札幌の、奇跡

 9/8・9開催予定だった札幌の短編演劇祭「教文演劇フェスティバル」は、主催で開催場所の札幌市教育文化会館じたいが停電、やむなく中止となった。

 

この演劇祭に参加することになっていて、関西空港が水没したため飛行機が飛ばず、急遽フェリーで札幌に向かったところ、苫小牧に着く前の船上で北海道震災被災のことを聞いたというのが、高間響さん（写真）ら京都の劇団「笑の内閣」の皆さん、いわば二重の被災者というべきである、とお伝えした。

 

反体制劇を連打してきた高間氏は、「教文短編フェスティバル」の中止について「我々の上演を恐れた政府の陰謀により教育文化会館の通電を後回しにされたため仕込みが間に合わなかったからです」と分析している。

 

「教文演劇フェスティバル」は、今後、延期・代替を協議して開催されるかもしれないが、それはそれとして、以前お伝えしたように、「せっかく札幌に着いたのだからと高間さんたちの公演だけでも実現させてあげたい」という声や動きが実り、「代替の劇場での急遽上演」が実現した。

札幌の、奇跡。である。

 

会場は、シアターZOO。

結構早い段階で電気を通してしまったという。

管理人？・斎藤歩氏の大英断によるものだろう。

で、高間響さんら「笑の内閣」が、公開通し稽古を敢行する。

「照明音響もまともにつきません。現地の役者は明日はじめて会います。出会って5時間で本番です。フェスじたい代替開催も検討されてるのでラストチャンスではありません。なので無理はしないで下さい。それでもこんな時こそ笑いたいて方、よければ来て頂けたら」とのこと。

地下鉄も動き始めているという。行ける方は、どうぞ。

 

 

　笑の内閣、短編演劇フェスに参加予定で来たのに中止になったので、やって帰る公開通し　「君の名は」

　９月８日（土）　１４時３０分～
　シアターZOO（http://www.h-paf.ne.jp/zoo/）
　カンパ制

 

チェンマイのガジュマル

自然災害もひどいが、人災であると思う。

政府のやっている愚行は、自然よりも、かなりひどい。

理不尽なことばかりが起きている。

まあ結局、振り返ってしまえば、人間がやることのほうが、もっともっと理不尽であると思い知るわけなのだが。

 

沖縄の親しい友人が選挙に出ている。

応援に行けないけれど応援している。

ヤマトの人間が沖縄のことに口を出すなという意見があることはわかっているし、その言い分が正当であることも多いと知っているが、思いがけない方面から信じがたいひどい物言いをする人もいる。しかもそれが、沖縄からではなかったりする。わかっていない人間は、本当にわかっていないのだ。

 

どうやら、ある種の、いい歳をしているくせに困った人たちには、一定の特徴がある。不意に、それを言うに適した言葉を聞いて、いや、こういうときにこの言葉で言うのかと理解し、なるほどと思ったが、その言葉を使いたくない。その言葉が好きになれないのだ。

言葉は、自然と使ってしまうのと、意識して使うのとでは、違いがある。

久しぶりに、もうすぐ「連載」が始まるかもなのだが、言葉についてのものにするかどうか、迷っている。半分くらいなら、いいかな。

 

写真は、今年二月、タイ・チェンマイの、ガジュマル。沖縄のとはどこか違う。

三年前、ベトナムにもガジュマルがあったなあ。

時は過ぎゆく。タイでは、そろそろ岡田利規のタイの俳優陣との新作が、幕を開けたはずだ。

海外を巡るツアーは、やはり楽しいものだ。……あの二月が、遠い。

今を生きよう。