★昨日の新聞にこんなことが出ていた。 こんなつぶやきもあった。
『fchozi ホンダ、中型バイク初の「逆輸入」 海外生産に拍車 http://t.asahi.com/kgm 約3時間前 webから あなたと2人がリツイート 』
過去、世界の90%のシェアを席捲した日本の二輪メーカーに、メーカーとしての転機が既に訪れている。
二輪を生産するという 『メーカーの機能』は明らかに日本から消滅しつつあると言ってもいい。
かって開発、生産は日本で、販売は各国で、あるいは系列子会社でというシステムは今後は通用しないのである。
これは構造問題なのだから、構造的な解決を柔軟な発想で、再構築する必要があるのだが、それができるのだろうか?
戦後、二輪車事業なんて存在しなかったものを、本田宗一郎さんがどんどん独走して、それに追随した3メーカーが、『日本の産業界の常識の外』で発展していったのが日本の二輪工業なのである。
だから、世界に通用したのだとも言えるであろうし、世界の90%のシェアを持つこともできたのである。
そんな日本の二輪車工業界だが、その後はどうも安住の世界にいて、時代の流れにむしろ乗り遅れてしまっている。
国内市場にしても、ハーレーを筆頭に、外国車にやられっぱなしであるし、販売スタイルも、もう20年間以上変わっていない。
時代の進歩に適合していないのは、明らかである。
かっての酒屋や米屋が今、なくなってしまったように二輪の販売もこのままでは衰退の一路をたどるだろう。
まだ何とかなっているのは、需要が小さくて誰も先進的な人が入ってこないから、保てているのだと思っている。
★先週、excite のブログにこんな記事をアップした。
大西宏さんの『マーケッテングエッセンス』との関連で書いたのだが、
私が現役時代からずっと思っていたことの『そのものズバリ』の指摘であった。
★『消費者や顧客の「選択」は必需品でもない限り、なにを比較しているかは売り手からは見えにくく、かならずしも市場で直接競合しあっている相手だけと比較が行われているとは限りません。
旅行にしようか、スマートフォンを買おうか、それとも貯金しようかと支出先の選択は、境界を超えています。その「選択」にはかならずしも理屈で決められるとは限りません。ぬきんでいて「好きだ」、「今の自分の気持ちとあう」と感じるものが結局は選択されるのです。』
●ここの部分は、現実の企業のマーケッテングでも陥りやすい盲点です。単純に競合メーカーとのシェア競争にハマってしまっています。
二輪車と言う極めて小さいバイクの市場などは、競合他社と競争するよりは、まず旅行や、オ―ディオの世界などに勝つ『バイクのいいイメージの創造』こそが第一とおもうのですが、なかなか、そうはいきません。
単純に、企業間競争にハマって益々市場を小さくしてしまっています。』
★は大西さんの指摘であり、●はそれに対する私自身のコメントである。
本当に、この辺のところが全然解っていないのである。
現役時代バイクの販売よりは、周辺のバイクを取り巻く分野への対策ばかりして、結果的には結構成果も上がりトップを走ったりもしたのだが、どうも日本人は、汗水たらして働く方が好きなのである。
自然に売れる仕組みなどはどうも苦手で、『プロであるはずの販売店』に、『アマチュアのセールス』が売り込んだりすることに熱心すぎるのである。
20年前に出来かけていたシステムは消えてしまって、何の進歩もない販売システムが続いている。
むしろ当時のカワサキのシステムを継承してくれたのは、ハーレーさんなのである。
★ただ、昨今の状況はそんな今までの環境と違って、ベースであった『メーカーという機能』がなくなろうとしているのである。
今後の二輪事業は、開発―生産ー販売と言う極めて『タテ型の流れ』が否定されてしまっている。
今はまだ、中心になっている『開発機能』もいつまで日本が主流でいられるのか?なかなか難しい。
今後の展開は、『発想の世界』、『ソフトの世界』がベースの『資本展開』や『事業展開』、そのベースになる『マーケッテング』が解る人が、
新しい構造を構築しなければ、事業はうまく展開しないのは明らかである。
振り返って考えてみればいい。
本田宗一郎さんは、一生懸命モノを売ったりはしていない。
レースやサーキットや、安全運転活動、国内では自転車屋をベースの委託販売システム、海外へは輸出ではなくてその地での『事業展開』などなど、
みんな、その時期、他の日本の業界ではやらなかったことばかりをやっている。
250ccのバイクがタイから輸入される時代である。
『メーカーからの脱皮』がいそがれるのだが、
『メーカー体質』にどっぷりと漬かってしまっている人たちに、『構造改革』ができるかどうかが問われている。
政治の世界なども、同じだと思う。
地方議員からの経験を積んだ所謂政治家、政治屋が役に立たない時代である。
人気の大阪の橋下さんや、宮崎のそのまんま東さんは、政治の素人で、『素人の新しい発想』が世の中に受け入れられているのである。
★今求められているのは、まさに『柔軟な発想力』だと思う。
それと業界の通念などではなく、『常識からの発想』が求められている。
従来よりもより大きい範囲を視野に入れて、『二輪車事業を展開できる絶好のチャンス』かも知れない。
『省資源、省エネルギー』 時代が、世界が二輪車に『追い風』なのである。
是非、周囲をよく見て、新しい局面に対応してほしいものである。
時代は、ものすごいスピードで動いている。
●写真は、グッドタイム タンブラーからです。
Twitterブログパーツ
『fchozi ホンダ、中型バイク初の「逆輸入」 海外生産に拍車 http://t.asahi.com/kgm 約3時間前 webから あなたと2人がリツイート 』
過去、世界の90%のシェアを席捲した日本の二輪メーカーに、メーカーとしての転機が既に訪れている。
二輪を生産するという 『メーカーの機能』は明らかに日本から消滅しつつあると言ってもいい。
かって開発、生産は日本で、販売は各国で、あるいは系列子会社でというシステムは今後は通用しないのである。
これは構造問題なのだから、構造的な解決を柔軟な発想で、再構築する必要があるのだが、それができるのだろうか?
