【正面玄関】から入ります~
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玄関も廊下も天井に注目です、
『透かし菱目張り』という技法が施され、
白塗りの壁で囲まれているので、ともかく明るい
。
昔の建物だからイコール「暗い」というイメージではありません。
50数年前の在学当時、この玄関から入ることはなかった記憶ですが、
さてどうだったのでしょう?
工事中の玄関付近写真。
【廊下】の様子~
この「明治校舎」、確か上から見ると『中』の字型になっていると聞いた記憶があります。
その真ん中の縦線辺りに『玄関』、
2画目の横棒に当たるのが『廊下』でしょうか…
(左)東側廊下、(右)西側廊下。
ここの天井も「透かし菱目張り」。
工事中の廊下の写真
【教室】内部の壁や床、黒板、窓、扉など見どころ数知れず~
教室に入る前に必ず開ける『ドア(扉)』、
木の扉に違いはないのですが、実は「木目模様の絵」を描いてある…
知ってましたか??
例えば、ここは「HAQUAホール」、ここで説明会が行われますが、
この扉であったり、廊下の扉など
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よく見ると傷がついて(剥げている?)いて、それをそのまま残してある…
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『ドアノブ』は乳白色のガラス製。
そして、木の扉風に見えるけど、、、
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語り部大先輩のblog「伊賀へいらっしゃい」で教えられたのは、
「『玄関にはマホガニー(ギターの素材で有名)やチークなどが使われ」
「『木目塗り』という高級な技法が採用されている」とのこと。
木目をあえて描いている!ということに
「明治という時代の職人さんの粋」を感じた次第です。
職人さんと言えば、こちら
壁に組み込まれている『黒板』。
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これは『黒大津磨き上げ』技法で、これも職人技!
≪大津壁とは、土にスサと少量の石灰を混ぜた材料を塗りつけ、
鏝(コテ)で何度も押さえることで緻密な肌に仕上げる土壁のこと。
大津壁は滋賀の大津がその名前のルーツになっています。
滋賀の大津には江州白土と呼ばれる磨き壁に適した土が取れ、
その工法が全国に広まったので大津壁と言われるようになり、
大津磨きは大津壁の最高級の仕上げ≫になるとのこと。
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「明治校舎で黒大津」を担当したのをきっかけに、
職人さんは「マイかまど」(弁柄)を造ったとか、
どこへ行くにもこれを持参して固形燃料で火を熾し、
伊賀米を炊くのだそうですよ(笑)。(本人談)
絶対美味しいはず、実用化できればいいのにね…(ワタシの余談)

工事中、取り出された「黒大津黒板」の一部
さて、廊下をぶらぶら、あちこちの教室など覗きます~
廊下から中庭を見る、記念碑やコンクリート仕立ての校舎。
時代の流れを感じる空間です。
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(左2枚)「新聞部」に黒い遮光用扉?
(中)「黒板」「天井」に換気口
(右) ほかの部屋と較べて床材が細い、「ゴミ掃き出し口」があります、
さて、出したゴミの処理はどうするんでしょう?
おそらく、現代では「飾り」に徹してると思われますが…
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「掃き出し口」などの写真
「窓の記憶」残っていますか?
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汽車に乗った時の窓を思い出す「上げ下げ式」、上部は「回転式」。
ここは「理化教室」、理化って…何?
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工事中、廊下の窓 床下の様子① 床下その② 天井の様子
「窓」と言えば、忘れてはいけないものがあります。
当時(明治後期)、ガラスの加工技術はまだまだ発展途上、
なので「ゆらゆらガラス」(滑らかでない)が所々に残っています。
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どうしたらわかっていただけるかと考えて、外の景色を見てみたら
ゆ~らゆ~ら、揺れてる??
最後に近づいてきましたので、説明会の様子
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午後1時からの部でしたが、多くの方が参加され、しかも親子連れもちらほら。
あまりの多さに立ち見もあり、でした。
「蘇った明治校舎」、技術の粋が集まり、工夫がなされ、
今ここに見学できたこと、同窓生のみなさんに届けばいいなぁと。
工事中の屋根の様子/玄関と廊下付近① その②玄関辺り 廊下の上
最後に「玄関正面」を見上げると、ここだけは天井むき出し、
和小屋組みとトラスの組合せ、とのこと。
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「外壁」など真っ白!で、「換気口」「掃き出し口」もクッキリ。
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工事中の様子の写真などと見比べられればと思いついたばかりに、
つい長くなってしまいました。
上野公園辺りに来られた折に外からでもいいので眺めてみてください。
こんな大切なものが残されたことに感謝するばかり。
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では、おしまい。
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玄関も廊下も天井に注目です、
『透かし菱目張り』という技法が施され、
白塗りの壁で囲まれているので、ともかく明るい
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昔の建物だからイコール「暗い」というイメージではありません。
50数年前の在学当時、この玄関から入ることはなかった記憶ですが、
さてどうだったのでしょう?
