★ NHKのニュースで「ガクチカが書けない就活生」などというニュースが流れていたが、
「ガクチカ」の意味が解らない。
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日本人は何でも略してしまうのが好きな民族だというが、
そう言えば世の中には略語が充満していて、
私なども普通に使っている略語もいっぱいだが、
ちょっと昨今は行き過ぎかな?とも思ってしまう。
「正しい日本語が失われてしまう?」などとも言われるが、
もうこの流れは止まらないようにも思う。
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ところで「ガクチカ」とは、就職活動においての用語、若者言葉で、
就職活動中の学生が面接官に答える「学生時代に力を入れたこと」を略したことのようである。
多くの企業が採用時に「ガクチカ」の質問をしているのだが、
コロナ禍によってオンライン授業が増え、サークル活動やアルバイト、留学も制限されるようになった結果、
学生時代に力を入れたことがなかったり、事情によって思うような大学生活が送れなかったりしたことから、
「ガクチカ」が書けない学生が増えたということのようである。
なるほどとも思うが、世の中はどんどん変わって行くのである。
★「ケータイ」「ラジカセ」のように、本来の言い方である「携帯電話」「ラジオ・カセットテープレコーダー」の一部を省略した略語なのだが、
略語なしではやっていけない現実がある時代なので、略語に対しても柔軟な姿勢で臨む必要がありそうである。
現在では略語の方に代用物という感じがなくて、「テレビ」「ガム」などは本来の言葉を使う方が不自然である。
ただ昨今の若者の使う簡略語は単に短くしたものだけではなくて
いろいろあるので、私など半分は意味不明なのである。
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★ 日本語は美しい言葉のようだが、
考えようでは和歌も俳句も長い言葉での表現を簡略化したような気がする。
ただ、それはそれなりにルールがあったが、今の若者言葉にはルールがない。
果たして今後の日本語はどのような変化が起こるのだろう?
若者だけではなく「ガクチカ」などはNHKのニュースで流れる時代なのである。