戦後、二輪車事業なんて存在しなかったものを、本田宗一郎さんがどんどん独走して、それに追随した3メーカーが、『日本の産業界の常識の外』で発展していったのが日本の二輪工業なのである。
だから、世界に通用したのだとも言えるであろうし、世界の90%のシェアを持つこともできたのである。
そんな日本の二輪車工業界だが、その後はどうも安住の世界にいて、時代の流れにむしろ乗り遅れてしまっている。
国内市場にしても、ハーレーを筆頭に、外国車にやられっぱなしであるし、販売スタイルも、もう20年間以上変わっていない。
時代の進歩に適合していないのは、明らかである。
かっての酒屋や米屋が今、なくなってしまったように二輪の販売もこのままでは衰退の一路をたどるだろう。
まだ何とかなっているのは、需要が小さくて誰も先進的な人が入ってこないから、保てているのだと思っている。
★先週、excite のブログにこんな記事をアップした。
大西宏さんの『マーケッテングエッセンス』との関連で書いたのだが、
私が現役時代からずっと思っていたことの『そのものズバリ』の指摘であった。
★『消費者や顧客の「選択」は必需品でもない限り、なにを比較しているかは売り手からは見えにくく、かならずしも市場で直接競合しあっている相手だけと比較が行われているとは限りません。
旅行にしようか、スマートフォンを買おうか、それとも貯金しようかと支出先の選択は、境界を超えています。その「選択」にはかならずしも理屈で決められるとは限りません。ぬきんでいて「好きだ」、「今の自分の気持ちとあう」と感じるものが結局は選択されるのです。』
●ここの部分は、現実の企業のマーケッテングでも陥りやすい盲点です。単純に競合メーカーとのシェア競争にハマってしまっています。
二輪車と言う極めて小さいバイクの市場などは、競合他社と競争するよりは、まず旅行や、オ―ディオの世界などに勝つ『バイクのいいイメージの創造』こそが第一とおもうのですが、なかなか、そうはいきません。
単純に、企業間競争にハマって益々市場を小さくしてしまっています。』
★は大西さんの指摘であり、●はそれに対する私自身のコメントである。
本当に、この辺のところが全然解っていないのである。
現役時代バイクの販売よりは、周辺のバイクを取り巻く分野への対策ばかりして、結果的には結構成果も上がりトップを走ったりもしたのだが、どうも日本人は、汗水たらして働く方が好きなのである。
自然に売れる仕組みなどはどうも苦手で、『プロであるはずの販売店』に、『アマチュアのセールス』が売り込んだりすることに熱心すぎるのである。
20年前に出来かけていたシステムは消えてしまって、何の進歩もない販売システムが続いている。
むしろ当時のカワサキのシステムを継承してくれたのは、ハーレーさんなのである。
★ただ、昨今の状況はそんな今までの環境と違って、ベースであった『メーカーという機能』がなくなろうとしているのである。
今後の二輪事業は、開発―生産ー販売と言う極めて『タテ型の流れ』が否定されてしまっている。
今はまだ、中心になっている『開発機能』もいつまで日本が主流でいられるのか?なかなか難しい。
今後の展開は、『発想の世界』、『ソフトの世界』がベースの『資本展開』や『事業展開』、そのベースになる『マーケッテング』が解る人が、
新しい構造を構築しなければ、事業はうまく展開しないのは明らかである。
振り返って考えてみればいい。
本田宗一郎さんは、一生懸命モノを売ったりはしていない。
レースやサーキットや、安全運転活動、国内では自転車屋をベースの委託販売システム、海外へは輸出ではなくてその地での『事業展開』などなど、
みんな、その時期、他の日本の業界ではやらなかったことばかりをやっている。
250ccのバイクがタイから輸入される時代である。
『メーカーからの脱皮』がいそがれるのだが、
『メーカー体質』にどっぷりと漬かってしまっている人たちに、『構造改革』ができるかどうかが問われている。
政治の世界なども、同じだと思う。
地方議員からの経験を積んだ所謂政治家、政治屋が役に立たない時代である。
人気の大阪の橋下さんや、宮崎のそのまんま東さんは、政治の素人で、『素人の新しい発想』が世の中に受け入れられているのである。
★今求められているのは、まさに『柔軟な発想力』だと思う。
それと業界の通念などではなく、『常識からの発想』が求められている。
従来よりもより大きい範囲を視野に入れて、『二輪車事業を展開できる絶好のチャンス』かも知れない。
『省資源、省エネルギー』 時代が、世界が二輪車に『追い風』なのである。
是非、周囲をよく見て、新しい局面に対応してほしいものである。
時代は、ものすごいスピードで動いている。
●写真は、グッドタイム タンブラーからです。
