CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

このバンドいけてます

2022年05月30日 | Southern Rock

サザーン・ロックといえば、南部のブルース、カントリーにハード・ロックの素をふりかけシェイクしたのが一般的だと思っている。

しかしこのバンドは一味違う。

サザーン・バンド、マーシャル・タッカー・バンドの1974年の3作目のアルバム、Where We All Belong、当時LP2枚組のアルバムとして発売され、1枚目は穏やかな感じのスタジオ録音で2枚目は本領発揮のライブ演奏となっている。

ジャズ・タッチのインプロビゼーションだけでなく、ブルースにファンキーなR&Bさらに聴きようによってはプログレ・カントリーって味わいが感じられる曲もあってバラエティーに富んで中々楽しめる。

トイ・コールドウェルの親指ピックによる早引きギター・ソロ、中々のものです

ライブでのダグ・クレイの張りのあるボーカルも捨て難い


全てはここから始まった

2022年03月14日 | Southern Rock

1969年ジョージア州メーコンの片田舎、湖岸に建つワンルームのキャビンを月165ドルで借り音楽活動がスタート。

キャビンの名前はIdlewild Southと名付けられたそうな。

1969年セルフ・タイトルのアルバムでデビューを果たし、翌年の1970年さらに磨きのかかったアルバム、Idlewild Southが完成。

オールマンを始めクラプトン、レイナード・スキナードやアレサ・フランクリンなどサザーン系のロック・バンド、R&Bにルーツ系の数多くのアーティストをプロデュースしたことで有名になっていくトム・ダウドをプロデューサに起用。

見事オールマンの良さを最大限に引き出しアルバム・チャートは全米40位以内を記録し、地元のロック・バンドから一躍全国区に進出させるきっかけとなった。

ライブでお馴染みのRevival、Midnight RiderにIn Memory Of Elizabeth Reedやウィリー・ディクソン作、Hoochie Coochie Manの秀逸なカバーやグレッグが歌うスロー・バラードなど聴きどころが盛り沢山。

ランブリン・マンも良いけれど、やっぱりオイラとしてはこっちが一押し。


私的にはこれ名盤です

2022年02月25日 | Southern Rock

60年代女性シンガー・ソング・ライターの草分け的存在だったジャッキー・デシャノン。

自身のアルバムにおけるヒット曲はもとより、他人に提供した曲も結構有名。

特にBette Davis Eyes、Needles And PinsやWhen You Walk In The Roomなど多くのアーティストにカバーされ親しまれている。

その彼女がアトランティック・レーベルに移籍しメンフィスで録音されたのが1972年のアルバム、Jackie。

レーベルや録音場所から何となく想像できるように、南部のカントリーやR&Bフレイバーたっぷりの素晴らしいアルバムが完成。

ニール・ヤングのOnly Love You Can Break Your Heartのカバーもいいけど、アルバム最後を締めるストーンズ風ロックンロールのAnna Karina、カッコよく決まってる。

前年、キャロル・キングの出したTapestreyが大ヒットし、その流れに乗ってこのアルバムもそこそこ売れるのではないかと思いきや、どうもそうでも無かったそうな。

また当時日本ではLPは発売されていなかったような気がする。

売れ線の少々ジャズっぽく洗練された都会派ではなく、少々泥臭いイメージが災いしたのかな?

かく言う私も9年ほど前にCDで復刻された時、初めてその存在を知った次第でして…


ディッキーのいないABB

2021年12月03日 | Southern Rock

デュアン・オールマン亡き後、長年バンドのリード・ギタリストを務めたディッキー・ベッツが解雇され、新たな編成で2003年に約10年ぶりにスタジオ・アルバム、Hittin’ The Noteがでた。

