新・悟りを求めて~

自由が故に退屈化し得る現代社会での日々へ、
新たな刺激を与えるべく、新たにブログ開設を…

「故事の矛盾」の解決・克服法~

2022-02-11 15:36:53 | 悟得びと「矛盾」
「故事の矛盾」とは以下である。

楚の国に盾と矛を売る人がいました。自分が売る盾を自慢して「私のこの盾の堅固なことときたら、どんなに鋭利な刃物でも突き通すことはできません。また自分が売る矛を自慢して「私のこの矛の鋭利なことと言ったらどんな堅固なものでも貫き通してしまいます」と言いました。それを聞いてある人が「ではあなたの矛であなたの盾を突いたらどうなりますか?」と尋ねると、その人は何も言うことができなくなってしまいました。



この故事には、以下の矛盾がある。
「全ての盾に貫通する矛」と「全ての矛を突き通さない」の二つを同時に使う事が、つじつまが合わない。

もし、これが、「盾に矛を付けて一体化した盾矛」なら、この矛盾は生じない。
何故なら、盾と矛を分離しての使用は可能だから…である。


さて…この故事には、一つの条件・事実が欠落している。
それは、盾も矛も人間が使う道具である、という事。

矛と盾の威力には、
物質・物体的な理由~

物質・物体的理由―素材・材質の強固さ・構造的な頑丈さ…
製造・過程的理由―製造者の実力…

使用法での威力―使用者の技能・技術力…
勝負時の威力―実力をどれだれ発揮できたか

仮に、故事の中の矛・盾が「この矛・盾以外の全ての盾・矛に勝てる」としても、
それは、同レベルの技能・技術を持った者同士の戦いであろうし…

それに、使い方が下手なら、他の盾・矛に負ける事も考えられる。
また仮に、超合金と特殊な技術で製造された超強度なら「他の全てを壊せる」だろう…

さて、このような矛・盾を同時に使用した時、
その勝負を決するのは、二人の矛・盾道具使用能力となり得る。

以上から言える結論は、以下のようなモノあろう~

問い
「ではあなたの矛であなたの盾を突いたらどうなりますか?」

答え、その時は~
「矛の使い方が上手な方が盾を貫き」
「盾の使い方が上手な方が矛を突き通さない」

両者の実力・威力の百%の一致は、ありえない。
仮に、百%同実力も者同士であったなら、
勝負時の、「天の利・地の利」を獲得した者が勝つ。
道具の威力は、道具の使いて次第である…(側面もある)

以上のように考えるなら、
「楚の国に盾と矛を売る人」の言葉が事実であっても、
「あなたの矛であなたの盾を突いたらどうなりますか?」は、
現実では「矛盾」なく存在モノ・結果は出る。




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続・矛盾について~

2022-02-06 13:39:52 | 悟得びと「矛盾」
続・矛盾について~

矛盾とは、
二つの事が同時に成り立たないこと。
つじつまが合わないこと。


これは、現実では「同時に起こりえない事」を人間が頭脳・認識内で、
「二つ同時に成り立たせよう」としている事であろう。


例えば、ことわざである「善は急げ」と「急いては事を仕損じる」を
同時に並べて、成り立たせようとしたなら、それは矛盾と言えよう。

でも、時系列に並べたなら…どうだろうか?

例えば、運動や食事の工夫は、健康状態の改善に役だつ「善い事」と実感したなら、
即日から実行する「善は急げ」となろう。
しかし、急いで無暗に運動・食事をするなら「急いては事を仕損じる」となろう。
だから、善い事は慌てて急ぐ事無く、ジックリ腰を据えて直ぐに計画を立てて実行しよう。

認識・気持ちの上では「善は急げ」であり、
身体的な実際の行動・行為として「急いては事を仕損じる」となろう。


矛盾は、現実界に存在しないモノ。
矛盾は、人間の認識が創出しているモノ。
矛盾を、矛盾と感じ取る感情力と・思惟力が大切であろう




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矛盾について…

2022-01-30 13:19:48 | 悟得びと「矛盾」
矛盾について…

「矛盾」とは、以下のように書かれている。

む‐じゅん【矛盾/矛×楯】
の解説
[名](スル)
1. 1 ほことたて。
1. 2 《昔、中国の楚の国で、矛 (ほこ) と盾 (たて) とを売っていた者が、「この矛はどんなかたい盾をも突き通すことができ、この盾はどんな矛でも突き通すことができない」と誇ったが、「それではお前の矛でお前の盾を突けばどうなるか」と尋ねられて答えることができなかったという「韓非子」難一の故事から》二つの物事がくいちがっていて、つじつまが合わないこと。自家撞着 (じかどうちゃく) 。「発言の―を突かれる」「二人の話が―する」
1. 3 論理学用語。
1. ㋐伝統的論理学で、二つの概念または命題が一定の事象を同一の観点から同時に、一方が肯定し他方が否定する場合の両者の関係。
2. ㋑命題論理学で、複合命題からなる論理式の各要素命題にいかなる真理値を与えても必ず偽となる式。
1. 4 ヘーゲル弁証法で、概念の発展に必要不可欠な契機


「矛と盾」の故事においては~
言うなれば、「嘘」をついているから「つじつまが合わない」。
または、現実の部分的な認識を全体でと思い込んでの発言と言えよう。


嘘とは、試した事もないのに
「この矛はどんなかたい盾をも突き通すことができ、この盾はどんな矛でも突き通すことができない」との言い切り。
または、適当に試して、そうなったからとか誇張…であろうか…

しかし、仮に事実として、「この矛はどんなかたい盾をも突き通すことができ、この盾はどんな矛でも突き通すことができない」であったら…
そして「それではお前の矛でお前の盾を突けばどうなるか」と問われたら~
その答えは以下のようになろう。

その矛を持った者と、その盾を持った者の実力次第…と言えよう。
機械ではない、人間が道具を使用する時、その使い方の良し悪しによって道具の威力・効果・発揮に、大きな違いが生じ得るモノであろうから~


ならば、機械を使って試したらどうだろうか?
それなら、その効果は時の運次第であろうか…
同じ機械であっても、当たった瞬間の圧力・角度…等に相違があろうから…


そもそも…矛盾とは、「つじつまが合わない」とか「二つの事が、同時に成り立たない」…である。


この「つじつまがあわない」とは、人間の頭脳・認識内での事。
そして「二つの事が、同時に成り立たない」とは、現実界の事。


例えば、「同一時刻に、同一空間に二つ以上のモノが存在できない」とは事実として成立不可能、である事。
ここに、この事を主張する者がいたなら、それは思い違いか、勘違いであり、当人の意識がどうであろうが…それは事実でない「嘘」発言となり得る。


人間の頭脳・認識内での矛盾はありえる、というのは論理的な事実である。
しかし、現実界において、矛盾する物事の存在は、現実的な事実としての存在はあり得ない。


A氏の言う事実とB氏の言う事実の「つじつまが合わない」―矛盾がある時~
そこには、必ずどちらか、または両氏の事実誤認がある、だろう。




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