1512- 冬 至

　　今日は冬至、柚子湯に入り カボチャをいただき これからの厳しい寒さを凌ぎましょう・・と言う先人の知恵ですね。
この日を過ぎると、太陽は少しずつ高くなり 日照も ほんの少しずつ 長くなってきます。
　自然は厳冬の中にも、私たちに　次の季節への 優しい兆しを見せてくれます。

　花材　・黒もじ　・サザンカ　・お多福南天
　花器　・備前焼壺

1512-冬野菜は七変化

　 この頃になると、道の駅に安価で大きな束で売り出される 紫色の高菜があります。
霜に会うと、グリーンから濃い紫色に変わるのです。

　お漬物として使われますが、私は薄味に味付けして 油揚げと炒め煮にして頂きます。
灰汁抜くため茹でますが、そのときの鍋の中のお湯は おどろおどろしいまでの 紫色に変わります。
　茹であがった高菜を水に晒すと 鮮やかな緑色。少し青臭く、ビタミン・ミネラルなど豊富に含んでいそうです。

青菜好きなら、この味は癖になります。

　花材　・紫色高菜 ・トルコ桔梗　・菊　・秋紫陽花
　花器　・ガラス器

1512- 安

　年末恒例の、今年の漢字一文字は「安」でした。清水の舞台で森清範貫主が 書き上げた字は丸みを帯び 皆が求める安心に応えるかの様です。
　安心・安眠・安息・安全・安住・安産など穏やかな意味に使われる「安」ですが　ひつじ年の今年は期待とは裏腹に 不安がいっぱいの年でした。

　来年は猿年です。この不安が去る年となって欲しいですね。南天 ( 難転 ) と優しいピンクの椿二種で想いを生けて見ました。

　花材　・南天　・曙つばき　・胡蝶わびすけ
　花器　・ブルー花器

1512- 心のよりどころ

　日曜日の午前、岡山市内にある聖心教会を訪れました。兼ねてから私が尊敬する今年百歳のMさんから ( クリスチャン ) 「戦後７０年で悲願の教会が出来ました。一度訪ねて見て下さい」とのことでした。

　満州から引き揚げられ、一世紀を生きてこられた方の心の拠り所とされたものを 是非拝見したいと言う想いと その方の大切にされているものはその気持ちを私も共有したいと思ったからです。

　建物は洋風のものでしたが、先の教会で７０年間使われていた 敷石や灯篭・瓦など和風の物が　巧みに取り入れられ 設計者の技量の高さを感じました。その造りのあらゆるところに、この教会を訪れる人への配慮があり Mさんがこの教会を愛し　誇りに思われている無事が良く解りました。
　Mさんご一家のにこやかな笑顔に別れた後も 心の中に温かさが残りました。

　花材　・もっこく　・オリエンタルリリー　・小 菊 ( 白・ピンク ) ・ブルーファンタジー　・お多福南天
　花器　・青白磁壺

1512-青白き焔 (ほむら)立つ

　バルセロナで開催された、スケート・グランプリファイナル戦は 実力僅差のスケーターの激しい戦いとなりました。
その中で、何と言っても 世界中をびっくりさせたのは羽生 結弦さんの結果でした。
　戦いの相手は、自分自身だとして高みを目指して 自己の(世界の)ベスト記録を塗り替えていく様子は 氷上に青白い焔 (ほむら)が立つ様な演技でした。

　初出場の十代の二人の選手が表彰台に登ったのも 時代の変化を予感させたものでした。その様な中で、浅田真央さんが不完全燃焼で 終わったのは残念でしたが 次へ期待しましょう。

　花材　・オリエンタルリリー　・スプレー菊　・ブルーファンタジー　・秋紫陽花　・シャガ
　花器　・すり鉢型水盤 ガラス器　

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