『一里は みな花守の 子孫かや』(芭蕉)と詠まれた花垣の八重桜です。
10日前に訪れたときはまだ固い蕾だったのに、
風のうわさで「満開らしいよ~~」と聞き、慌てて訪問。
写真は正しくは、
【
予野の八重桜】(リンクは「
桜図鑑」より)です。
【花垣の八重桜】・・・
『県の天然記念物だった原木が枯れ、
地元の住民らが接ぎ木をして育てた「花垣の八重桜」。
雌しべが2本ある珍しい品種で、奈良時代に都に献上され、
平安時代に株分けされて地元に戻ったという、言い伝え』と共に現代に蘇っています。
(
三重県指定天然記念物/三重県HPから)
晴天ではなかったので「花」だけをじっくり観察してました、
今回は「
雌しべ狙い」で(笑)。
言い訳っぽくなりますが、曇天の日は木全体を撮るのがイマイチ難しい。
というか、サトザクラ系の八重桜(=牡丹桜)はじっくり見ていると、
楚々と咲き、ピンクの花弁にも咲いた順に濃淡があって、
とても風情を感じます。いにしえに思いを馳せるというか…
一人でひっそり花に話しかけつつ撮ってました
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3枚目の手前が「花垣の八重桜」、奥に見えるのが「予野の八重桜」です。
花垣の八重桜の方は近づいて撮ることができないので、
奥にある「予野の八重桜」をアップで撮っていたわけです、あしからず。
分かりにくいので、2021/4/1撮影の「八重桜公園」の様子から
ところで、ネットでいろいろ検索した情報では、
八重桜の花は、交配によって作られた変異種で、
「
雄しべが花弁(カベン)化」して、
花びらの枚数が増えたものや、
「
雌しべが葉化」して、
軸の部分が葉っぱになっている品種もあるそうです。
例えば、
※①
八重桜の「葉っぱ雌しべ」を参考にお読みいただき、
※②【
フゲンゾウ】(樹木図鑑より)のこと。
最近撮った「八重桜」を見直してみました…
赤坂町辺りで見た八重桜
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真ん中辺りがもじゃもじゃしてると思ったら、
花びらになりかけのモノがあったり、
葉っぱになりそうなものがあったり…
「松本院」の八重桜の落花したもの
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強風に煽られて落ちた花を拾って、アップで撮ってみたら、
一輪の花の中に神秘を見た気分です…
「八重桜」って全体の樹木より「花一輪」、意外と面白いかもしれない。
そんなことを感じさせてくれた4/21の「花垣・予野の八重桜」でした。
来年は、もっときちんと見てみよう~~(忘れないだろうか?)
※「牧野日本植物図鑑学生版」より『さとざくら』
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≪子房(雌しべの根元辺り)は緑葉化する≫らしいと…
八重桜の葉っぱを見ると「桜餅」を思い出すのはワタシだけかな…
では、次回は再び訪れた予野の菜の花畑。
バッチリ満開、面白い出会いもあったり…
ではまた
2023/4/25追記
知人水彩画「芭蕉シリーズ/一里は」
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2023/4/24付中日記事より