レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

ヒッチャー

2021年11月29日 23時32分20秒 | サスペンス

「ヒッチャー」
原題:THE HITCHER
1985年 アメリカ 98分
■監督:
 ロバート・ハーモン
■出演:
 ルトガー・ハウアー
 C・トーマス・ハウエル
 ジェニファー・ジェイソン・リー
 ジェフリー・デマン

●あらすじ
ルトガー・ハウアー演じる殺人鬼が話題となったサスペンス。
どしゃ降りの雨の中、テキサスのハイウェイで拾ったヒッチハイカー。
その男は、自分が殺人鬼である事を告げるとナイフを取り出す。
主人公の青年は、辛くもその難を逃れたものの、
それ以来、殺人鬼と青年の死を賭けた恐怖の“鬼ごっこ”が始まった……。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
本作はホラー映画では有名な作品だったらしい。
全然知らなかったんだけど、面白くて大ヒットしリメイクまで作られた伝説の作品。
とまで言われては観ないわけにいかない。そう思って観てみたら
超絶に怖くて不気味で凄い面白かった!
まずルトガー・ハウアー演じる殺人鬼がヤバ過ぎ。
人の命を紙のように奪っていく非道さ。それでいて後先のことを全く考えていないため
給油所を爆破するとか、護送車の中でライフルを奪って脱走するなど何でもアリ。
主人公の前にも何度も現れて、いたぶった後にすぐ居なくなる。
いつでも殺せるのに殺そうとはしない。
しかし主人公の後をずっとストーカーする。
そして最大に恐ろしいのが、何故そんな行動を取るのかが一切明かされないことだ。
人間は他人(殺人鬼)が何を考えているのかがさっぱり分からないのが一番の恐怖だ。
と言うのを聞いたことがあるが、正にそれ。
冒頭はホラーなんだけど、中盤は何であいつに追われているのかがさっぱり分からない
理不尽系サスペンスの様相と呈し、まるでデビッド・フィンチャーの「ゲーム」の雰囲気に近かった。
まあ一言で言って最高。
追われる側のC・トーマス・ハウエルも良い演技連発で、最初はビビッて泣き出したり
追い払って超喜んだり。中盤は警察から殺人鬼と間違われて追われる必死さを見せ
最後の方は何だかルトガー・ハウアーの狂気が乗り移ったかのような狂気の演技まで。
この二人あってこそ、本作が名作たりえたと言えるね。
それでいて途中から話に絡みだすヒロインのジェニファー・ジェイソン・リーという女優さん。
この人もとても可愛くて、80年代のアメリカ映画の若き女性って感じが最高。
まあとにかく色々含めて
傑作なのは間違いなかったですよ!
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大列車強盗

2021年11月29日 22時13分45秒 | 西部劇

「大列車強盗」
原題:THE GREAT TRAIN ROBBERY
1903年 アメリカ 12分
■監督:
 エドウィン・S・ポーター
■出演:
 ギルバート・M・アンダーソン
 A・C・エイバディ
 マリー・マーレイ
 ジョージ・バーンズ

●あらすじ
『大列車強盗』は1903年にアメリカで製作・公開されたサイレント映画である。
トーマス・アルバ・エジソン率いるエジソン社が製作した作品で、監督・製作・撮影はエドウィン・S・ポーターが務めた。
世界初の西部劇映画と呼ばれ、アメリカ映画では初めてといえる本格的なプロットを持った作品である。
(Wikipediaより)

★感想など
本作は最初の西部劇として有名な作品。
ラストのギャングが画面に向かって拳銃を撃つシーンは、ジョージ・P・コスマトス監督の
「トゥームストーン」の冒頭で観たくらいだけど、まさかこんなにも良い状態でフィルムが残っているとはね。
今まで観た映画の中でも一番古いとは思う。台詞が出ない所謂サイレント映画と言うやつだからね。
その割にはきちんと作られていて普通に面白かった。
この2年後には同じ監督によるパロディ映画「小さな列車強盗(The Little Train Robbery)」(1905年)が製作されていて
話のプロットは基本同じなのだが、襲うギャングが子供だったり、襲われる汽車がミニSLだったりなど
まさに大ヒットした本作のパロディになっていて楽しい作りになっている。
歴史的価値は高いので、西部劇のほぼ始まりに興味がある方は是非。
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吸血怪獣ヒルゴンの猛襲

