以前、ブロ友さんから評判を聞き、映画「フジコ・ヘミングの時間」を見たことがある。フジコさんの奏でる柔らかなピアノの音に魅了され、「いつか聴きに行きたい」と思っていたが、ついにその日がやってきた。
6月18日(金)18:30~ 大宮ソニックシティ大ホール
たまたまチケットが取れたので、コロナで中止や延期にならないことを祈りつつ待っていた。当日は土曜出勤の振休を当て、万全の態勢で臨んだ甲斐があった。
大宮には詳しい。高校時代に使っていた駅だし、今でも埼玉在住の友人と遊ぶときはここに集まることが多い。
「えーと、大宮そごうに寄るから、上から行けばいいか」
大宮駅西口は、ペデストリアンデッキと呼ばれる高架建築物で、多くの施設がつながれている。そごうを出て、このデッキを西方向に行けばソニックシティに到着するはずなのに、なぜか目当ての場所が封鎖されていた。
「は? どういうこと?」
封鎖された先には、マスコミ関係者と思われる人たちがカメラを構えていた。警察官もうじゃうじゃいるし、野次馬と思われる一般人も人垣を作っている。彼らの視線を追うと、インターネットカフェの看板が見えた。
「ああ、もしや……」
女性従業員を人質に取り、男が個室に立てこもった事件は、前日から報道されていたが、ラジオで聞いただけで映像は見ていない。まさかここだったとは。
「ソニックシティは、この階段から下りて、信号を渡ってください」
素直に、警備員の誘導に従い、デッキから地上に下がる。こちらにも、たくさんの野次馬がスマホを出し撮影していた。
さて、まずは腹ごしらえだ。まだ17時なので、この時間だったら、パレスホテル大宮のパルテールが便利だろう。ステーキ御膳をいただいた。
会場は17時30分からだから、18時より前には入りたい。
プログラムを受け取り、演奏される曲を確認する。
といっても、クラシック音痴の私にわかる曲は限られているけどね。
フジコさんは映画のときより足が悪くなったのか、杖をつきながら、スタッフに支えられて登場した。1階8列目の席がとれたので、フジコさんの微笑む表情がよく見えた。少女のようで可愛らしい方だと感じた。
楽器では、ピアノが一番好きだ。低音は力強く、高音は軽やかに響き、体中の余分な力が抜けていく。リラックスできてとてもよい。近くに座っていた男性は寝ていたが、心地よくなった結果であろう。せっかくの生演奏を聴かずにもったいないと思う反面、しょうがないかという気もする。
前半はトルコ行進曲で盛り上がって終わった。この曲だったら私にもわかるから、非常にありがたい。
後半で、「これ、いいじゃない」と感じたのが、ハンガリー狂詩曲 第2番であった。よく知らなかったけれど、テンポとメロディが私の好みだ。もちろん、ラストのラ・カンパネラは圧巻だった。
アンコールでフジコさんが弾いてくれたのは、ベートーヴェンのテンペストソナタであった。プログラムに書かれていない曲が聴けて、さらに得をした気分になった。
コンサートが終わり、大宮駅に戻る。野次馬も警官もまだいた。事件はこの数時間後に解決したので、あとちょっとという場面だったようだ。
電車に揺られながらコンサートを振り返る。
ピアノのよさをあらためて感じたひとときであった。
今度は、ジョージ・ウィンストンのピアノを聴きに行きたいなぁ。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
6月18日(金)18:30~ 大宮ソニックシティ大ホール
たまたまチケットが取れたので、コロナで中止や延期にならないことを祈りつつ待っていた。当日は土曜出勤の振休を当て、万全の態勢で臨んだ甲斐があった。
大宮には詳しい。高校時代に使っていた駅だし、今でも埼玉在住の友人と遊ぶときはここに集まることが多い。
「えーと、大宮そごうに寄るから、上から行けばいいか」
大宮駅西口は、ペデストリアンデッキと呼ばれる高架建築物で、多くの施設がつながれている。そごうを出て、このデッキを西方向に行けばソニックシティに到着するはずなのに、なぜか目当ての場所が封鎖されていた。
「は? どういうこと?」
封鎖された先には、マスコミ関係者と思われる人たちがカメラを構えていた。警察官もうじゃうじゃいるし、野次馬と思われる一般人も人垣を作っている。彼らの視線を追うと、インターネットカフェの看板が見えた。
「ああ、もしや……」
