CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

今日、ちょっと思ったこと

2015年08月12日 | JAPANESE
先月の株式暴落による強引な株の売り買い停止が出されたかと思いきや、昨日から元安に導くため為替相場にペグを打ち込み、この一両日で約3.5%と大幅な安値相場が形成された。なんでもありの中国とはいえ、なりふり構わずにこれらの操作が行われるのは、裏でまずい事が起こっているのではと勘ぐりたくなる。

と思っていたところ、8月10日に120曲の歌が“内容が公序良俗に反する”という事で、中国で販売、放送そして配信を禁止する事を布告したようで、それを守らぬものは厳しく罰せられるとか、なんてニュースが飛び込んできた。

1972年ポールが出したシングル、“アイルランドに平和を”は当時のイギリス政府の北アイルランド地方に対する政策を歌で批判したわけだが、これでも放送禁止歌に指定されただけで、誰でも自由にこのシングルを購入する事ができ、普通政治的な内容を含むと売り上げに響くわけだが、それでも全英チャートで16位まで上り詰めた。あまり政治的なことに首を突っ込まないポールにしては、かなりストレートな表現用いたのが印象的だった。

行き過ぎた自由も問題になることが多いが、強引な統制それに反する圧力が溜まり過ぎるとどこかで暴発する。何事もほどほどにバランス良く対応するのが理想。もちろん“言うは易し、行うは難し”ではあるが。

こんな話を書いてると思い出すのが、GODIEGOが1980年に中国は天津で行った初のロック・コンサートである。GODIEGOとしては、マジック・カプセルに続く2枚目のライブアルバムで、演奏自体も力強くなかなかいい出来であると思う。


一億人がロックに包まれたと帯には書かれている。一億は少し大げさだと思うが、ライブの模様をテレビ中継していたらしく、中国人に取って初物であるロックは結構注目されていたのでは? 

ライブの初め頃は観客の反応も、恐る恐るのようだったのだが、ボーカルのタケカワ・ユキヒデらが中国語で話しかけたり、例のビューティフル・ネームのコーラス部分を中国語で合唱したりする演出などもあり、少しリラックスしたのか、最後には結構盛り上がったのではないだろうか? 人民服軍団に対して、GODIEGOは大健闘したと思う。

それから、35年経った今、ポールの曲のように放送禁止だけの扱いではなく、120曲の歌が完全に彼の地から排除される自体に。

確かに誰かにとって耳の痛い内容や不謹慎に思える内容の歌があるのかもしれないが、音楽はそれぞれの時代を表現するために自然と湧き出てくるものであるから、世間一般が時代に即したものと捉えれば、それらの需要は出てくるだろうし後に残っていく、そうでなければ自然淘汰され消滅するわけである。時代に逆行しあまり厳しくやりすぎると、 却っていらぬ不満が溜まるようになるのでは?

35年前に、好きか嫌いかは別として、生まれて初めてロックに遭遇し、本当にピュアー気持ちで聴いた人たちは、今回の件について果たしてどのように思うだろうか?

Godiego セレブレーション (中国公演)