2021年11月29日 00時02分50秒 | 怪獣/モンスター

「吸血怪獣ヒルゴンの猛襲」
原題:ATTACK OF THE GIANT LEECHES
1959年 アメリカ 62分
■監督:
 バーナード・L・コワルスキー
■出演:
 ケン・クラーク
 イヴェット・ヴィッカーズ
 ジーン・ロス 
 ブルーノ・ヴェソタ
 ジャン・シェパード

●あらすじ
突然変異したヒルがフロリダにある沼から白人労働者達を恐怖の溝に陥れる。
(Amazon Prime Videoより)

★感想など
ロジャー・コーマンが製作総指揮だった。この頃のロジャー・コーマン関連の作品は
つまんない映画に怪獣のシーンをちらっと追加したら大ウケしたから、作る映画には
何でもいいからとりあえず怪獣を追加しとけって指示してたらしいね。
だがそれによってどの作品もヒットしてたんだから、流石コーマン先生と言ったところですね。
本作も当時の大らかな時代による空気感が背景にあるのか、怪獣映画なのにかなり平和的な作りである。
まず巨大化したヒルの造形が「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」のバイラス星人を想起させるデザインで
昭和の香りが非情に色濃くて素晴らしい。(単に布切れに絵を描いただけとは突っ込まないように)
脚本とか展開とか特撮とかどれもピリっとはしないが、1959年の映画と思えばこれもまた良し。
午後のロードショー辺りで、だらだらと流し観するくらいがちょうど良いでしょう。
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プロジェクトV

2021年11月26日 16時17分12秒 | アクション

「プロジェクトV」
原題:急先鋒/VANGUARD
2020年 中国/香港 107分
■監督:
 唐季禮(スタンリー・トン)
■出演:
 成龍(ジャッキー・チェン)
 楊洋(ヤン・ヤン)
 艾倫(アイ・ロン)
 徐若晗(シュー・ルオハン)
 母其彌雅(ムチミヤ)

●あらすじ
ジャッキー・チェン扮する国際的警備会社の社長が巨大な陰謀に立ち向かっていくアクション・エンタテインメント。
監督は「THE MYTH/神話」「カンフー・ヨガ」のスタンリー・トン。
世界を舞台に要人警護を専門に請け負う国際特殊護衛部隊“ヴァンガード”。
トン・フアンティンはその創設者にして正義感あふれるチームのリーダー。
ある日、ヴァンガードのクライアントであるロンドンの実業家チン・グォリが、
とある莫大な裏金をめぐる陰謀に巻き込まれ、彼の娘でアフリカで野生動物の保護活動に従事するファリダに危機が迫る。
こうしてチンの依頼を受け、ヴァンガードの精鋭チームを率いてアフリカへと向かうトンだったが…。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
これ、最近のジャッキー映画としては当たりだね!
なんか90年代のジャッキー映画を観ているかのような錯覚に陥る作り。
つまり楽しい。
映画冒頭からずっとアクションのつるべ打ちで、しかも同じようなアクションは続かない。
舞台もアフリカのジャングルや急流の滝。中盤は戦争映画のような様相を示し、ラストはドバイの街並みをバックに
大暴れする展開と、全く飽きさせない。
この辺は監督の唐季禮(スタンリー・トン)の力で、この人が監督したジャッキー映画はどれもスタンリー・トンらしさがあって
どの作品もオススメできる程傑作揃いである。
本作は流れなども含めて「WHO AM I?」に似てるかなと思ってたが、「WHO AM I?」はスタンリー・トン監督じゃなかった(笑)
まずアクションはスタンリー・トンらしくデッドリー・スタントなアクション多めでテンション上がる。
しかしいつもと違うのはジャッキーがメインではなく、若手俳優にメインを譲っている感が良い。
デパートでのアクションは「ポリス・ストーリー/香港国際警察」を想起させるが、若手の楊洋(ヤン・ヤン)は
デパートの3階くらいから1階までジャンプして飛び降り、それを見ていたジャッキーが同じように続こうとするが
「階段あるよ」って言われたら「じゃ、それで」って飛び降りるのを止める流れは歳相応な感じで大変微笑ましかった。
そう言えば冒頭の唐辛子を手に塗りたくって戦うやつも「プロジェクトA2」の引用だしね。
そうは言っても「ブラック・パンサー」並みに急流でのボートアクションとか魅せてくれるんだけどね。
若手にちょうど良くアクションを譲るバランスが絶妙に良かった感じだね。
いつもはオレがオレがだもんね。ようやくジャッキーも譲れるようになったかと少し感心感心(←何様だオレw)
アクション面は俳優以外にも工夫が満載で、007ばりの秘密兵器のオンパレードが楽しく
それを「アベンジャーズ」並みのキメキメなポーズで決めるのがヒーロー映画っぽい感じもあり楽しい。
若手俳優たちの活躍も目覚しいが、その中でも徐若晗(シュー・ルオハン)と言う女優さん。
超可愛いね!
かつて「地獄第19層」で冼色麗(シエン・セリ)を見た時に似た感じだね。
外人たちも中国語を喋る香港映画ライクな作りで、ラストは皆揃って「お正月おめでとうございます」
これは旧正月映画なのかな?
香港映画黄金時代はこういった旧正月を祝う映画が良くあったよね。
大体シネマ・シティ製作でユンファ主演の映画ね。
エンドロールのNGシーンも懐かしく、あの頃の楽しい気分になれる嬉しい映画。
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帝都大戦

