前作WILD LIFEが、売れ行き不振に陥ったのは、WINGSというバンド名義でアルバムが発売され、その知名度がそれほどマーケットに浸透していなかったことも原因の一つではないかと考えられ、今回はPAUL MCCARTNEY AND WINGSとポールの名前を全面に出したのである。
しかしながら、バンドとしての多様性を出すため、当初ライブ・テイク2曲を含めた17曲の2枚組のLPとして発表を考えていたことや、LPの中に封入されていた12ページのカラー印刷の“PROGRAM”と称されたブック・レットから判るように、ポールとしては、バンドと一体になって活動している事を認識してほしいという願いがあったのではないかと思う。

ブック・レットに集録された数々のライブの写真
EMIは、2枚組のアルバムを認めず、曲の差し替えなどを行い、最終的にシングル・アルバムとして1973年に発売された。出来れば、RED ROSE SPEEDWAYのアーカイブのアルバムが出るときには、ぜひこの幻の2枚組のアルバムとして復刻してほしいものである。
このアルバムとシングルカットされたMY LOVEの両方はアメリカでは1位を獲得。これでバンドも余裕を持って活動ができると思いきや、その後ドラムのデニー・シーウェルとこのアルバムから加入したギターのヘンリー・マカロックが脱退してしまうのである。
世の中なかなか思った通りにはいかないものである。しかしながら、チャートのトップに再び輝くことができた事は、ポールにとってはかなりの自信にはなっただろう。
ここで、スモール・トリビアを一つ紹介しよう。
以前、リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールドのジャケ裏の下にウィングスの羽のマークが二つ割になっているロゴを使用して、JIM KELTNERのファンクラブのアドレスが記載されていたが、これはRED ROSE SPEEDWAYのジャケ裏の表記をパロッたもののようである。

リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールドのジャケ裏

RED ROSE SPEEDWAYのジャケ裏
また、同じような表記がリンゴのアルバム“RINGO”のブック・レットにも FOR ALL INFORMATION SEND A STAMPED UNDRESSED ENVELOPE TO:などと記載されていた。多分UNDRESSEDは誤植でジョージのアルバムと同じUNADRESSEDが正しいと思う。

“RINGO”のブックレット
ポールのアルバムには、切手を貼った返信アドレスを記載(ADDRESSED、SELF-ADDRESSEDの意味)した封筒を同封するとの指示があるが、ジョージとリンゴのは返信アドレスを記載なし(UNADRESSED)となっているし、ファン・クラブの住所も違っているので、 セッション・ドラマーであるJIM KELTNERのファン・クラブは多分存在しないと考えたほうが良いだろう。
じゃあ、JIM KELTNERがどうして彼らのジョークのダシに使われたのか? 彼はジョン、ジョージそしてリンゴのソロ・アルバムのセッションには参加していたが、唯一ポールのアルバムには参加していなかった。その辺りに何かあるのかも?
ジョン、ジョージ、リンゴそしてポール達は、個々で活動しても以前多くの人々を魅了できる素晴らしい才能があるわけだが、各々が旧メンバーの活動にも結構気になるみたいで、お互いが影響し合ってソロアルバムを制作しているに思える。
RED ROSE SPEEDWAYにしても、バンド・サウンドでアビーロードで見せたような組曲を披露し、今までとは一味違うよ!と旧メンバーに語りかけているように思えるのだが。
Paul McCartney - Red Rose Speedway - Big Barn Bed
しかしながら、バンドとしての多様性を出すため、当初ライブ・テイク2曲を含めた17曲の2枚組のLPとして発表を考えていたことや、LPの中に封入されていた12ページのカラー印刷の“PROGRAM”と称されたブック・レットから判るように、ポールとしては、バンドと一体になって活動している事を認識してほしいという願いがあったのではないかと思う。

ブック・レットに集録された数々のライブの写真
EMIは、2枚組のアルバムを認めず、曲の差し替えなどを行い、最終的にシングル・アルバムとして1973年に発売された。出来れば、RED ROSE SPEEDWAYのアーカイブのアルバムが出るときには、ぜひこの幻の2枚組のアルバムとして復刻してほしいものである。
このアルバムとシングルカットされたMY LOVEの両方はアメリカでは1位を獲得。これでバンドも余裕を持って活動ができると思いきや、その後ドラムのデニー・シーウェルとこのアルバムから加入したギターのヘンリー・マカロックが脱退してしまうのである。
世の中なかなか思った通りにはいかないものである。しかしながら、チャートのトップに再び輝くことができた事は、ポールにとってはかなりの自信にはなっただろう。
ここで、スモール・トリビアを一つ紹介しよう。
以前、リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールドのジャケ裏の下にウィングスの羽のマークが二つ割になっているロゴを使用して、JIM KELTNERのファンクラブのアドレスが記載されていたが、これはRED ROSE SPEEDWAYのジャケ裏の表記をパロッたもののようである。

リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールドのジャケ裏

RED ROSE SPEEDWAYのジャケ裏
また、同じような表記がリンゴのアルバム“RINGO”のブック・レットにも FOR ALL INFORMATION SEND A STAMPED UNDRESSED ENVELOPE TO:などと記載されていた。多分UNDRESSEDは誤植でジョージのアルバムと同じUNADRESSEDが正しいと思う。

“RINGO”のブックレット
ポールのアルバムには、切手を貼った返信アドレスを記載(ADDRESSED、SELF-ADDRESSEDの意味)した封筒を同封するとの指示があるが、ジョージとリンゴのは返信アドレスを記載なし(UNADRESSED)となっているし、ファン・クラブの住所も違っているので、 セッション・ドラマーであるJIM KELTNERのファン・クラブは多分存在しないと考えたほうが良いだろう。
じゃあ、JIM KELTNERがどうして彼らのジョークのダシに使われたのか? 彼はジョン、ジョージそしてリンゴのソロ・アルバムのセッションには参加していたが、唯一ポールのアルバムには参加していなかった。その辺りに何かあるのかも?
ジョン、ジョージ、リンゴそしてポール達は、個々で活動しても以前多くの人々を魅了できる素晴らしい才能があるわけだが、各々が旧メンバーの活動にも結構気になるみたいで、お互いが影響し合ってソロアルバムを制作しているに思える。
RED ROSE SPEEDWAYにしても、バンド・サウンドでアビーロードで見せたような組曲を披露し、今までとは一味違うよ!と旧メンバーに語りかけているように思えるのだが。
Paul McCartney - Red Rose Speedway - Big Barn Bed