イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

♪そういうわけで 地位もある

2008-09-22 22:56:25 | お笑い

『ゴーオンジャー』GP31921日)のぶっパジケ具合については昨日もう書いたので多くを語りませんが、虫の知らせでしょうかね?20日夜半過ぎ、最近あきらめていた『ケータイ大喜利』を後半、出会いがしら視聴したらこんなお題でした。

「ヒーロー戦隊のテーマ曲、なんじゃそれ?という歌い出しとは?」

アニソン帝王・水木一郎さんのナマ歌による披露。481月生まれ、還暦のアニキ。初見の投稿歌詞にだいぶ噛んでましたが。

 見よう見まねで 変身だ  …役者さんも演じはじめはそんな感じだと思う。

 未経験でも 大歓迎  …キャバクラか。

 レッドの嫁は 元ピンク  …つい最近元ピンクと元ライダーの離婚の報を聞いたような。

 本当の敵は 前の妻  …昼ドラ戦隊ドロドロンジャー。

そして今回一番笑った作品。

 どういうわけか カネはある  ……変身ヒーローが“何で食ってるか”って毎回軽く話題になるんですよね。原則“ヒーローとしての戦闘・戦果”は“貨幣的実入り”に直結しないという大前提が毎作ある。

04『デカレンジャー』06『ボウケンジャー』のように、敵を撃退することが存在目的のひとつに標榜される組織に所属していたり、雇用されて職業としてヒーローをやっていたりする場合はまったく問題ないのですが、05『マジレンジャー』の小津ブラザーズ&シスターズなど、かなり資産もありそうな広壮な家に住んでいたものの、本来は普通のファミリーで、長兄が自家菜園で食材を収穫するほかは、家の外へ働きに出ているのはモデルの長姉だけで、下の弟2人は学生、生徒。主婦役の次女は年中やりくりに苦労していました。

放送中の『ゴーオン』なんかは本当にカスミを食って生きているのかってぐらい貨幣経済と縁が薄いですよ。ゴーオン加入前のバイトジプシーをいまも続けているらしい範人以外、走輔はレーサー、早輝は販売員、連はバスドライバー、軍平は警官と、全員前職を辞め無職になって加入しているし、食事も連の得意の卵料理以外自前で食べているのを見たことがない。

卵すらどこから、どうやって入手してるんだか。炎神スピードル、バスオン、バルカ、ガンパードが代わる代わるベアールVを………いやいやっ!そんな小さいお友達の夢を汚すような想像してはいけないで汚じゃる!…

ゴーオンウイングス須塔兄妹だけは海岸の別荘風パティオつき豪邸に住んで、大翔はトレーニング三昧、美羽はフラワーアレンジと料理三昧の日々なので、遊んでても困らない先代の遺産でもあるのかもしれませんが。

GP30でガイアクアを浴びた走輔と連が“ガイアーク保険”なるいんちき商品で一般人からカネを集め、「ゴーオンジャーって正義のヒーローでしょ?おカネとるの?」と主婦に首を傾げられると「ヒーローだって生活してかなきゃなんねーんだよッ!」とキレていたのは、あくまで“ガイアクアで一時的に人格が変わったから”とのエクスキューズ文脈。地球を守る正義の戦士は、戦いの対価としておカネを得てはならないという大前提があるようです。ここらへん、デカレンなどの職業ヒーロー、ゲキレンなどの修業者ヒーローとはちょっと違って、『ゴーオン』は一種の“フェアリーテール”世界なのかもしれません。

そうなると、逆に「なんじゃそれ?」どころか、ぐっと地に足のついた、実社会に根ざしたテーマソングではありませんか。 どういうわけか カネはある 

…『富豪刑事』ならぬ『富豪戦隊ボンボンジャー』ってところかな。

“崖の上三万坪”の豪邸育ち、富豪総裁麻生太郎さんも本日誕生。いまさら二世、三世議員がどうのっていちゃもんつけてても始まらないですね。安倍晋三さんは若々しく清新さはあったけど、いま思えばいかにもひよわで蒲柳の質だった。福田さんは安倍さんよりちょっと老獪…とまではいかないけど実務力ありそうではあった、けどとにかく迫力がなかった。やる気あんのんか自分、腹から声出して行かな、って感じだった。

