ChatGPTの話題で、世間は持ちきりである。
AIと会話するだけで、仕事や生活、趣味のサポートやアドバイスをいただけるというスーパーアイテム。
ただし、私の場合はこのブログの将棋ネタ探しに使いたかったが、そこでは「陣屋事件」の真相などあまりにも私の知っている将棋界と、違う情報が提示されて困惑している。
そこは「灰色の脳細胞」の持ち主である私のこと、見事なロジカルシンキングで、その謎や矛盾をムリヤリこじつ……あざやかに解きほぐしていったが、まだまだわれわれが思いこんでいる「偽りの将棋界」では、
「羽生善治のタイトル数は99期である」
などという捏造がまかり通っている。
そこで私は「真の将棋界」を知るため、さらなる大喜利……じゃなかった調査を続けることにした。
今回のお題がコレ。
将棋のプロ棋士のニックネームにはどんなものがありますか。
人気棋士にはたいてい愛称のようなものがあるもので、仲間内の呼び名からファンが敬意(ときにイジり)をこめて呼ぶものまで様々。
メジャーどころでは、豊島将之九段なら「とよぴー」「きゅん」。糸谷哲郎八段なら「ダニー」。増田康宏七段なら「まっすー」などなど。
佐藤康光会長も、先崎学九段に「モテ光くん」。奥様からは「みっくん」。米長邦雄永世棋聖からは「グロンサン」(会長のお父様が製薬会社勤務だったことにかけている)なんて、いろいろ呼ばれているわけだが、これもまた私の脳に「組織」から埋め込まれたニセ記憶の可能性もある。
そこで真実をたしかめるべく質問してみると、その答えというのが、
ちょっと待て、おもしろすぎるぞ。
「聡太くん」はまあいい。「竜王」と「銀河」はタイトルとか棋戦名だけど、棋聖3期の実績のある屋敷伸之九段は若手時代に、仲間から「キセイ」と呼ばれていたそうだから、これもいいとしよう。
ただ渡辺明名人が「エース」とは、どこで呼ばれているのか。
渡辺明といえば昔はそれこそ「竜王」とか(「渡辺竜王」だった時期が長かったから)、有名な漫画のキャラにそっくりなことから「魔太郎」あたりが定番だったが、ここにずいぶんとカッコイイのが来た。
こういってはなんだが、あんまし「エース」感はない気がするが、野球好きというキャラだからかもしれない。
「谷川ヒール」というのが、またすごい。
ちょっと思いつかないボキャブラリーなうえに、そもそも谷川浩司にヒール感はないだろう。むしろ、典型的な「ベビーフェイス」側だと思うが。
キャラ的には、失礼ながら渡辺名人と逆の方がしっくりくるかなあ。ただ、そのギャップのインパクトがあるのはたしかだ。
阿久津主税八段の「タンス」には目を疑った。なにが語源なのかとかも、サッパリわからない。
あっくんは棋風も容貌も、もっとシャープなイメージだがどうか。
これ、クイズにして「【タンス】ってだれの愛称?」って聞いたら、正答率はゼロをたたき出すのではないか。
阿久津主税のニックネームは「タンス」。
そりゃ「組織」も我々にニセ記憶を植えつけたくもなろう。
エース
谷川ヒール
タンス
あと桐山清澄九段の「きりっしー」が、大変かわいらしい。
「いぶし銀」と呼ばれた桐山先生はやさしいので、案外こんな呼び方でもニコニコと応対してくれそうではある。
あと『スーパーマリオ』とか案外ゲーム好きだったりするらしいので、もしいま若手だったら、結構人気が出てたかもしれない、きりっしー先生であった。