「ハロウィン KILLS」
原題:HALLOWEEN KILLS
2021年 アメリカ 106分
■監督:
デヴィッド・ゴードン・グリーン
■出演:
ジェイミー・リー・カーティス
ジュディ・グリア
アンディ・マティチャック
ウィル・パットン
トーマス・マン
アンソニー・マイケル・ホール
●あらすじ
鬼才ジョン・カーペンター監督によるスラッシャー・ホラーの金字塔「ハロウィン」(1978)の
直接の続編として2018年に製作されたデヴィッド・ゴードン・グリーン監督版「ハロウィン」の続編。
主演は引き続きジェイミー・リー・カーティス。共演にジュディ・グリア、アンディ・マティチャック。
ローリーが仕掛けたバーニングトラップによって、ついに40年にわたる因縁に終止符が打たれたと思われた。
しかしマイケル・マイヤーズとの死闘で深手を負ったローリーが、娘のカレンと孫娘のアリソンに付き添われて病院へと運ばれていた時、
マイケルは業火の中から易々と生還を果たしていた。
そして再び残忍な殺戮が始まる。
マイケルの恐怖が目の前の現実となる中、ハドンフィールドでは40年前の悲劇を知る者を中心に住民たちが自警団を結成し、
マイケルに立ち向かおうとするのだったが…。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
非常に良く出来た傑作ホラーでしたよ。
と言っても懐かしの80年代ホラーの雰囲気再現って意味で、万人が口を揃えて「これは傑作だ!」と言うわけではありません。
ホラー映画ブームだった80年代の雰囲気なので、初代「ハロウィン」の続きと言われても納得いける感じなのは流石。
残酷描写も2021年としては過激な方で、こちらも80年代を想起させる感じ。
音楽も初代の音楽を使っており、正に「ハロウィン」な一作だ。
とは言え色々とアラも目立つ。
脚本が完全に三部作の真ん中になっていて、これ一本で完結していない。
前作の良いラストを完全に無駄にする感じなのは、無理に続編を作るホラー映画のお約束だからそこは許せる。
そう言えば無理やり前作の夜の続きからって、リック・ローゼンタール監督の「ハロウィンII」と同じ展開なのがウケル。
だが本作のクライマックスは前作の勢いはどこいったとばかりに、マイケルと決着を付けない。
ローリーも基本寝たきりに近いし。
これはこの後に「HALLOWEEN ENDS」と言う映画が作られるため。
デヴィッド・ゴードン・グリーン監督による「ハロウィン」は三部作だからだそうな。
それにしたって本作の終わり方はちょっと無いなと言う感じ。
あとマイケル・マイヤーズの描き方に違和感を感じた。
まず全体的に身体が細すぎなのも気になるが、犠牲者の殺し方が過去作と違っているよね。
今までは基本強力な一撃を喰らわして終わりで、それが超自然的な感じがして良かったのに
本作では何本もの包丁を一人に刺し続けるとか、ドローンを投げるとか、なんか描写が人間ぽい。
これはジョン・カーペンターが見たら怒るんじゃないかなあ。
マイケルはあくまでブギーマンが宿った悪魔なんだからね。
とは言え近年のホラーとしては熱い出来栄えだったので、次回作も期待して待っていよう!