ディッキーのいないABBってどうなるのか心配したけれど、しっかりしたサザーン系ブルース・アルバムが完成。

70年代のチャート・アクションと比べるとかなり見劣りはするものの全米37位と健闘した。

ギターはドラムのブッチ・トラックスの甥でもある若きデレク・トラックスが左に、そしてベテラン、ウォーレン・ヘインズが右に配置されギター・バトルを繰り広げる。

それぞれの曲はしっかり作り込まれ完成度は高いけど、個人的にはカントリー・タッチや時にはジャズ調の軽快なディッキーのギターが無いとちょっと息抜き出来ないかな。

かって彼の作った曲や演奏がブルース・バンドにアクセントを加え、緊張と緩和を行ったり来たりしてアルバム全体を楽しむ事が出来た。

このアルバムでは、ストーンズのHeart Of Stoneをカバーがそのアクセントとなる役割を果たしているのかな?

オールマン流にカバーされていて中々楽しめるけど、やっぱり原曲の良さが光っている。

流石ストーンズって思えた。

毒キノコ、ベニテングダケのようなこれらのマッシュルームは一体なにを象徴しているのか?


久々にカラー・レコードでも

2021年09月25日 | Southern Rock

通販のサイトをサーフしていると、たまにカラー・レコードの出物を見つける。

金もないのに後先考えずポチッと。

ブルース色を全面にパワフルさを取り戻したオールマン・ブラザーズ、復活!てな口実で買っちゃいました。

1990年、2度目の再結成を果たしたアルバム、Seven Turnsの再発カラー盤です。

(添加物を入れない透明仕様、これってカラー・レコードって言えるのかな?)

オリジナル・メンバー4名に新たに3名の新メンバーが加入。中でもギターのウォーレン・ヘイズの加入は大きかった。

デッキー・ベッツ・バンドからオールマン・ブラザーズへの横滑り的な加入で、ディッキーとのコンビネーションも抜群。

いいね〜 70年代の初め頃に戻った感じで身も心も若返った〜! てな言い訳で購入を正当化。

ほんと懲りないオジン。

まあいいっか、散髪もう一月ずらすかな?


勝つか、負けるか、それとも引き分け?

2021年03月21日 | Southern Rock

1975年制作のオールマン・ブラザーズ・バンドの6枚目のアルバム、Win, Loose Or Draw。

好意的なレビューもあるが、バンド演奏にイマイチ無気力って言う評価がある。

1973年リーダーだったデュアン・オールマンが不慮の事故死を遂げた後のアルバム、Brothers & Sistersは年長者だったディッキー・ベッツがリーダー的存在となり、それまで控えめだった彼の個性を前面的に押し出すかのようにカントリーやフュージョン系の曲を提供。

そしてデュアンの弟グレッグは、バンドの売りだったブルースやR&Bをそれまでの継承。

ベーシストのベリー・オークリーも不慮の事故で失った事から、キーボード奏者のチャック・リーベルと新しいベーシストが新規加入。このチャックの加入がバンドに新たな方向性をもたらした。

Brothers & Sistersの大ヒットにより一気に大物バンドの仲間入りしライブでの収入も格段に跳ね上がり、Brothers & Sistersの後、ディッキーとグレッグがそれぞれソロ・アルバムを出し両者共々ポジティブな評価をえた。

これらが良くなかったのかな?

それまでのハングリーさを失い、また前作の成功によりさらなる個の主張を押し出す事がバンド内の協調性を失わせた結果、覇気がなくなったと評価されたのかも知れない。

ただ、個人的には曲の出来は悪くないし個々の演奏もしっかりしている。まあ聴き込み次第で印象は変わるのかも知れない。

アルバムは全米5位にチャート・インとそこそこ売れてWin、但しこのアルバムの制作過程に於いてバンドの分裂を促進してしまいLoose。

足して二で割ってDrawって事ですかね?

Drawの判定により、首の皮一枚繋がったことから数年後バンドは再結成てな事に。


サザンで行こう! その7

2021年02月01日 | Southern Rock

艦長:これより潜航を開始する。総員配置につけ!

名タンク注水、ダウン・トリム20。

航海士:アイ、サ〜!