麻生さんもボンボンジャーだけど、過去3代の総理の誰より遊び人そうな分、ツラの皮が厚そうで、ダミ声でがらっぱちでとりあえず迫力はありますわね。やる気満々、野心を感じる総理総裁って久しぶりに見た気もします。

何度かTV出演時に見たときのいちばん好印象点は、「何月第何週に国会召集、所信表明が何日、代表質問が何日から何日まで」「何日までに解散、何日公示、何日投票」ととかく先走るマスコミ辞令に、媚びずに釘を刺せそうな人だなというところですね。“国民の権利を代表”をたてにとって増長し放題のマスコミに駄目出せるというだけで、少々のことは目をつぶってあげてもいいかなと思う。

それも、例に出して悪いけど小沢一郎さんみたいな「私はマスコミ受けしません」と顔にでっかく書いてあるような人がじゃなく、麻生さんくらいヤワラカちゃんでクチすべりまくり、おもしろいこと言いたくて仕方ない人が駄目出してくれるほうが数倍いい。

首班指名された途端に解散総選挙の崖の上で、お疲れさんな話ですが国民もっと疲れてますんで。どうにかよろしく。

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ケさみ

2008-09-21 22:48:12 | ニュース

日野てる子さん、亡くなられたんですね。ハワイアン歌手。代表曲『夏の日の想い出』は最近ではサザンオールスターズの原由子さんもカヴァーしていましたが、月河実家にも確か、ラテンピアノ調にアレンジしたインストヴァージョンの入ったLP盤があり、特に父が好んで聴いていた記憶があります。

歌手としての日野てる子さんも、まだ実家がNHKしか映らない地域だった頃、白黒TVで結構お顔を拝見しました。何せ子供だったので歌よりも、顔のサイドにでっかい花(ハイビスカス?)の髪飾りをつけて、長い黒髪を片側に垂らしたヘアスタイルがいちばん、というか唯一印象的でしたね。女子なのに男性の床屋さんで髪を切られていた刈り上げちゃんだったので、長い髪を垂らしている大人の女性はこよなき憧れでした。

ハワイアン歌手と聞くと、知らない向きは堂々たる体格の浅黒い人を連想するかもしれませんが、てる子さんは後年のアイドル・石川ひとみさん(『右向け右』『まちぶせ』)にちょっと似の、丸顔可愛い系のお顔立ちで、衣装や髪型をトロピカルにされていただけで普通の日本的な美人だったと思います。

先日の訃報で驚いたのは、まだ63歳という若さ。調べたところ457生まれ。うわー。1945年=昭和20年生まれの有名人というと、なぜか真っ先にタモリさん、吉永小百合さん、水前寺清子さんが思い浮かぶのですが、そうすると月河の白黒TV時代に髪にお花つけてロングドレスで歌っていた頃のてる子さんは、逆算すると2122歳ぐらいだったことになります。

「オトナだった!!」のひと言ですね。いま思えば、昭和40年代の女性歌手、女優さん、みんなとても大人っぽかった。大人というより、女っぽかったですね。

子供時代のTV越しのうすらぼやけた記憶の印象だけでモノを言ってもはじまらないので、ざっと資料を当たって調べてみたのですが、現在現役で活躍されている組から例にとると、いしだあゆみさん483生まれ、『ブルーライトヨコハマ』がヒットした69年には21歳。奥村チヨさんが472生まれで  あンなた好みのぉ~オンナにぃ~なりたぁ~い『恋の奴隷』は22歳。あのブルージーでダルな『終着駅』すら24歳でヒットさせているんですね。

ちょっとTV的には現役感が薄くなりますが68年にレコード大賞を獲得した『天使の誘惑』の黛ジュンさんは485生まれで当時20歳。『天使~』よりもっとマイナー調でムーディーな『霧のかなたに』は実に19歳でのヒットです。女優出身の小川知子さんも491生まれで、当時オヤジたちの妄想をかきたててやまなかった『ゆうべの秘密』を19歳、『初恋のひと』も20歳でヒットさせています。

