モテないわけじゃないのに、彼氏彼女がいない人と 「好み」「好まれる」の不一致 その4

2022年01月23日 | モテ活
 前回(→こちら)の続き。
 
 
 「モテないわけではないのに、彼氏彼女がいない人」
 
 
 というのは、その人の能力うんぬんではなく、
 
 
 「好きになるタイプと、なられるタイプの不一致
 
 
 そこに原因があるのでは、という仮説を立ててみた。
 
 前回のミドウ君はハンサムで性格もいいのに、そういう男にねらいを定める
 
 
 「クラスのイケイケで、かわいい子」
 
 
 にまったく興味がないため、結果「モテない」ということになる。
 
 この手の話は聞いてみるとけっこうあって、友人レリコちゃんは美人でスタイルがよく、留学経験があり英語が話せるという才女。
 
 ところが、これがなかなか、に恵まれない。
 
 訊いてみるとやはり、「好きになる、なられる」のバランスが悪いよう。
 
 「できる」タイプの彼女はステータスだけなら、かなり高いが、その美点を見る男性にまったく興味がない。
 
 そこで「どんな人が好みなの?」と問うてみると、
 
 
 「グイグイ引っぱって行ってくれる人がいい」
 
 
 これを聞いたとき、思わず「あかーん!」と、ひっくり返りそうになりましたね。
 
 そらそうや。だいたい男なんて、エラそうなことを言っても、しょせんは傷つきやすい子羊ちゃんばっかしなのだ。
 
 それをつかまえて「ひっぱっていって」って、無茶ぶりにもほどがある。
 
 日本の男の子は、「英語しゃべれる美女」になんてグイグイ行けません。
 
 なので、彼女はいつも、山田耕作なみに待ちぼうけなのだ。
 
 海外経験の豊富な彼女は外国人の知り合いが多く、アドレス帳にも「Steve」「George」などあるから、
 
 
 「外国人とつきあったら?」
 
 
 水を向けてみると、
 
 
 「あかんねん。そういう人は友達はいいけど、恋人には無理。ウチ、日本男児が理想やから」
 
 
 嗚呼、やっぱり。ものの見事な「なる・なられる」不一致さんだ。
 
 もし彼女が逆に
 
 
 「イケてる女に甘えたい」
 
 
 という男性が好みなら、もうウハウハのハーレム状態だろう。
 
 それが、「日本男児」にこだわったばっかりに、なかなか相手に恵まれない。
 
 で、本人は「なんで彼氏ができひんのやろ」とボヤいている。
 
 ここまでくれば、カンのいい読者諸兄には、もうおわかりであろう。
 
 ミドウ君やレリコちゃんは「不一致」で苦労しているが、これが逆もまた真なりで、「一致」している人は、むしろその表面上のもの以上にモテることになる。
 
 友人サカイ君はぱっと見、そんなイケてる男ではない。
 
 まあ、悪いわけではないが、基本的には並みくらいである。
 
 ところがこの男がモテる。めっちゃモテる。
 
 とにかく「彼女が途切れたことがない」タイプの男なのだ。
 
 もちろん、それは彼自身の人なつっこさと、話術の妙もあるのだが、それ以上にこの男は
 
 
 「自分を気に入ってくれるタイプ」
 
 
 これを知っている強みがある。
 
 友はとにかく、
 
 
 「心にちょっとした屈託をかかえている女性」
 
 
 に好かれる。メンヘラとまではいかないが、
 
 
 「家族とうまくいってない」
 
 「閉鎖的な地方出身である」
 
 「体のどこかにコンプレックス(胸が大きいとか、背が高すぎるとか)がある」
 
 
 などといった「ちょっとした悩み」を持つ女性と、仲良くなりやすい。
 
 うまいことに、彼自身もそういった子の話を聞くのが、すごく達者なのだ。
 
 でもって、その悩みをうまく解消してあげる。
 
 端的にいえば、「そのままのキミが好き」と受け入れてあげる。
 
 それで
 
 
 「ステキ!」
 
 「あたしを理解してくれる王子様!」
 
 
 となって、恋が芽生えるパターンなのだ。
 
 彼の名言に、
 
 
 「オレは、パートに出てて、ちょっと生活に疲れてる主婦は100パー落とせる」
 
 
 というのがあり、なんだかゲスい雰囲気もあるが、これが本当なのである。
 
 いったんターゲットをしぼれば「シモヘイヘか!」と、つっこみたくなるくらい、一発必中でヒットさせるのだ。
 
 われわれ悪友は彼のことを、
 
 
 「色魔」
 
 「詐欺師」
 
 「イタリア人」
 
 
 やっかみ半分で呼んでいたが、そんな彼も1度大きな挫折を味わっており、あるとき友の一人が、
 
 
 「なんか、キミのつき合う女って、同じタイプばっかりやなあ。ワンパターンちゃんのん」
 
 
 なんてヤカラを入れたところ、
 
 
 「おう、ほんならオレ様の実力を見せたろやんけ!」
 
 
 とばかりに、いつもと違う、
 
 
 「お嬢様大学に通う女子大生」
 
 「歯医者の卵」
 
 「ベンチャー企業の女社長」
 
 
 などに果敢に突撃したが、ことごとくフラれたどころか、その中の一人から、
 
 
 「アンタはモテてるつもりか知らんが、自分がイケるとわかってる女だけしかねらわへん、ストライクゾーンのせまい男や」
 
 
 キッチリ見破られたうえ、
 
 
 「だから、チョーシこくな」
 
 「カン違いすなよ、マジで」
 
 
 そう言って詰められるという、オマケまでついた。
 
 友はそのショックから、南森町のカフェで号泣して大変だったらしいが、別にストライクゾーンがせまいうんぬん自体は、悪いことではない。
 
 単純に恋人がほしいだけなら、サカイ君の「見破る」能力はたいしたもので、大いに活用すべきである。
 
 たぶん、「恋人が途切れない」人は、意識無意識問わず、この「一致」を自覚しているのだろう。
 
 逆に言えば、サカイ君のような色事師でも、
 
 
 「自分を好きになってくれないタイプ」
 
 
 これが相手のアウェーとなると、こんな苦戦を強いられる。
 
 これで、本来なら魅力的な男子であったはずのミドウ君が「モテなかった」理由もわかろうというもの。
 
 そしてここへ来てようやく、最初の方で言った、
 
 
 「恋人が欲しければ妥協しろ」
 
 
 という、よくあるアドバイスが、間違ってるとは言わないが、少しを外していることが。
 
 妥協するなら「」を見るのではなく、どの方向に目をやるべきか、見えてくるのではあるまいか。
 
 
 
 (続く→こちら
 
 
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