なんて潜水艦内での会話があるかどうか定かではないが、サザン・ロックを再度深く掘り下げてみる。

取り上げたのは、アメリカ、ミズリー州で結成された、日本では知る人ぞ知る、知らない人はそれ誰?ってなるオザーク山の向こう見ずな奴ら、The Ozark Mountain Daredevils!

(キルト・パッチワークの如く、各収録曲はバラエティーに富む)

1973年ローカルのライブで実力を認められてA&Mと契約。第二のイーグルスを探せではないが、かってイーグルスの初期のアルバムをプロデュースしたグリン・ジョンズによって英国でデビュー・アルバムを録音。

1974年セルフ・タイトルのアルバムが世に出た。全米26位で、ヒット・ソング、Jackie Blueを収録した次作は19位と躍進。

芸風としてはサザン・カントリー系のバンドであるが、軽快なロックにフォークや少々R&Bがかった他の曲とは一味違う曲などが収録されバラエティー豊か。

ただ第二のイーグルスを目指すにはちょっとポップ度が足りなかったかも。

でも、それでいいんです。少々田舎臭くっても好きなように演っていいんです。

(むむ〜 確かに田舎の兄貴達って感じは滲み出ているかな?)

彼らには第二のイーグルスになるなんて事は多分これっぽっちも思っていなかったでしょうからと想像。

航海士:艦長!これ以上潜航を継続しますと海底に激突する危険性があります。

艦長:いやいや、なんのこれしき。サザンの底への到達はまだまだだってば。

サザン探求の旅はまだまだ続く。


サザンで行こう! その6

2021年01月25日 | Southern Rock

あまりマイナーな方向にドンドン潜行して行くとサザンの泥沼にハマり抜け出られなくなってしまう。

ここらでちょっと浮上して著名なお方に登場していただくことに。

オールマン・ブラザーズ・バンドのリード・ギタリスト、Dicky Betts、本名Forrest Richard Bettsさん。

デュアン・オールマンの事故死後、年長者としてバンドを引っ張ってきた。

デュアン在命の頃は、デュアンのサイドでブルージーなギターの掛け合いがメインだったが、2作目のIdlewild Southに収録された自作曲、In Memory Of Elizabeth Reedでは軽快なジャズ調のリード、そしてEat A Peachに収録されたBlue Skyではカントリー調と変遷を重ねてきた。

そして1973年のアルバム、Brothers & Sistersを全米1位と大ヒットさせ、原動力となったのがその流れを引き継いだ自身の作品でRamblin’ManとJessicaの2曲。

これらがシングル・カットされ大ヒットした。

Brothers & Sistersの大成功でバンドも一休み、翌年の1974年念願のソロ・アルバムを制作。これがリミッター解放のバリバリのカントリー・ロック・アルバム、Highway Call。

もともとブルー・グラスやフォークのジャンルでミュージシャンとしてスタートさせたのでこっちが本業と言えるのかも。

当然気になるレコード全てを購入する大人買いなんて出来なかったので、当時FMで新譜のロック・アルバムを全曲オン・エヤーなんて豪快な番組がありましてカセット・デッキを使ってエヤ・チェック(死語ですね)で大変お世話になりました。

これもサザン、楽しめる一枚です。


サザンで行こう! その5

2021年01月23日 | Southern Rock

あの〜 ちょっと道をお尋ねします。一丁目の69番地って言ったらここからどうやって行けばいいんですかね?

ああロック番地ね〜 この通りをダァ〜真っ直ぐ行って、ドォ〜ンと当たったその角を左にクイッと曲がってそのままスゥ〜っ行けば分かります。

随分ディープな所に到着。

そこにはPoint Blankなるバンドがいらっしゃった。

1974年テキサスで結成、1976年アリスタから記念すべきファースト・アルバム、Point Blankを出す。

ハードなブルースやブギーを演奏するロック・バンド。

あれっ? これってどこかで聴いたような。

それもそのはず、ZZ Topが属する事務所の親分、ビル・ハムによって見出され、このアルバムのプロディースも彼。

ギター、ベースにドラムスとシンプルな楽器編成であるが、ZZ Topと違うところはギターがツインで専任ボーカルいる5人組。

(5人組Point Blankの御一行様。なんだか決闘に行くみたいな)

演奏もまとまっていて中々の物、ツイン・ギターも心地よい。

ショット・ガンで至近距離から脳天一撃のごとくこのバンドの破壊力味わってみては如何?