個人的に印象深いので引き合いに出させていただきますが、昭和40年代初期にカヴァー曲『夢みるシャンソン人形』を歌って、月河年代でもおマセな女児たちの憧れだったミコちゃんこと弘田三枝子さんは、472生まれで当時は18歳、69年にダイエットして「大人っぽくなった」「美しくなって見違えた」と評されカムバック、大ヒットさせた『人形の家』の時点でやっと22歳だったことになる。

2008年現在誕生日が来て満22歳、単純に86生まれの女性芸能人を、判明した範囲で列挙して行くと、石原さとみさんあびる優さん上野樹里さん北川景子さん松浦亜弥さん、『瞳』出演中の宇野実彩子さん、次クール朝『だんだん』の三倉茉奈・佳奈さん、同じく朝OG比嘉愛未さん、「別に」でおなじみ沢尻エリカさん、ビーチバレーの天使浅尾美和さん…

 昭和アイドルの大人っぽいに対する意味での“子供っぽい”と言うより、“未成熟感”の濃厚さに驚きます。ヤンキーくさいとかお嬢ちゃんっぽいなどのキャラの違いはあっても、こうして無作為に並べた顔触れ全員、セーラー服を着せて女子高校生に扮させてもほとんど違和感が無いでしょう。現に出演中の作品で扮している人もいます。

対するに『ブルーライト~』時点のいしださん、『恋の奴隷』時点での奥村さん、『人形の家』時点での弘田さんらにそれをさせたら、『シャボン玉ホリデー』内などのコントにしかならなかったと思います。

女優さんで言えば、最近の月河に親しい『白と黒』ヒロイン役の西原亜希さんが、8月に21になったばかりであの佇まい、あの雰囲気、共演者・監督・スタッフからも視聴者からも「大人っぽい」「落ち着いている」との専らの評判ですが、どちらかというと、親的・上司的視点で見ての「しっかりしている」「読書家そうで、学校の勉強ができそう」「(炊事・洗濯などの)生活能力がありそう」「部屋がきちんと片付いていそう」という類いの“大人っぽさ”であって、むしろ“躾けの行き届き具合”“聞きわけのよさ”≒“青さ”の範疇に近く、“オンナとしての成熟”とは対極ですらある。

今回は女性のみで、男性俳優やタレントに関しては調べませんでしたが、より早熟と言われる女性でこういう地合いなら男性はもっと幼いでしょう。いまの日本、成熟を急いで良いことはひとつもない。“成熟難”の時代に入ったのだなと思います。

まぁ、子供の頃見た大人と、いま大人として見る20代とでは、どの程度の何をもって大人っぽい・成熟していると感じるか、基準が単に“平行移動”しているだけということもある。

今日はたまたま、45年生まれで6667年に頻繁に見た日野てる子さんの訃報からの連想でいろいろ言及しましたが、いまの小中学生から見れば石原さとみさんや松浦あややもじゅうぶん女っぽいのかもしれないし、昭和40年代当時の高齢世代は「最近の若い女の歌手は幼い、松井須磨子は色っぽかった」「川上貞奴もイカしてた」なんて思ってたのかもしれません。

……なんぼなんでも古すぎか。

大人の女っぽいと言えばいまや代表選手は『炎神戦隊ゴーオンジャー』のケガレシア様・及川奈央さん。AVでご活躍の時代はさすがに月河未チェックなんですが、最初に見かけたのが05『牙狼 GARO‐』でのホラー・ウトック若返り体。81年4月生まれ、このとき24歳。うーんオトナだ。

でもって現在27歳。早輝(逢沢りなさん17歳)美羽(杉本有美さん19歳)とG3プリンセス組んでもまったく違和感なし。いいなぁ。なかなか成熟しないということは、いつまでも可愛いということと地続きなのでした。誰も成熟したがらないわけだわ。

“キャンディーズのロリ版”みたいなピンクフリフリ衣装で歌うG3Pより、観戦中の男子メンバーの動きがおもしろかったな。ヨゴシュタイン様・キタネイダス様と妙に仲良くなっちゃって「ズバリ!…っす」言葉まで伝染させちゃう連(片岡信和さん)、女装した途端ザ・ピーナッツになったり、ガンバルオーが倒されると心配して駆け寄ってきちゃうヨゴ様キタ様、G3Pの歌でブレイクダンスしちゃう大翔(徳山秀典さん)。

