ここのところ、発掘しされた日本で流行った70年代洋楽ヒット・シングル集のCDの何度か聴き返して楽しんでいる。
やっぱり70年代の曲は肌に合う。それもそのはずオイラの楽しかった青春時代の中心だったからより思い入れがある。
本日はそのCDに収録されていなかった、ハリー・ニルソンのWithout Youでも。
1971年にアップル・レーベルから発売されたバッドフィンガーのアルバム、No Diceに収録された曲で、メンバーのビート・ハムとトム・エバンスによるお互いのアイデアを折衷した作品となった。
ニルソンはカバーするに値する素晴らしい曲と思い当初ビートルズの曲だと思っていたそうな。
彼は激しいピアノ・ソロなんかを用い荒涼した情景をイメージするアレンジを当初検討していたが、プロデューサーのリチャード・ペリーに説得されポール・バックマスターによるストリングスをバックに重厚なバラードに変換された。
コレが功を奏し全米・全英1位の大ヒット。このシングルを収録した1972年のニルソンのアルバム、Nilsson Schmilssonも全米3位の大ヒット。更に90年代になってマライヤ・キャリーに再カバーされコレまた大ヒット。
ただ残念なのは、この曲を書いたお二人が後に悲劇の死を遂げた事。
ビートルズ解散後闇雲に手を広げ過ぎて収拾がつかなくなったアップル・レーベルによるバンドに対する仕打ちや、バンドと契約したマネージャーの裏切りなどトラブルを数多く抱え込み、思ったようにバンド活動に専念出来ず行き詰まり最悪の事態となってしまった。
思うに、問題は彼ら自身がバッドフィンガーとして作り出した曲の素晴らしいさをよく理解していなかった、もしくは気付いてないなかった事ですかね。
もしWithout You以外にも他のアーティストに曲を提供し別アレンジでカバーすれば同様に大ヒットし、別の人生があったかも….
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