それにしても、サザン・ロックの一丁目にやっと到達したが、まだまだその奥は深い。

道間違えないようにね。

帰ってこれなくなっちゃうから。


サザンで行こう! その4

2021年01月23日 | Southern Rock

Lynyard Skynyrdの話が出たらこのお方達も忘れてはいけない。

レイナードの弟的な存在のフロリダ、タンパをベースとしたサザン・バンド、The Outlaws。

しかし今回はThe Outlawsの話ではなく、Henry Paul Band。

Henry Paul Bandって一体何者! このあたりとなるとサザン・ロック奥の細道一丁目入り口あたりに到達した感がある。

Henry Paulはニューヨーク生まれで家庭の事情でフロリダ、タンパに移住後に、ニューヨークに戻って音楽活動を開始。

再びタンパに戻りバンド結成。1972年当時ローカル・バンドだったThe Outlawsに加入し、1974年アリスタ・レーベルからデビューしたが、1977年の3枚目のアルバム、Hurry Sundownリリースの後バンドから脱退。

ホント忙しいお方である。

ここから本題、1979年自身のバンド、Henry Paul Bandを結成し1979年アトランティックからデビュー・アルバム、Grey Ghostを出す。

これまたサザン・ロックの様式美は引き継いでいるもの、ポール自身元々ディランがアイドルだったことからか、The Outlaws時代と同様フォーク・カントリー・ロック調の芸風で、The Outlaws時代と同様ウエスト・コースト風のスッキリ爽やかハーモニーを多用したご自身作の楽曲は非常に聴き易い。

それが第二のFirefallを捜していたアトランティック・レーベルの目に止まったってことでは無いかと。

そしてお約束のLynyard Skynyrdに対する追悼の曲、So LongとGrey Ghostも本作に収録。

レイナード・スキナード・ファンなら涙無しには聴けない。

助手:博士どうしました? 目に涙を一杯溜めて!

博士:イヤ〜 オレンジの皮剥いておると汁が飛び散って眼の中に

助手:まさか、ウエスト・コーストのカリフォルニア産オレンジじゃ?

博士:オレンジといっても国産有田みかんじゃよ。Mサイズ7個入り一袋498!

むむ〜、フロリダ・オレンジか国産みかんならギリ・セーフとしよう。


サザンで行こう! その3

2021年01月23日 | Southern Rock

Lynyard Skynyrdの話が出たのでお次はリード・ボーカルのロニー・ヴァン・ザントの弟ドニー・ヴァン・ザントが同じくリード・ボーカルを務める .38 Special(38口径スペシャル弾)。

1977年A&Mと契約しメジャー・デビュー。その彼等の4枚目のスタジオ・アルバムがこれ、Wild Eyed Southern Boys。

この辺りから人気を決定的なものとし全米18位でプラチナ・ディスク獲得。

サザン・ロックの様式美は引き継いでいるもの、ボーカルにハーモニーを多用し泥臭さや重さは薄れアーバン・サザン・ロックとでも言うべきかポップ度が高い。

(.38 Specialの方々。むむ〜、アーバンな雰囲気は感じられないけど...)

それもそのはず、このアルバムには曲の共作者としてあのアイ・オブ・タイガーなどハード・ポップなヒット作を連発したサバイバーのフランキー・サリバンとジム・ペテリック・コンビのジムを収録曲のうち4曲に起用。

サザン・ロックは定番のオールマンやレイナードだけでは無い。違った魅力を秘めた多くのバンドがその裾野を広げている。

助手:博士どうしました? 急にCD棚ゴソゴソしたりして!