女子チームの、萌えニーズくすぐり姿にくすぐられない層も退屈させないようにとの配慮でしょうね。サウンドワールドからヒューマンワールドの騒音を漏れ聞いて巨大化したコロムビア…じゃなくてロムビアコの、欽ちゃんの仮装大賞みたいなサウンドセンサーとか、ケガ様特製“ウフンのポーズ”“アハンのポーズ”セクシーポーズ養成ギプスとか、無駄に美声な大翔と、一緒にいじけるヨゴキタなど、5秒に1発のネタつるべ打ちの中で、ガイアーク3大臣はヒューマンワールドを“汚して(ガイアークにとって)住みやすくしたい”のであって、“破壊したい”わけではない、という、ゴーオンとの微妙な一致点も見出せました。

こんなに3大臣とインティメートになっちゃったら最終GPでの最終決戦はどういう勢力図になるのかさっぱりわからなくなってきましたが、恐らくガイアークの“上には上”がいるんでしょうな。まだ4ヶ月半あるしな。

ヨゴ様キタ様に「お願いケガちゃん~」されて、「惚れなきゃ後悔!ケガレシア」と名乗りポーズもキュートなら、見事ロムビアコを撃退したあとは「今度会うときは再び敵同士で汚じゃるよ、フン」と早輝美羽に背を向けて去って行く姿も“ダークなハンサムウーマン”って感じでカッコよかった。いつもならドカン爆裂一発で消えるのに、今日は一応ユニット組んでの共闘だったので、わざわざ歩きましたね。

不思議だったのは、“機械生命体”のはずのケガレシア様がジェットコースターが苦手(「目が回ったで汚じゃる…」)ということ。マシンはマシンでも絶叫マシンは、人を楽しませる“ドキドキ愉快”的なモノだから、ケガ様には逆に拷問なのかしら。

そう言えばGP14でケガ様変装体・汚石冷奈にあんなに夢中だった範人(碓井将大さん)はG3Pになったケガ様を見ても「あ、あれはあのときの冷奈さん!」と識別できなかった(と言うより、別立てでラブになった)ようだけど、それだけケガ様がコスプレ映えするということなのか、範人のストライクゾーンが広いのか。

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イエイ、イエイ

2008-09-20 20:15:38 | ニュース

太田誠一農水相の辞任は、消費者の神経を逆撫でする度重なる失言プラス、納得できる収拾策、事態打開策がひとつも聞かれない時点で「妥当だよ」ですが、辞表受理して後任どうするか決める立場の福田首相のほうが“先に辞意表明済み”ってのが何ともしまらない話ですな。

「あら、辞めるの?ボクも辞めるの」「そうでしたな」「わはは」「がはは」…

……まさか辞表はさんでこんなノリってことはないと思いますが、この農水大臣ってポスト、何か呪われてるとしか思えませんね。後任任命しようにも、目の前に解散総選挙、政権交代も有りか?ってときにたかだか数週間の寿命の大臣決めたって、世界陸上司会時の織田裕二さん並みに腰が落ち着かないことおびただしい。

んで町村官房長官が当面兼務。何も手打たないでしょうね。本当にこの国は、トップに行けば行くほど、国民生活の根幹に関わる度合いの高い立場ほど仕事をしてないクチはともかく手や頭を動かしていない。こんなときどこかのならず者国家がずかずか領海領空侵犯してボカスカ火器核兵器撃ち込んできたらどうするんだ。

 さて、残すところあと1週になったNHK『瞳』、随伴視聴の月河も最近は音声のみ背中でつまみ聴きでなく、一緒に画面を見る時間も増えてきたのですが、遺影でしか登場しない勝太郎さんの奥さん“セッちゃん”=里子たちの“お母さん”、節子さん役は泉晶子さんだったんですね。いま当地で再放送中の『その灯は消さない』で、智子(坂口良子さん)の実家の強気な長男嫁・陽子を演じている女優さんです。

劇団青年座のベテランでもある泉さん、昨年の『麗わしき鬼』では英矢先生に再婚見合い相手を引き会わせる、眼鏡のセレブ夫人役で出演されていました。気取った役も、母性的な役も、キッツイ意地悪な役もこなせる貴重な存在。

