前知識もなく、なんの勉強もせずに伊賀の西端から峠道(「伊賀越」というらしい)を下りた先は…
帰ってから調べたところ、旧「
三重県安濃郡河内村」だそうな。
布引山地を横断?するように進んだわけで、当然川の流れは「伊勢湾へ」。
伊賀と津の境の峠道を下る途中、山の中腹部にお家が2・3軒ありました。
流石にここは空き家でしょ…と思いましたが、なんと自動車が停まっておりました。(失礼しました)
なにせ、ここまで杉や雑木の林を抜ける一本道だったもので、急に家があると
です。
まさに「ポツンと一軒家」に出ても不思議ではないような…(と、運転手が申しておりました(笑))
川沿いに下りてきたのですが、さて地図で見ても川の名前はわかりません…
この山から流れる川筋は何本もあって、丁度合流した辺りで「安濃川」となるようです。
公的?建物としては、下の二つの神社とお寺があります。
【
春晃山澄源寺】(チョウゲンジ)/真宗高田派
【
小川内神社】(オカワチジンジャ/読み方は平凡社・三重県の地名より)
<奥芸濃町河内南之垣内/コウチミナミノカイト
河内の南之垣内集落の下流、安濃川左岸にある。
旧村社。祭神は天穂日命と八所御霊神をはじめ多数の神を合祀する。
古来河内明神とよび、(中略)
安濃川水源の神であるが、
古くより祭礼に
騎射の神事があった(三国地志)>とのこと。
※騎射=流鏑馬のことと思われます。
「
伊賀越峠道図」
googleではここを下りてきた
その先、さらに川沿いに進んで道の分岐に差し掛かる。
この辺りの地区は「
芸濃町河内村」(Wikipediaより)というらしい。
以外や、キャンプ場などの看板などが見えたのですが、それよりまさかのこの案内版、
「(徳川家康の側室)於奈津」生誕地、「平維盛」、「平家伝承地」とか・・・
『落合の里に清雲院於奈津誕生
伊勢の清流、安濃川の水源、落合の里は源平合戦の昔、西海長門の壇之浦て敗れた平家の一族が隠棲した所。
近くの成覚寺は小松三位中将平維盛の開基と伝えられ、尊像や墓碑が祀られている。
また南郊には天下泰平に尽くした徳川家康の側室, 清雲院於奈津の出生地がある。
於奈津は天正九年(1581)、当地に生まれ、翌年の本能寺の変のあと、
伊賀越えをした家康と出会ったとも伝わるが、京都・二条城で家康を刺客から救った功績で
側室に召された。江戸城三の丸に屋敷と中野村五百石を賜り、関ヶ原合戦や
大坂冬夏の陣にも従軍。安濃津城主藤堂和泉守高虎ら 六人衆と共に幕政を助け、
のち秀忠・家光にも仕え、 伊勢商人の江戸進出を援助した。』
※
於奈津(Wikipediaより)
ここがいつの頃からか気になっていた、平家落人伝説の残る「落合」なのか、と。
これは気になる、この「
岩間山 成覚寺(ジョウカクジ)」是非伺わねば。
ということでキャンプ場の見学よりこちら優先で、
路駐できそうな道幅だったので、車を停め、スゴイ激坂を上った先には…
本堂前で女性ご住職の方にお目にかかり、ぜひお上がりくださいと本堂に参らせていただき、
「ここは伊勢平氏伝説の残る地で、屋島の戦いで敗れた平維盛公は、
那智沖で入水したように見せかけてこの地に31人の家来と共に隠れ住みました。
31人の家来たちは皆『落合姓』を名乗り、この地で生き抜いてきた。
(清盛の孫)維盛のお墓もあります。また維盛は大層なイケメンだったとか…」
そんな伝説が残る地なんですとのお話を伺い、またお堂の格天井にはなんと
「桓武平氏の家紋/
丸に揚羽蝶」「落合家の家紋/
扇に日の丸」が。
お堂の裏手に回ると「平維盛の墓」「梛(ナギ)の木」など。
「
梛」は、以前
「清盛のお父さんの忠盛の産湯地」を訪ねた折にも見たので、
これも何かのご縁かと驚いた次第。
また「天水受」にも『扇に日の丸』、
その中にはなんと「
モリアオガエル」のオタマジャクシがいっぱい!
これもなかなか希少なカエルちゃん、初めてお目にかかったのでこれまた何かのご縁。
目が合って、嬉しかったです、可愛い💗(※ちなみに
卵はコレ)
お寺を後にする時、教えてもらったのがココ、
ここは「神君伊賀越え、もう一つの道だった」かも、とのこと。
それでこの険道は「伊賀越」という別名が付いているのか?とは勝手な想像です、あしからず。
そして、てんこ盛りの話のついでに…
※全国至る所に、
『平家の落人伝説』(Wikipediaより)はあるそうで、ここもその一つ。
山深いところです。
※
平忠盛(小倉山荘より)
家族連れにおススメは、
※『
落合の郷』:大きな駐車場もあって、支流の川岸に親水公園もあって、 バーべキューなども楽しめるみたい、ですよ。
この「落合の郷」へ来るには、もう一つ極道があるらしい、
moni5187様に教えられた道は、こんな道「柚之木峠越」もあるそうですよ。
加太駅で見た「錫杖岳への地図」にもありました。
さぁ、これから安濃川沿いに進みます。
ではまた
「梛」について追記(2024/9/21 10:30)、
成覚寺を訪問した際に「梛」の説明を受け、雌雄一枚ずついただいてきました。
雌雄が揃っていないと実がつきません、銀杏や冬青(ソヨゴ)も同じですね。(ほかにもあると思いますがワタシの知る限り…)
葉脈を見て!
見るだけではそんなに変わりはないけれど「葉脈」がミソで、
樹木の中で葉脈が「縦」に入っているのはなかなか珍しい、とのこと。
調べていて見つけたblogに詳しい説明がありましたので、リンクさせていただきます。
※
『「縁結びと厄除け」の梛の葉』(奈良佐保大学教職員blogより)