博士:イヤ〜 このアルバムを聴いていると久々にサバイバーを聴いてみたくてCD捜しとるところじゃ。

なぬ〜! 日頃からサザン・ロック大ファンと言っているが、このおっさん口だけ。

偽サザン・ファン一名ここに発見!


サザンで行こう! その2

2021年01月22日 | Southern Rock

The Black Crowesが少し重すぎって感じるお方はこのバンドは如何?

1970年ジョージア州の州都アトランタから北東にちょいといたところにある街、ドーラビルで結成。

1972年デッカと契約しメジャー・デビューしたAtlanta Rhythm Section (通称ARS)。

その彼等の7枚目のスタジオ・アルバム且つ最大のヒット・アルバム、Champagne Jam。(全米7位でミリオン・セラー)

シングル・カットされたImaginary LoverやI'm Not Gonna Let It Bother Me Tonightも大ヒット。少々 軽めでポップ度満載非常に聴き易い。

それ以外の注目曲は一曲目Large Time。1977年飛行機墜落事故で主要メンバーを失った当時人気絶調だったLynyard Skynyrdに対する追悼の曲。

ARSは彼等と一緒に公演を行なったらしい。

 

俺たちゃレイナード・スキナードとジョージアのメイコンで一緒に演ったのさ

奴らはイカしたロックン・ローラーだった

ロニー・ヴァン・ザントはフリーバード飛ばしてたっけ

奴らは決して手は抜かねえ

俺たちゃイカした時間を過ごしたのさ

唸るギターの掛け合い聴いたはず!

みんなほんと楽しかった

確かに

 

なんて歌ってる。

スキナード・ファンなら涙無しには聴けない。

助手:博士どうしました? ARS聴いている途中に目に涙を溜めて!

博士:イヤ〜 ドライ・アイでチョット目がカサカサして今先目薬入れたところじゃ。

日頃から大ファンと言っているが、このおっさん口だけ。

偽スキナード・ファン一名ここに発見!


サザンで行こう!

2021年01月22日 | Southern Rock

サザンといってもサザン・オールスターズでも南海電鉄、和歌山港行き特急サザンの事でもない。

このブログの性格からして、サザンもしくはサザ〜ンとくれば当然サザン・ロックを意味する。

サザン・ロックとは何ぞや?とネットを検索すれば、カントリーやブギー、ブルースにR&Bなどアメリカ南部の土(泥)臭い音楽を全面に押し出したロックとある。さらにその雰囲気は醸し出しているもののカリフォルニア出身のCCRやカナディアンであるザ・バンドなんかは南部出身でないためしばしばそのカテゴリーからは外される事も。

世の中スカイ・ハイのごとく大空高くすっきり爽やか、且つスマートに立ち回る才覚があればそれに越したことは無いが、一般的には泥臭さの積み重ねによる下積みを経てようやく日の目をみる場合が多く、夢見物語では無く現実的な歌詞と地に足を付けたアーシーなサウンドは庶民にとっては必需品ですかね。

と訳のわかないことを口走りながら取り出しましたるはロビンソン兄弟率いるThe Black Crowesの1992年のセカンド・アルバム、The Southern Harmony And Musical Companion。

90年代といえばニルバーナ、グリーン・ディ、パール・ジャムやイギリスからはオアシスなどオルタナ・ロック若しくはグランジ・ロックなどと呼称された新進バンドが表舞台で隆盛を極めた時期だったが、Crowes達は彼らとは少々切り口が違って時代に逆行するかの様な70年代サザン・ロックに活路を求めた。

時代に即したモダンなプロデュースを加味したノスタルジー戦略が当ってアルバムは全米1位獲得の大ヒット。

彼らが意識して逆張りをしたのかどうか定かでは無いが、少なくとも幼少の頃から慣れ親しんだこの路線が大好きだったのは間違いない。

90年代のロックはオルタナやグランジの類も聴くが、おじんの私にとっては古きサザ〜ンの様式美を備えた曲調が心地良くてしっくりくる。

ただ英語力のなさで彼等が何を歌っているのか歌詞カード無しには直接理解できないのは残念。

まあ、その雰囲気さえ感じる事が出来れば良し!としましょう。

これが90年代の野性味溢れるサザ〜ンの雰囲気ですかね? 一人だけちょっと違う様な?