女性従業員を人質に取り、男が個室に立てこもった事件は、前日から報道されていたが、ラジオで聞いただけで映像は見ていない。まさかここだったとは。
「ソニックシティは、この階段から下りて、信号を渡ってください」
素直に、警備員の誘導に従い、デッキから地上に下がる。こちらにも、たくさんの野次馬がスマホを出し撮影していた。
さて、まずは腹ごしらえだ。まだ17時なので、この時間だったら、パレスホテル大宮のパルテールが便利だろう。ステーキ御膳をいただいた。
会場は17時30分からだから、18時より前には入りたい。
プログラムを受け取り、演奏される曲を確認する。
といっても、クラシック音痴の私にわかる曲は限られているけどね。
フジコさんは映画のときより足が悪くなったのか、杖をつきながら、スタッフに支えられて登場した。1階8列目の席がとれたので、フジコさんの微笑む表情がよく見えた。少女のようで可愛らしい方だと感じた。
楽器では、ピアノが一番好きだ。低音は力強く、高音は軽やかに響き、体中の余分な力が抜けていく。リラックスできてとてもよい。近くに座っていた男性は寝ていたが、心地よくなった結果であろう。せっかくの生演奏を聴かずにもったいないと思う反面、しょうがないかという気もする。
前半はトルコ行進曲で盛り上がって終わった。この曲だったら私にもわかるから、非常にありがたい。
後半で、「これ、いいじゃない」と感じたのが、ハンガリー狂詩曲 第2番であった。よく知らなかったけれど、テンポとメロディが私の好みだ。もちろん、ラストのラ・カンパネラは圧巻だった。
アンコールでフジコさんが弾いてくれたのは、ベートーヴェンのテンペストソナタであった。プログラムに書かれていない曲が聴けて、さらに得をした気分になった。
コンサートが終わり、大宮駅に戻る。野次馬も警官もまだいた。事件はこの数時間後に解決したので、あとちょっとという場面だったようだ。
電車に揺られながらコンサートを振り返る。
ピアノのよさをあらためて感じたひとときであった。
今度は、ジョージ・ウィンストンのピアノを聴きに行きたいなぁ。
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
この息苦しいコロナ騒ぎの中で、おおいに肩が(心が)ほぐれたのではないでしょうか?
「ステーキ膳」もグッド・チョイスだったようですし~
ピアノの音色は心を和ませてくれます。
ピアノの効果は絶大でした。
ZUYAさんはロックの方がお好きかもしれませんが、私は静かな曲がよいのです。
かと思えばアップテンポの曲も織り交ぜ、メリハリの効いた構成だったと思います。
ZUYAさんにフジコさんの映画を勧められなかったら、参加していませんでしたよ。
あらためて感謝しています♪
ピアノの繊細な音色が好きなんです。
細いけれどよく通る、そんな存在感が魅力ですね。
フジコさんは、パリで暮らしているようですが、コロナ禍により帰れないのかも?
私にとってはラッキーでした。
フジコさんにもゆっくり休んでほしいです。
へー、ピアノを習っていたのですか。
上達するには、負けず嫌いだったり、目標を持ってたりしないと難しいですね。
私は2年ぐらいでやめちゃった気がします。
11年も! すご~い!
客のほとんどが女性で年配の方ばかりでした。
あとは2週間を無事に過ごせればヨシだね。
やっぱり生はいいですよね。配信やDVDとかで見れるのもいいけど、それは記憶の補強や補完であって、実体験とは違うなと最近思いました。
早く、気兼ねなく楽しめる状態に戻ってきて欲しい。
よく劇場に出入りしている貴男と違って、私は本当にひさしぶりのライブです。
生なんだなぁと実感しました。
同時に、フジコさんがバーチャルな気も。
デジタルが普及すると変な感じですね。
来年の今頃は、なにごともなかったかのように生活できるといいです。
しかも良席!
そしてあの事件に遭遇とは。
リラックスしすぎて寝てしまうのも、良き、
曲目を全部知らなくても満喫するのも、また。
豪華ディナーもセットとは、うらやましいです♪
G.ウィンストンもいいなあ~。
私自身も「寝てしまったらどうしよう」と不安でした。
でも、しっかり聴けてよかったぁ~!
奮発してSS席にしたので、記憶がなかったらショックです。
事件に関しては野次馬の動きが気になりました。
被害者のご家族が見たら悲しむだろうなぁ。
人の振り見て我が振り直せですね。