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ここ数日、書店を探し回っても見つからずアマゾンで注文した「夜を賭けて」梁 石日(幻冬舎文庫)。小松左京「日本アパッチ族」、開高健「日本三文オペラ」と読み進み、残るはこの一冊へと辿り着いた。在日作家の視点からのアパッチと警官隊の攻防、大村収容所が描かれている。同名の映画化もされたようだが、そちらはコケタ模様。日本の高度経済成長期に大都市大阪の中心部に取り残されていた広大な太平洋戦争の遺構、廃墟という構図に何か強く惹かれるものを感じるのだ。発展を遂げる都市と廃墟のコントラスト、危ういバランス。華やかな発展と成長も砂上の楼閣に過ぎない。大阪砲兵工廠三部作を読んだ後に小松左京の短編「戦争はなかった」を読んでみるのも面白いかも知れない。
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