コロナ対策に追われ、何が何だかわからないうちに新年度を迎えていた。
「今日からお世話になる○○です。よろしくお願いします」
4月1日から12名の職員が入れ替わる。そのうち、3名は新規採用者だ。
「笹木です。よろしくお願いします」
新人3名のうち、2名は他校での経験があるのだが、1名はフレッシュな新卒だった。だが、この新卒者は少々困ったチャンである。
「△△です、モゴモゴ……」
こんな調子だから、直属の上司も困惑気味にブツブツ言っている。
「普通の子なんだけど、挨拶ができないのよね。話しかけてくれる先生がいても、下を向いちゃうし」
おそらく、新卒者は、「こういう場面ではこの言葉」という方程式を知らないのだろう。
思い返せば、一年前の私も新人みたいなものだった。これまでの経験が通用しない異色の学校で、誰一人として知り合いのいない中、初めてとなる仕事をしたのだから。
最初から一人前の成果が出るはずもない。まずは、職場に溶け込むことを最優先にと決めた。
出勤したら、自分から大きな声で「おはようございます」。
職員に話しかけるときは、用件に入る前に「ただいま、よろしいでしょうか」。
何かをしてもらったら、笑顔で「ありがとうございました」。
帰る人、休暇を取る人には、「お疲れさまでした」。
面倒くさいことをお願いするときは、「お忙しい中、恐れ入ります」。
銀行などに出かける人がいたら、「お気をつけて」。
自分のミスで職員に迷惑をかけたときは、「申し訳ありません」。
あとは、健康管理に気をつけて、常に元気でいること、7時前には出勤することも心がけた。
仕事ができなくても、挨拶と受け答えができれば何とかなる。ついでに、他の職員が来る前に、お湯を沸かしておけば完璧だ。ミスっても誰かが助けてくれるし、気づかないことを教えてもらって効率化を図れることもある。仕事よりもさきに、円滑な人間関係を作っておけば安心できる。
先日は、会議資料が間に合わないというピンチに見舞われた。印刷機が不調で、思ったよりも時間がかかったのだ。あわてて仕分けをしていたら、2人の職員がさりげなく「手伝いましょうか」と申し出てきた。3人でやると作業が早い。無事、開始時刻に間に合って、涼しい顔で連絡事項を伝えることができた。
こういうときには、感謝の気持ちを伝えるものがあると便利だ。うれしい出来事に備えて、お菓子をストックしておくのが私流である。
今、机の中に入っているのは六花亭のこれ。
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資料配布を手伝ってくれた2人には、チョコマロンがいいかもしれない。
「さっきは助かりました。よかったらどうぞ」
「いやいや別に。ごちそうさまです」
という展開にもなるのだけれど、新人はそこまで気をつかうこともない。むしろ、ご褒美のように年長者からお菓子をもらう人であってほしい。
一日が終わり、クタクタになっている新卒者ちゃんにも、チョコマロンを持っていく。
「今日も疲れたねぇ。甘いもの食べて元気出して」
「は、はい。モゴモゴ……」
今は大きな声で返事ができない子だけれど、伸びしろが大きいと見ることもできる。
長い目で育てれば、一年後はハキハキとした職員に成長するかもしれない。
さあ、頑張って~!
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「今日からお世話になる○○です。よろしくお願いします」
4月1日から12名の職員が入れ替わる。そのうち、3名は新規採用者だ。
「笹木です。よろしくお願いします」
新人3名のうち、2名は他校での経験があるのだが、1名はフレッシュな新卒だった。だが、この新卒者は少々困ったチャンである。
「△△です、モゴモゴ……」
こんな調子だから、直属の上司も困惑気味にブツブツ言っている。
「普通の子なんだけど、挨拶ができないのよね。話しかけてくれる先生がいても、下を向いちゃうし」
おそらく、新卒者は、「こういう場面ではこの言葉」という方程式を知らないのだろう。
思い返せば、一年前の私も新人みたいなものだった。これまでの経験が通用しない異色の学校で、誰一人として知り合いのいない中、初めてとなる仕事をしたのだから。
最初から一人前の成果が出るはずもない。まずは、職場に溶け込むことを最優先にと決めた。
出勤したら、自分から大きな声で「おはようございます」。
職員に話しかけるときは、用件に入る前に「ただいま、よろしいでしょうか」。
何かをしてもらったら、笑顔で「ありがとうございました」。
帰る人、休暇を取る人には、「お疲れさまでした」。
面倒くさいことをお願いするときは、「お忙しい中、恐れ入ります」。
銀行などに出かける人がいたら、「お気をつけて」。
自分のミスで職員に迷惑をかけたときは、「申し訳ありません」。
あとは、健康管理に気をつけて、常に元気でいること、7時前には出勤することも心がけた。
仕事ができなくても、挨拶と受け答えができれば何とかなる。ついでに、他の職員が来る前に、お湯を沸かしておけば完璧だ。ミスっても誰かが助けてくれるし、気づかないことを教えてもらって効率化を図れることもある。仕事よりもさきに、円滑な人間関係を作っておけば安心できる。
先日は、会議資料が間に合わないというピンチに見舞われた。印刷機が不調で、思ったよりも時間がかかったのだ。あわてて仕分けをしていたら、2人の職員がさりげなく「手伝いましょうか」と申し出てきた。3人でやると作業が早い。無事、開始時刻に間に合って、涼しい顔で連絡事項を伝えることができた。
こういうときには、感謝の気持ちを伝えるものがあると便利だ。うれしい出来事に備えて、お菓子をストックしておくのが私流である。
今、机の中に入っているのは六花亭のこれ。
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資料配布を手伝ってくれた2人には、チョコマロンがいいかもしれない。
「さっきは助かりました。よかったらどうぞ」
「いやいや別に。ごちそうさまです」
という展開にもなるのだけれど、新人はそこまで気をつかうこともない。むしろ、ご褒美のように年長者からお菓子をもらう人であってほしい。
一日が終わり、クタクタになっている新卒者ちゃんにも、チョコマロンを持っていく。
「今日も疲れたねぇ。甘いもの食べて元気出して」
「は、はい。モゴモゴ……」
今は大きな声で返事ができない子だけれど、伸びしろが大きいと見ることもできる。
長い目で育てれば、一年後はハキハキとした職員に成長するかもしれない。
さあ、頑張って~!
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