2021年11月25日 02時17分56秒 | SF/ファンタジー

「帝都大戦」
1989年 日本 107分
■監督:
 一瀬隆重
■出演:
 加藤昌也
 南果歩
 嶋田久作
 野沢直子
 丹波哲郎

●あらすじ
『帝都物語』の続篇。
太平洋戦争末期を舞台背景に、甦った魔人・加藤保憲と霊能力者・辰宮雪子との闘いを描く。
昭和20年。戦争による被害が広がる中、内閣は霊能力者・辰宮雪子の能力により連合軍の幹部たちを呪い殺すための計画を進行していた。
しかし、人々の怨みを受け復活を果した魔人・加藤保憲が再び帝都を破滅に導くために活動を開始する……。
(YAHOO映画より)

★感想など
前作がつまらなかったから、このまま放っとくと続編はいつまでも観ない気がしたので
(「イウォーク・アドベンチャー」の続編「エンドア/魔空の妖精」みたいに)頑張って観てみた。
そしたらスタッフがレレレ的になっていてちょっと嬉しくなった。
まず謎の役職、総監督の藍乃才(ラン・ナイチョイ)。
本作の前に「孔雀王」の監督したからその繋がりかな?
総監督とか言ってるけど、名前貸しただけかな? とか思ってる。
そしてSFXにスクリーミング・マッド・ジョージ。
と言っても彼は日本人なのでオファーされてもおかしくはない。
やってることはいつもと一緒で、少女のからだを虫にしたり、
「ソサエティー」とかでもやってた、腹の中から手を出して腹の皮を伸ばすやつとかいつも通り。
そういうのは置いておいても、ストーリーがかなりシンプルになった分、前作ほどヒドイとは思わなかった。
話が分からないと言うことは無いんだけど、特に面白いとは感じなかったなあ。
と言っても丹波哲郎が祈り増幅器を使って自分の呪いをパワーアップさせて世界の要人を呪い殺そうとするなんてのを
大真面目にやってるのは結構バカで笑えるけど。
本作では完全に怨霊として復活した加藤だけど、よくよく見るとこの人何もしてないよね。
誰かの前に現れてはただ「帝都は滅びるべきだ」と言ってるだけ。
帝都を滅ぼすための行動は、特に何もしてないように見えたが?
霊力もショボイし、魔神ではなく魔人と言う表現がほんとピッタリな感じだった。
でもまあ邦画としてはまさしく超大作って感じのこのシリーズ。
当時はやっぱり話題になってたし、こういった映画が邦画で作られていたことが嬉しいよね。
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