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ご説ご尤もです。
日本のもの造りは変わりました。
川崎重工を引き合いに出して恐縮ですが、大型バイクばかり乗っているとパワーに物言わせて走るので腕が落ちるぞ、と親友から助言を受けてRental819でNinja250を借りて1000kmツーリングした際、走行中にシフトペダルは脱落するしタイヤのグルービングに亀裂は入るし、事故にこそなりませんでしたが走行距離の浅い新車の壊れ方ではありませんでした。
1980年代のバイクに比べれば圧倒的に性能は向上していますのに当時では考えられない位に品質は劣化しているのでしょう。
それが海外製造によるとは言い切れませんが、生産拠点を移したら日本の職人魂も伝授して戴かないと。
それが仮にタイなら仏教国ですから永年もの造りに対する精神を説き続ければかつてのメードインジャパンを超える高品質のバイクを世界に輸出するまでになってくれることでしょう。
大戦後安かろう悪かろうの日本製品が職人の努力で世界に通用するまで昇華したようにです。
一方では鈴木がヒョースンと業務提携してノウハウを伝授したら、フレーム強度が弱いのにフロントフォークを倒立にして走り辛いものが出来てしまった、なんてことが現実に有りますからバイク造りという日本文化を海外に伝承するのも難しいですね。
2輪車販売が下落の一途を辿っているのは、家庭用コンピューターの普及にもよるでしょうが、授業が終わったら校庭で遊ぶことなく帰宅するよう、帰宅したら近所の公園で遊ぶことなく安全な内遊びをするよう小学生の頃から指導されていることもそう、法では16歳から取得可能なのに「免許取らない」「所有しない」「パッセンジャーシートに乗らない」の高校生「3ない」運動を警察が主導したこともそう、逆風が吹き続けていますが、ようやく乗る気になって免許取得して初めて買ったバイクが品質劣悪だったら、万一転んで痛い思いをして乗る気が失せたら、と思えば低品質の入門バイクを出荷している側にも責任があると言えます。
時代は流れていますから昔に戻すのは無理でしょうが何らかの対策を講じないと世界に誇る日本のバイクが衰退してしまいます。
コメントありがとうございます。
バイク業界もいろいろ問題があると思いますが、
何とか乗り切って楽しい世界を作って欲しいと思っています。
私自身はバイクには乗らないのですが、これは楽しい乗り物だと思っています。川崎に限らずバイクの世界に是非変わらぬ愛情をお願いします。
以前から拝見しており、時としてなるほどと思っておりましたが、なかなかコメント出来ずにおりました。
やっとコメント出来そうなので書いてみます。
バイクや車に何を求めるかが時代の変化によって変わってきたようです。
それが良いか、悪いか別にして乗って楽しいものであるかどうか?そして乗ってみたいと思わせられるかかと思います。
ハードな部分ではなくソフトの部分で人間の感性に訴えかける何かを持った乗り物。ただの工業製品で性能が良いものではなく、ときめきを感じれるもの、そんなものに乗ってみたいのではないでしょうか?
三ない運動やバイクを取り巻く環境が良くなくても、乗ってみたいと思うものは借金してでもかって乗ると思うのです。
それが夢の乗り物で自分の活力の源だからだと思います。
私はバイクは30年前のもの、車も25年前のものに乗っていますが現行の販売されている乗り物には心動かされません。
何故なのか?それは心が揺れる事がないからです。単純にかっこいいと感じないのと作り手の意思を感じられないからです。そしてそれは、作り手側の意思を伝えることが下手だからに他ならないような気がしています。
メーカーが勝手にターゲットを決めつけ、技術や環境問題等をユーザーサイドに押し付けているだけのようにな気がします。
車もバイクも機械ですが、それに乗る事所有する事の喜びを感じられ、心が豊かになれる事を多く人に分かってもらいたいと切に思う今日この頃です。
初めてなのに、長文失礼致します。
有難うございます。私自身はバイクには乗らないのですが、バイクもバイクに乗る人も大好きです。また機会がありましたらバイクの世界を楽しんでください。
同じ工業製品でも、バイクは冷蔵庫やテレビとは全く違います。
人と一緒に行動します。人々の楽しい生活をまさに演出する一心同体のツールだと思います。
メーカーが単にモノを作って売るだけの機能では、ユーザーは物足りないのだと思います。
現役のころ遊びの専門会社を造って遊んでいました。
今そのソフト、ノウハウとそのころの仲間たちとグッドタイムズというオモシロイNPOをやっています。
むしろ一般環境はバイクに追い風だと思います。
健全な二輪文化の創造など、販売とは違って面での対策が要るのだと思っています。