『瞳』ももっと早い段階で継続視聴していたら、回想シーンなどで動く姿も見られたのかも知れませんが、優しい役とかきつい役とかキャラ上の色分けだけではなく、NHK朝の、家族視聴向きの嫌味の無い佇まいと、昼ドラの誇張した記号的な演技、味付けの濃さ上でも匙加減できるところがベテランの味だと思います。

昭和40年代後半に実家母がルーティンにしていたTBS系ポーラテレビ小説枠(月~土12401300)の、72年頃の作品『アンラコロの歌』でTV主演デビューされているはずですが、前後の同枠作『オランダおいね』の丘みつ子さん、『お登勢』の音無美紀子さん…辺りに比べて“どんな感じのヒロインだったか”印象が薄いんですよね。夏冬休み、土曜日なんかはそれこそ随伴視聴していたはずなんですが。

“ドラマは1に脚本、2に脇役”とここでも書いたような気がしますが、俳優さんも“脇役で重用されるようになってから”が真価の発揮しどころかもしれません。

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天に星 地に花

2008-09-19 00:20:14 | アニメ・コミック・ゲーム

まるっと未チェックだったのですが16日からBSマンガ夜話』新シリーズが放送されていたんですね。前シリーズからまだ3ヶ月、やり出すとピッチが早いから油断ならないなあ。

そう言えば昨日(18日)の昼間、出先の待ち時間で、備え付けの雑誌をめくっていたら、“懐かしマンガカルトクイズ”という、マンヤワメンバーなら泣いて喜びそうな企画が載っていました。

月河はマンヤワ最近のシリーズのお題になった作品も含めて、80年代、特に後半以降連載スタートしたタイトルについては、軒並み真っ暗暗なので初級篇からまったくわかりませんでしたが、

「『巨人の星』で星飛雄馬が甲子園に出場した青雲高校の、野球部監督の名は?」

……ビンゴ。これだけわかった。

“天野先生”なんです。下の名前は知らない。作中出て来てたかどうかも不明。もともと監督ではなく“部長先生”なんですよね。漫画の絵ヅラでは眼鏡で細身の銀行員風小男で、野球経験自体どれだけあったのか怪しい感じでしたが、青雲高の地区予選まで依頼されて監督をつとめた星一徹が「天野先生の長い地味な努力をさしおいて、人のふんどしで相撲をとりたくない、派手なことも性に合わん」と身を引いてからは、結構、指導者らしい気骨を見せる場面や台詞もあったように記憶しています。

月河はドンピシャ『巨人の星』世代ではないものの、小学校のかなりな高学年まで男性の床屋さんで髪を切ってもらっていたりで、当時の『少年マガジン』は結構チェックしていました。

手元に原典がないので確認するすべがないのですが、『巨人の星』ってタイトル・主人公の名が“星”だからなのか、登場人物でも、孤独な飛雄馬の数少ない“味方側”の人たちの役名はみんな“空”がらみなんですよね。

青雲高の柔道部鬼主将から、人生のバッテリーを組むようになる無二の親友が“伴太”、宮崎キャンプで出会った薄命のマドンナ“高美奈”。星家の赤いワンピースの姉“子”さん、日本一の日雇い人夫にしてスパルタ父ちゃん“一”さんも、よく見ると名前に“”“”の部首がちゃんとある。

高の“野先生”も広い意味でこのグループじゃないかと、月河は読んでいるんです。

一方、内的にはどうあれ、星飛雄馬と対立構図になる人々は全員属性が“地”もしくは“地上”です。

千住のお化け煙突みたいなあり得ない前髪と、中学生からオープンカーを運転する道交法違反常習がトレードマーク(か?)の“形満”は“紅高校”卒で、貧乏設定なのになぜか体格がいい“左門豊作”は“熊本農林高”出。入団テストでやたらからんできた高慢なオリンピックボーイ“速譲次”(“水”“サンズイ”は、宇宙にはない、“地”球所属のものですから)。伴会長闇討ち事件の張本人で飛雄馬退学→テスト受験のきっかけをつくった漫画家志望の先輩“牧場春彦”。

TVの新春ボウリング番組共演で飛雄馬と一時熱愛交際した“オーロラ三人娘”は空つながりかと思いきや、ピンの芸名は“ルミ”と木ヘン、思いっ切り地上で本質が敵属性でした。別れて正解。

