東京電力は25日、津波対策として福島第1原発1〜4号機近くに建設していた海抜11メートルの防潮堤が完成したと発表した。
海沿いはずっと防潮堤工事が続いていて、太平洋は見えない。
この写真は私が先週に撮影したもの。離れた高台だからやっと海が見える。
11メートルという高さは、北海道の太平洋沖にある千島海溝沿いで巨大地震が切迫しているという前提で、東電によると、この巨大地震による津波は最大10.3メートルと試算されているらしい。
4月に出された内閣府の有識者会議の報告に基づく試算では、東北地方の太平洋沖に位置する日本海溝沿いの巨大地震で最大15.3メートルの津波が原発に到達する可能性があるとされている。
東電は23年度までに最大16メートルの防潮堤を設けるというが、それまでに巨大地震が起きないことを祈るしかない。
そして、本日26日、菅義偉首相が初の地方視察として福島県を訪問するという。
「復興五輪」をうたいながら「被災地切り捨て」をしてきた安倍政権を継承することを宣言している菅政権。
菅首相は私がオープニングに立ち会った「東日本大震災・原子力災害伝承館」も訪問するらしいが、この施設もその一環である「福島イノベーション・コースト構想」などの行政の取組が、はたして住民と共に歩む視座を持っているかどうかは、はなはだ疑問である。