心療内科デー。
お偉いさんたち&吉熊上司が会議で不在だったので、その隙にマッハで退社。
今日の待ち時間は2時間半。クマ医師は患者さん一人一人の話をじっくりと聞くのでどうしても待ち時間が長くなる。今日の待ち時間は割と短めである。
来年取ろうとしている資格試験のテキストを捲り、気づいたら寝ていた。
睡眠導入剤マイスリーよりも検定のテキストの方が入眠導入効果が高いのかもしれない。
続いて林真理子先生の小説を読んだ。読み直し途中の「茉莉花茶を飲む間に」
「…あのね、人っていうのはしょっちゅう間違いをしちゃうものなの。こっちを選んだ後で、あっちの方がずっとよかったと思うことはよくあることよ。でもぐっと我慢して、自分が選んだものを大切にしなきゃいけない。あっちの方がよかったっていつまでも言うのは子どものすること。大人の女は、意地汚い真似をしちゃいけないわ…」
私にとって林先生は太陽みたいな存在だと思う瞬間は、このような一文に出会ったときである。同時に、読んだ文章が血や肉に変わる瞬間を感じる。
さて診察。
今、ちょうど生理前の私。
ナーバスでちょっとお疲れな時期だ。
クマ医師の前に腰かけても意識が朦朧としていた。
今日のクマ医師は前髪が乱れていた。ファンキーなクマっぽかった。
睡眠の状態は、生理前で睡眠そのものの質が大変悪い。
寝汗はびっしりとかくし、悪夢は見るし、最悪。
昼間、眠い。
「サンシャイン牧場」は飽きてきたのでだいぶセーブできるようになり、睡眠時間を削ってまで興じるということはなくなった。
「サンシャイン牧場」の話をするとクマ医師は笑う。クスクス笑う…。
精神面では、どうでもよいことについて考えないようにしていたのが、最近では「考えられなくなった」。
今、31年の人生で、一番穏やかに生きている旨を報告。
クマ医師、嬉しそう。
穏やかだが、でも
「これってさー、どうせ抗うつ剤パキシルのお陰なんでしょ。どうせ私なんて…」
という、なんとも悲しい思いが常に頭の隅にあって辛い旨も正直に報告した。
「どーしてそう思うのですか?」
と、想定通りのことを尋ねられた。
「たぶん、先生にそう言われると思ってました」
と言った。
認知行動療法も4年近く受けていればある程度先が読めてくる。
私の逆襲にクマ医師は若干の感嘆を示し、以下のように説いた。
「あなた、ずっと頑張ってきたじゃないですか!あんな経験したのに立ち直って、こうして今のあなたがいるんですよね?自信を持ってください!自信が出て、その状態を保てるようになったら減薬すればいいんです。あと、薬で人の感情をコントロールはできません。そしたら世の中のカウンセラー、商売あがったりですよ」
なるほど。納得。
暗い森の中。
どうしたら良いのか分からなくて途方に暮れてた私。
差し出されたクマの手の温もりを頼りにして突き進んだ。
夜明けが近づいてきたのだろうか。
空が光を含み、木々が輪郭を浮き立たされているのに気付いた。
…私とクマ医師が歩んできた3年半の時空というものは、まさしくそんな感じであった。
今日も、私はクマの手をぎゅっと握り締めた。
処方変更なし。
パキシル、マイスリー、パリエット。
お偉いさんたち&吉熊上司が会議で不在だったので、その隙にマッハで退社。
今日の待ち時間は2時間半。クマ医師は患者さん一人一人の話をじっくりと聞くのでどうしても待ち時間が長くなる。今日の待ち時間は割と短めである。
来年取ろうとしている資格試験のテキストを捲り、気づいたら寝ていた。
睡眠導入剤マイスリーよりも検定のテキストの方が入眠導入効果が高いのかもしれない。
続いて林真理子先生の小説を読んだ。読み直し途中の「茉莉花茶を飲む間に」
「…あのね、人っていうのはしょっちゅう間違いをしちゃうものなの。こっちを選んだ後で、あっちの方がずっとよかったと思うことはよくあることよ。でもぐっと我慢して、自分が選んだものを大切にしなきゃいけない。あっちの方がよかったっていつまでも言うのは子どものすること。大人の女は、意地汚い真似をしちゃいけないわ…」
私にとって林先生は太陽みたいな存在だと思う瞬間は、このような一文に出会ったときである。同時に、読んだ文章が血や肉に変わる瞬間を感じる。
さて診察。
今、ちょうど生理前の私。
ナーバスでちょっとお疲れな時期だ。
クマ医師の前に腰かけても意識が朦朧としていた。
今日のクマ医師は前髪が乱れていた。ファンキーなクマっぽかった。
睡眠の状態は、生理前で睡眠そのものの質が大変悪い。
寝汗はびっしりとかくし、悪夢は見るし、最悪。
昼間、眠い。
「サンシャイン牧場」は飽きてきたのでだいぶセーブできるようになり、睡眠時間を削ってまで興じるということはなくなった。
「サンシャイン牧場」の話をするとクマ医師は笑う。クスクス笑う…。
精神面では、どうでもよいことについて考えないようにしていたのが、最近では「考えられなくなった」。
今、31年の人生で、一番穏やかに生きている旨を報告。
クマ医師、嬉しそう。
穏やかだが、でも
「これってさー、どうせ抗うつ剤パキシルのお陰なんでしょ。どうせ私なんて…」
という、なんとも悲しい思いが常に頭の隅にあって辛い旨も正直に報告した。
「どーしてそう思うのですか?」
と、想定通りのことを尋ねられた。
「たぶん、先生にそう言われると思ってました」
と言った。
認知行動療法も4年近く受けていればある程度先が読めてくる。
私の逆襲にクマ医師は若干の感嘆を示し、以下のように説いた。
「あなた、ずっと頑張ってきたじゃないですか!あんな経験したのに立ち直って、こうして今のあなたがいるんですよね?自信を持ってください!自信が出て、その状態を保てるようになったら減薬すればいいんです。あと、薬で人の感情をコントロールはできません。そしたら世の中のカウンセラー、商売あがったりですよ」
なるほど。納得。
暗い森の中。
どうしたら良いのか分からなくて途方に暮れてた私。
差し出されたクマの手の温もりを頼りにして突き進んだ。
夜明けが近づいてきたのだろうか。
空が光を含み、木々が輪郭を浮き立たされているのに気付いた。
…私とクマ医師が歩んできた3年半の時空というものは、まさしくそんな感じであった。
今日も、私はクマの手をぎゅっと握り締めた。
処方変更なし。
パキシル、マイスリー、パリエット。