1985年 アメリカ 98分
■監督:
ロバート・ハーモン
■出演:
ルトガー・ハウアー
C・トーマス・ハウエル
ジェニファー・ジェイソン・リー
ジェフリー・デマン
●あらすじ
ルトガー・ハウアー演じる殺人鬼が話題となったサスペンス。
どしゃ降りの雨の中、テキサスのハイウェイで拾ったヒッチハイカー。
その男は、自分が殺人鬼である事を告げるとナイフを取り出す。
主人公の青年は、辛くもその難を逃れたものの、
それ以来、殺人鬼と青年の死を賭けた恐怖の“鬼ごっこ”が始まった……。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
本作はホラー映画では有名な作品だったらしい。
全然知らなかったんだけど、面白くて大ヒットしリメイクまで作られた伝説の作品。
とまで言われては観ないわけにいかない。そう思って観てみたら
超絶に怖くて不気味で凄い面白かった!
まずルトガー・ハウアー演じる殺人鬼がヤバ過ぎ。
人の命を紙のように奪っていく非道さ。それでいて後先のことを全く考えていないため
給油所を爆破するとか、護送車の中でライフルを奪って脱走するなど何でもアリ。
主人公の前にも何度も現れて、いたぶった後にすぐ居なくなる。
いつでも殺せるのに殺そうとはしない。
しかし主人公の後をずっとストーカーする。
そして最大に恐ろしいのが、何故そんな行動を取るのかが一切明かされないことだ。
人間は他人(殺人鬼)が何を考えているのかがさっぱり分からないのが一番の恐怖だ。
と言うのを聞いたことがあるが、正にそれ。
冒頭はホラーなんだけど、中盤は何であいつに追われているのかがさっぱり分からない
理不尽系サスペンスの様相と呈し、まるでデビッド・フィンチャーの「ゲーム」の雰囲気に近かった。
まあ一言で言って最高。
追われる側のC・トーマス・ハウエルも良い演技連発で、最初はビビッて泣き出したり
追い払って超喜んだり。中盤は警察から殺人鬼と間違われて追われる必死さを見せ
最後の方は何だかルトガー・ハウアーの狂気が乗り移ったかのような狂気の演技まで。
この二人あってこそ、本作が名作たりえたと言えるね。
それでいて途中から話に絡みだすヒロインのジェニファー・ジェイソン・リーという女優さん。
この人もとても可愛くて、80年代のアメリカ映画の若き女性って感じが最高。
まあとにかく色々含めて
傑作なのは間違いなかったですよ!