ちなみに、オーロラ3人娘ルミちゃんの他の2人のメンバーは、“井エミ”と“原アキ”です。こちらはアニメ版限定。宮崎公演のポスターが一瞬映ったときに小さく出ていただけなので、知らない人が多いでしょう。黒髪をおろして外撥ねパーマ風にしていたのがエミちゃん(アニメのルミちゃんは栗色のストレートで、カチューシャか何か着けていたかな)で、金髪っぽく染めてアップにしていたのがアキちゃん。豆知識ね。ちょっと自慢。全員、姓に木ヘンを付けてるところが、一時のサンミュージック所属の女の子アイドル群みたいですな。

メジャーリーグのセントルイス・カージナルスから来た黒い刺客・オズマだけはよくわからないんです。オズマという、ファーストネームとも姓ともつかない登録名の由来も、“Cosmos(コズモス=宇宙)”からの音韻連想だという説もあるし、『オズ法使い』由来説まであるらしい。

まぁ、あの梶原一騎さんが大型の敵キャラ名考え出すのに『マジレンジャー』じゃあるまいし『オズの魔法使い』参照する姿も想像しにくいですが、だとしたら“Over the rainbow”だし、コズモスから取ったならもちろん直球で“宇”。

確か、中日ドラゴンズに入団するときか、アメリカに帰国してベトナムの英雄となり、引き換えに致命的な傷を負って世を去る悲運の末路を描いたアニメオリジナルのエピで“アームストロング・オズマ”と紹介されていた記憶もあるので、日本語に訳すと“強”、部首に“月”が含まれるのでどちらにせよ“空”組とみていいと思います。

オズマの出生や、野球選手になるまでの境遇には、星飛雄馬の「もしも銃社会で差別大国・犯罪大国のUSAに生まれていたら」ヴァージョンといった趣きもあり、作品内でも屈指の重大対決場面で雌雄を決しはしましたが、なんとなく“同じ次元で、似た素材の十字架を背負った2人”として作者はとらえ、描出していたような気がします。

さて、斯く書く月河も、“”で“”で、さらに“たびと”だもんで、名前の属性的には同作品の敵キャラにも味方キャラにもなり得る素質十分なんですがね。梶原一騎さんが早く亡くなられて残念。

…とは言え、←左柱←←のプロフィールで白状している通り、ツキカワもタビトも競走馬の名前から取っているので、空つながりでも地つながりでもなく、飛雄くんとは“馬つながり”だったのでした。

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稲塚アナはシロクマ風

2008-09-18 00:25:18 | テレビ番組

今日(17日)は午後イチのNHK『スタジオパークからこんにちは』に朝の連続テレビ小説『瞳』の瞳ちゃん=榮倉奈々さんがゲストインするとのことで、放送数時間前から高齢家族が落ち着かない様子なので、保険掛けて留守録画。但し後半は裏の『白と黒』とかぶるので、アナログ放送のVTRでお茶を濁させてもらいました(狡)。

9ヶ月に及んだ『瞳』の撮影が終わったら、まず真っ先に髪を切りたかったと言う榮倉さん、切り揃え前髪作って登場。882月生まれで、撮影中に満ハタチになったんですね。若い。小っさいお顔の肌もピンク色でハリハリ。

86(昭和61)年頃~88(同63)年生まれの若い諸君と会うといつも内心思うのですが、いずれ40代後半ぐらいになったとき、職場やご近所で「アノ人、若づくりだけど昭和生まれなんだってよ」「ショウワ~?ウッソーすげえババア~(失笑)」「化石~」なんて陰口されたりするんでしょうね。長く続いた時代の末期。ちょっとかわいそう。

 しかし、その頃月河ら昭和“中盤”生まれは生きていないかもしれない訳で。どっちがかわいそうか。

 あと、平成に入ってから急カーブで少子化が進んでいるので、“職場や地域社会で、平成生まれが多数派”に転じるには意外と時間がかかるかもしれない。

 まぁそんなことはコッチに置いといて、『瞳』という作品の特性上、特殊な家業や出自を持つヒロインではない、演じる榮倉さんと等身大の“どこにもいるハタチの女の子”という、誰からも親しまれやすいけれど、フィクションのキャラとしてはともすればぼやけてしまいがちな設定のヒロイン像を明確に構築するのに、製作側も榮倉さんも、撮影スタート前からかなりの苦労があったらしいということはよくわかりました。

