CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

狒々爺って?

2018年04月29日 | AMERICAN ROCK/POPS
ガサゴソ、ガサゴソ

助手:博士! 机の下をゴキグリみたいに這い回って一体何をしてるですか?

博士:ゴキブリとは失礼な! 連休じゃからちょっといらないものはないかと整理しておったところじゃよ。

そこで何とお宝を発見したのじゃ!

助手:お宝って?

博士:以前に親戚から、もう要らないって譲り受けたレコードが大量にあったのじゃよ。多分70年代末か80年代初期に、CBSソニー・ファミリー・クラブが通販む向けに企画したレコードのボックス・セットじゃ。クラッシック系のレコードが36枚、ポピュラー系が36枚の計72枚が九つのボックスに分けて入っておるのじゃ。

ポピュラー系はソニーとワーナー・パイオニアの洋楽アーティストの日本編集のベスト盤からなっておる。

ここのところ何年もずっ〜とバタバタの繰り返しでその存在を忘れておった。

と言う訳で、今日はその中からThe Three Degreesのベストアルバムを紹介する。

(企画盤として日本のみで通販にて発売されたベスト盤)

天使のささやき(When Will See You Again)って知っておるかの? アメリカでも大ヒットしまた1974年の第三回東京音楽祭で金賞をとったから、多分中年以上の世代ならどこかで聴いたことあるのではないかと思うのじゃが。

助手:聴いたことはあります。

博士:わしも当時ロック中心に聴いておったから、聴いたことはあっても彼女たちのレコードを買うまでには至らなかった。しかし、今になって彼女たちのレコードが目の前に登場するとは思いもよらなかったわい。

まあ、I See You Again At Lastって感じじゃ。

助手:このアルバム聴いて見ると、セクシーな肢体だけではなく歌唱力もかなりありますね〜

博士:その通りじゃ。海外じゃ容姿も重要じゃが、歌唱力がないとすぐに消えてしまうからのう〜 

助手:オォ〜 博士、何と日本語で歌っている曲を発見しました!

博士:それは日本のエース、筒美京平作曲、安井かずみ作詞の“にがい涙(Nigai Namida)”じゃよ。

(それはサイド−2の2曲目にNigai Namidaって横文字のタイトルで収録されている)

助手:見てたはずよ 私の気持ちが〜♪
   少しづつ
   あなたの方へ 傾いて行くのを
   見てたはずよ〜♪
   
   女が恋に あげたものなど
   どうでもいいけど….

フィラデルフィア・サウンドに乗っかった演歌の世界ですね。 これって日本でヒットしたんですかね〜?

博士:ところで君は、“狒々爺”って言葉知っておるかね? このアルバムのライナーを書いた人が、“荒野のならず者(Dirty O’l Man)”のDirty Old Manのことをそう言っている。

助手:この歌詞の内容がちょっと低俗な感じだったのでイギリスのBBCでは放送禁止歌になったってライナーに書かれていますね。

博士:Dirty Old Manといえば、すけべなおっさんと相場は決まっておるのじゃが、狒々爺と言う言葉はわしも知らなかった。

早速ネットで検索して見ると、狒々はヒヒと読み、大型の猿の形をした日本の妖怪らしい。その猿の妖怪の赤ら顔 から、狒々爺とは好色な年寄りを意味するとの事じゃ。

助手:博士も海外に行って、ダーティー・オールド・マンじゃなく、ダーリィ・オル・マンと言われるようになれば一人前のスケベですね。

博士:わしはスケベじゃないって! ほんの少しだけじゃ…

OMG! 一体何を言わせるのじゃ!

今宵この夜

2018年04月29日 | SSW

オン・ザ・ロックをすすりながら、今夜ターン・テーブルに乗るのは、ご存知トム・ウェイツのファースト・アルバム、Closing Time.


フッ… 俺も渋さがわかる大人になったな〜

いい歳こいて、何カッコつけてんの〜

もうちょっとで、オジンになるって言うのに….

いやぁ〜 申し訳ない。

レコードは全く歳を取らないで昔のままだけど、こっちはふと鏡を見て昔の自分と比べて激変した姿を見てがっくり。

だから、何十年か前にタイム・スリップしたつもりでそう言ってみた。

ところで1973年にこのアルバムが出た当時、彼は若干24歳だった。

24歳でこの渋さ。このファースト・アルバムはあまり売れなかったけど、この若さで既に老獪なシンガーとして完成されていた。

私も含めてほとんどの人は、彼の存在を知らなかったと思う。多分、イーグルスがOn The Boarderと言うアルバムで、Ol’ 55をカバーしていたことから、この人誰?ってなったんじゃないだろうか….

早速飛びついて見たものの、アルバムがヒットすれば儲けものって感じで、それほど売り上げには気をかけず我が道を行くって雰囲気でだった。

しかし歌唱スタイルが短期間で非常にヘビーに激変してしまったので、この後出した2〜3枚のアルバム以降はちょっとついていけなくなった。

ファースト・アルバム辺りの芸風を維持しながら、緩やかに変化していけばもう少しは私のようなライト級ファンはフォローできたのではないだろうか。

まあ私のような凡人は、毎日鏡を見て自身をチェックするが如く、日々の穏やかな変化を享受して行く方が性に合っているように思える。

ところで、最近トムウェイツがAnti-レーベルに移籍した後、このレコードはトム・ウェイツらによってリマスターされ再発された。



今回の再発盤に関するアマゾンのレビューを見ると、意外や意外、レコードのプレスが良くなく、雑音をかなり拾うとのクレームが多かった 。

恐る恐る盤に針を下ろして一通り聴いてみたが、気になるような雑音は全く感じられなかった。

駄耳だからかもしれないが、それ以外に考えられる雑音の要因としては、このレコード、アメリカと欧州でプレスの会社が異なるからではないかと…

アメリカ盤はニュー・ジャージーにあるIndependent Record Pressing社が担当し、EU盤はオランダのRecord Industry社が担当した。

レコードに原産地が記載されていないので、どちらのレコードがどちらの会社によってプレスされたのかはちょっと判断つかないところなのだが、私が買ったものは下記のデータが記載 されてあった。

レコード・ジャケットにはバーコード・ナンバー、0 45778 75151 3とレコード・ナンバー、87565-1が記載、そしてレコードのマトリックス・ナンバーは、A面が87565-A IRP PL、B面が87565-B IRP PLだった。


ネットで調べたところによると、 別の会社 でプレスされた方のレコードにはバーコード・ナンバー、87140092756571、レコード・ナンバー、7565-1が 、そしてレコード本体のマトリックス・ナンバーは、A面が21463 2A 、B面が21463 2B 記載との事らしい。

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