ウクライナが大変なことになっている。
今さら、ここで説明するまでもないだろう、プーチン政権下のロシアがウクライナに侵攻し、世界に激震が走っているのだ。
これには多くの方々同様、自分もいてもたってもいられなくなり、すぐさま行動を起こすことにした。
私もこう見えて、世界史の本は好きで、ヒマがあればいろいろと読んでいる。
基本として、まず黒川祐次氏の『物語ウクライナの歴史』。
また、プーチンの独裁に対抗する野党から大統領選挙の候補にもなった、チェスのチャンピオンであるガルリ・カスパロフ氏の著作にも触れたことがあるため、多少はあのあたりの状勢についても語れるつもりだ。
そこで今回は、いつもと趣向を変え、今世界でもっともホットな場所である、ウクライナを取り上げる。
かの地の歴史、言語、文化などを詳細に語るということで、まずはゆかいなプラモデルの話でもしたい。
というと、おいおいちょっと待て、なんでここでプラモデルなのかと思われる方もおられるかもしれないが、これはニュースを見たとき、たまたま電話をしていた友人オオヒラキ君に、
「うわー、なんかロシアがまた、えらいことはじめよったで。ウクライナに武力侵攻やって」
おどろいて、そう言ってみたところ、
「ウクライナ? あー、あの変なプラモ作ってる国のことね」
との回答が返ってきたので、これは、さけては通れない問題であると判断してのことである。
世にプラモデルというのはたくさんあって、ガンダムやら、戦車や爆撃機と言ったミリタリー。
といったところが主になるわけだが、まれにというか、探せばわりと多くの「変なプラモ」というが存在する。
メジャーなところでは、「姫路城」とかはまだしも、「屋台のラーメン」「民家」「折詰の寿司」といった渋すぎるキットには、
「こんなんだれが作るねん!」
子供心にも不思議だった。
私は幼稚園か小1くらいに『プラモ狂四郎』の洗礼を受けたクチだが、それの後追いマンガ『3D甲子園 プラコン大作』では、まさに「ラーメン屋台」のキットを使って、「ジオラマ勝負」をやっていた。
今でいう、テレビ東京の『TVチャンピオン』みたいなもので、そのとき、大作率いる主人公チームは、
「屋台からラーメンスープのにおいが流れてくる」
というギミックで勝利していたが(正確にはもうひとつの仕掛けがとどめになった)、部屋にそんなものを飾って、うれしいかどうかは微妙であった。
この手の話題で頻出するのが、「鹿のフン」。
尻尾を引くと、ご丁寧にフンがコロリと落ちてくる仕様で、私はSF作家の山本弘さんの本で知った。
どういうニーズがあるのか知らんが、やはり大ちゃんなら「においつき」ジオラマで勝負してくるのだろうか。
だが、そんなゆかいなラインアップに負けない、ナイスなプラモがウクライナにこそあった。
これはズバリ、実際に見ていただいた方がいいだろう。こんな感じ。
百姓一揆
一向一揆
足軽
なぜ、これを発売しようと思った。
どうやら、この「レッド・ボックス」というメーカーは、
「ブルゴーニュ歩兵」
「ロシア水兵 義和団の乱」
などなど、歴史に強いらしいのだが、それならもっとストレートに、「五条大橋」「桶狭間」「関ケ原」とかではいけないのか。
なにか全体的に、チョイスがおかしいわけだが、まあそこはウクライナ職人のこだわりかもしれない。
私も以前、「食玩ブーム」のおり友人と、
「日本の歴史上の人物がガチャに入ったら、だれがほしい?」
という話題で盛り上がり、みなが「坂本龍馬」だ「織田信長」だと盛り上がっているところ、
「源実朝」
「杉田玄白」
「イザベラ・バード」
このあたりが欲しいといって(自分が文化系だから)、大いにつっこまれたものであった。
私はウクライナのプラモ職人に、なるべきだったのかもしれない。
そんなステキな「変なプラモ」文化であるが、争いが続けば、こういった楽しいキットも日本では見られなくなるだろうわけで、それは残念ではないかと戦争反対。
(『ハウ・トゥー・ビルド・ガンダム』編に続く→こちら)