鹿児島生まれの榮倉さんが小学校時代からお祖母ちゃんに教わっていたという三味線のスタパ生演奏に関しては、高齢家族が、月河同様、「“和”“伝統芸能”だと感激する」感性を持っていないので、「昨日今日はじめた付け焼刃でないことはわかった」程度の印象だった模様。

月河は年齢層的に未チェックですが、ティーンエイジャー向けのファッション雑誌の人気モデルさんから、事務所的に販路拡大という戦略も課されてでしょうが、女優に転身を試みる人は少なくないと思います。

トーク番組やバラエティの賑やかし役に出演するにしても、“モデル”と“女優”では一本当たりのギャラが違うと聞いたこともある。端役でもなんとかドラマで役を、クレジットを、とは事務所ぐるみで悲願と言ってもいいかも。

しかし、“スチールグラビアでは魅力があったけど、動いて、台詞をしゃべり出すとどうもいまいち”ってことで敗退して行く子も多い。もう少し上の年代向けの雑誌から飛び出した人たちにもそういう残念な例、結構います。

今日のスタパを見る限り、動いてしゃべる榮倉さんの魅力は、何というか“可憐な山だし感”にあるみたい。素朴で生まれっぱなしな感じだけれど、ガラの悪さがないところがNHK的にフィットしたのかもしれない。

瞳はプロダンサーを志して修業中という設定でしたが、素の榮倉さんはダンスはおろかスポーツ全般苦手で、「やったことがないし、(ダンスは)縁のない世界だと思っていた」そうです。これは意外。スポーツ苦手でもあの長身とプロポーション、成せば成るものなのだ。普通、こういうこと、現在進行中のドラマが終わるまでは口外したがらないものだと思うんですが、サラッと言ってしまうところが榮倉さんらしい。

里子3人組役の子役さんたちとのお絵描き対決“鰹”も、榮倉画伯作品はかなり鯨(爆)。

『瞳』自体は引き込まれる様な牽引力に富んだドラマとはお世辞にも言い難く、個性豊かな脇役さんたちの味付けでどうにかもたせていた感が強いのですが、“毒にもクスリにもならない”って、狙って到達できる境地ではないと思うのです。里親制度とヒップホップダンスという、誰が企画したのか水と油みたいなモチーフをここまで嫌味なく何事もなく併走させ切れたのは、榮倉さんの透明感の功績と言ってあげていいと思います。

月河は個人的に、元・里子の恵子(宇野実彩子さん)が熱をあげていた勝俣(田中幸太朗さん)のフタマタ疑惑に、アパート張り込み出動した辺りの瞳ちゃんが好きだったかな。昔の関谷ひさしさんの漫画『ストップ!にいちゃん』を思い出す、リアルに身近にいたら迷惑だけど、離れてウォッチしているとおもしろいお節介さん。百子さん(飯島直子さん)もなぜか随伴張り込み、母娘2人で負けず劣らず長い脚シンクロして組んで、あんパンか何かパクついてた場面は笑いました。

あと今日の『スタパ』では、視聴者からの榮倉さんへの質問コーナー「月島組(の男性キャラ)で付き合うとしたら誰がいいですか?」に武内陶子アナがいきなり「KENさん(眞木大輔さんはハズしましょうよ!」と“裁定”下してたのがおもしろかった。何の権限だ。

まぁ、若いヒロインでありながら、その色恋沙汰らしいエピソードが無いまま終わった(まだ終わったわけではありませんが)のも、ウチの高齢組が白けず離れなかった要因のひとつかもしれない。

そんな『瞳』も来週一杯で放送終了、29日からは新しい朝ドラ『だんだん』が始まります。すでに先週末ぐらいからスポット番宣を見かけるようになりました。高齢組、今度はどうするのかな。「朝から関西弁の応酬は辛い」と、大阪発の朝ドラはたまたま目にしても、内容を捕捉する前にチャンネルを変えてしまうことが多かったようですが。

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