テニアン北部ノースフィールド跡の北側にある「原爆ピット」。
4トンを超える原子爆弾は、深いところに置かれていた。
私が行ったとき、まわりに人は誰もいなかった。静寂。
多くの死を生みだしたそのものが、まさにこの場所から旅だっていったという事実が、はげしく迫ってきた。
このような「記憶」を植え付けられてしまったことは、決してこの南の島にとっても本意ではなかっただろう。
近くの海に歩いて出たとき、海外からの観光客を乗せた巨大な船に遭遇した。
彼らもこの場所を見るのだろうか。
歴史をどのような立場で見るかによって、この場所に対して感じるものは、変わってくるのだろう。