工事中の玄関付近写真。
【廊下】の様子~
この「明治校舎」、確か上から見ると『中』の字型になっていると聞いた記憶があります。
その真ん中の縦線辺りに『玄関』、
2画目の横棒に当たるのが『廊下』でしょうか…
(左)東側廊下、(右)西側廊下。
ここの天井も「透かし菱目張り」。
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工事中の廊下の写真
【教室】内部の壁や床、黒板、窓、扉など見どころ数知れず~
教室に入る前に必ず開ける『ドア(扉)』、
木の扉に違いはないのですが、実は「木目模様の絵」を描いてある…
知ってましたか??
例えば、ここは「HAQUAホール」、ここで説明会が行われますが、
この扉であったり、廊下の扉など
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よく見ると傷がついて(剥げている?)いて、それをそのまま残してある…
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『ドアノブ』は乳白色のガラス製。
そして、木の扉風に見えるけど、、、
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語り部大先輩のblog「伊賀へいらっしゃい」で教えられたのは、
「『玄関にはマホガニー(ギターの素材で有名)やチークなどが使われ」
「『木目塗り』という高級な技法が採用されている」とのこと。
木目をあえて描いている!ということに
「明治という時代の職人さんの粋」を感じた次第です。
職人さんと言えば、こちら
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壁に組み込まれている『黒板』。
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これは『黒大津磨き上げ』技法で、これも職人技!
≪大津壁とは、土にスサと少量の石灰を混ぜた材料を塗りつけ、
鏝(コテ)で何度も押さえることで緻密な肌に仕上げる土壁のこと。
大津壁は滋賀の大津がその名前のルーツになっています。
滋賀の大津には江州白土と呼ばれる磨き壁に適した土が取れ、
その工法が全国に広まったので大津壁と言われるようになり、
大津磨きは大津壁の最高級の仕上げ≫になるとのこと。
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「明治校舎で黒大津」を担当したのをきっかけに、
職人さんは「マイかまど」(弁柄)を造ったとか、
どこへ行くにもこれを持参して固形燃料で火を熾し、
伊賀米を炊くのだそうですよ(笑)。(本人談)
絶対美味しいはず、実用化できればいいのにね…(ワタシの余談)
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工事中、取り出された「黒大津黒板」の一部
さて、廊下をぶらぶら、あちこちの教室など覗きます~
廊下から中庭を見る、記念碑やコンクリート仕立ての校舎。
時代の流れを感じる空間です。
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(左2枚)「新聞部」に黒い遮光用扉?
(中)「黒板」「天井」に換気口
(右) ほかの部屋と較べて床材が細い、「ゴミ掃き出し口」があります、
さて、出したゴミの処理はどうするんでしょう?
おそらく、現代では「飾り」に徹してると思われますが…
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「掃き出し口」などの写真
「窓の記憶」残っていますか?
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汽車に乗った時の窓を思い出す「上げ下げ式」、上部は「回転式」。
ここは「理化教室」、理化って…何?
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工事中、廊下の窓 床下の様子① 床下その② 天井の様子
「窓」と言えば、忘れてはいけないものがあります。
当時(明治後期)、ガラスの加工技術はまだまだ発展途上、
なので「ゆらゆらガラス」(滑らかでない)が所々に残っています。
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どうしたらわかっていただけるかと考えて、外の景色を見てみたら
ゆ~らゆ~ら、揺れてる??
最後に近づいてきましたので、説明会の様子
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午後1時からの部でしたが、多くの方が参加され、しかも親子連れもちらほら。
あまりの多さに立ち見もあり、でした。
「蘇った明治校舎」、技術の粋が集まり、工夫がなされ、
今ここに見学できたこと、同窓生のみなさんに届けばいいなぁと。
工事中の屋根の様子/玄関と廊下付近① その②玄関辺り 廊下の上
最後に「玄関正面」を見上げると、ここだけは天井むき出し、
和小屋組みとトラスの組合せ、とのこと。
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「外壁」など真っ白!で、「換気口」「掃き出し口」もクッキリ。
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工事中の様子の写真などと見比べられればと思いついたばかりに、
つい長くなってしまいました。
上野公園辺りに来られた折に外からでもいいので眺めてみてください。
こんな大切なものが残されたことに感謝するばかり。
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では、おしまい。