レイナードのOne More For From The Road

2020年12月18日 | Southern Rock

昨日のニールのAmerican Stars N Barsに触発されて本日は南部軍旗(Battle Flag)御用達のレイナード・スキナードでも。

レイナードといえばニールのSouthern ManやOhioなどで南部に対する政治的な歌詞に反発する Sweet Home Alabamaが有名でライブの定番となっている。

でかいトラック走らせ

俺の仲間に会うため故郷にむかう

南部の歌を歌ってると、奴らを恋しく思わせる

これは罪ってもんだぜ。

 

ヤングさんの歌をよく聴いた

老いぼれのニールの書いたやつさ

奴には俺が言ったこと思い出して欲しいね

奴なんて必要ね〜ってことを

と超訳してみた。

そのニールさん余裕かまして、俺のこと歌ってくれてありがとさ〜ん、実のところ俺もその歌気に入ってライブで歌ってるぜ〜。

てなことで両者そう悪い関係ではない様な気がする。

1976年に出た彼ら初のライブ盤、One More For From The Roadは彼らの魅力を十二分に発揮したアルバムで聴き応え抜群。

(One More For The Roadと言えば慣用句で最後のもう一杯を意味する、そのForをFromに置き換えてOne More From The Roadとしたのは、多分同年の2月にスタジオ・アルバム、Gimme Back My Bulletsを出したから、今度はThe Road、即ちライブ盤からもう一枚てな意味ではないか?)

(1976年のアトランタのフォックス・シアターでのライブ)

上記のSweet Home Alabamaもなかなかよろしいが、やっぱりこのアルバムの売りはトリプル・ギター炸裂のFree Bird。

11分を超える長尺の曲もあっと言う間に聴き終えるほどの熱演で、レコードが擦り切れる程とは言わないが結構この曲リピートして聴いた。

今日は週末の夜、時間が余裕があるので久々に全編堪能してみようと思う。

レコードが擦り切れるってことはないと思うけど。

南部軍旗(Battle Flag)発見!

ライブ盤に付属していた歌詞カード。

誰かが聴いたものを文字におこしたものだが、スタジオ盤とはちょっと歌詞が違う。

ただこのライブ盤を聴いていると,大したリスニング能力を持ちわせていない私が言うのもなんだが、この歌詞カード通りには歌っていない様な...

 


のんびり行こう、Laid Back

2020年11月02日 | Southern Rock

数年前に病気で亡くなったグレッグ・オールマンの1973年に出たファースト・ソロ・アルバム、Laid Back。

ちょうどオールマンが大ヒット・アルバム、Brothers & Sistersをだし一区切りついたところでのソロ活動。

ゴスペル調のコーラスやストリングスが加えられていて、ここにはオールマン・ブラザーズ・バンドでのデュアンとディッキーの緊張感溢れる何時ものギター・バトルはない。

アルバム・タイトル通り、Laid Back、リラックスしてのんびり行こうではないかって感じのアレンジを施した曲がてんこ盛り。

ここではオールマンの南部の泥臭いブルースとは一味違う、西海岸のバンドの様なスッキリ爽やかなアレンジで展開される。

自作曲、オールマンの曲、さらにジャクソン・ブラウンやCowboyのカバー、そしてゴスペル・ソング、Will The Circle Be Unbrokenで最後を締める。

あまりに心地いいので何度でもリピートしたくなるアルバムだ。

ちなみにジャケのペインティングが独特なので調べてみれば、マイルスのアルバムのデザインと同じ作者との事。