モテないわけじゃないのに、彼氏彼女がいない人と 「好み」「好まれる」の不一致 その3

2022年01月22日 | モテ活
 前回(→こちら)の続き。
 
 
 「モテないわけではないのに、彼氏彼女がいない人」
 
 
 というのは、その人の能力うんぬんではなく、
 
 
 「好きになるタイプと、なられるタイプの不一致
 
 
 そこに原因があるのでは、という仮説を立ててみた。
 
 顔も性格もいいのに、なぜか彼女がいない友人ミドウ君だが、クラスもかわいい女子の誘いを断っているのが原因らしい。
 
 なんともったいない! と、その理由を問うならば、
 
 
 「オレ、ああいうクラスの人気者的女子が苦手やねん」
 
 
 そうして友は、心底不思議そうに、
 
 
 「みんな、あの子らかわいいとか、つき合いたいとか言うやん。それが、オレには全然理解できひんねんなあ」
 
 
 そう首をかしげるのだ。
 
 これにはこっちが「はあ?」である。
 
 ミドウ君の拒否する「キモイの姫君」たちは、たしかにクラスの中でもかわいい方で、その自覚があるのだろう、基本的に積極的自信も満々だ。
 
 しかしだ、それにしても、かわいい女子からデート誘われて、ふつう断るか?
 
 たしかに、あの子らみたいな、イケイケの女子が苦手というのはわからなくもない。
 
 でもそれは、私のような地味スットコ系男子の言うことであろう。
 
 
 「バカにされるんちゃうか」
 
 「笑われるんちゃうか」
 
 「だまされてるんちゃうか」。
 
 
 腰が引けまくっている我々ボンクラとちがい、彼のような「いい男」はちっとも、そんなことを感じる必要もない。
 
 いやむしろ、どう見たってハンサムと、かわいこちゃんで「お似合い」だ。
 
 周囲に自慢だってできるし、10代の自意識には、そういう感覚もあるもんでないんかいな。
 
 しかし、ミドウ君は、
 
 
 「いやいや、合わへんよ。オレはもっと、おとなしくてマジメなタイプが好きなんや。あんなキラキラしたん、しんどいで」
 
 
 うーむと、これには、思わずうなったものだ。
 
 そっかー、彼はせっかくモテる要素はあるのに、そこに引っかかってくる女の子にはまったく興味が持てない。
 
 だから、結果つきあえないどころか、好感度すら下げることになっている。
 
 そういや、けらえいこさんの『あたしンち』で、中学生のユズヒコ君が、クラスのアイドル的存在の里奈ちゃんについて、
 
 
 「みんな、あの子のこと、かわいいっていうけど、オレ全然わかんないんだよなー」
 
 
 なんて首をかしげるシーンがあるけど、あれか。
 
 そういやユズピも「モテる」(無自覚だけど)設定だっだなあ。
 
 じゃあ、「地味でまじめな」子とつきあえばと問うならば、
 
 
 「それが、そういう子は全然、こっちに振り向いてくれへんねん」
 
 
 トホホといった調子で、おっしゃるのである。
 
 そう、彼が好む、控え目で真面目な子はミドウ君のことを、
 
 
 「目立たない、わたしたちのような地味系女子とは関係ない世界のイケメン」
 
 
 であると、カテゴライズしており、
 
 
 「ああいう人は、イケイケのかわいい女子とつき合うもの」
 
 
 ハナから、決めつけているらしいのだ。
 
 ゆえに
 
 
 「恐れ多い」
 
 「近づく気にもなれない」
 
 
 われわれのようなボンクラ男子が、かわいい子に腰が引けるのと、まあ似たような理由で避けるのだという。
 
 どうせスクールカースト上位同士で、よろしくやってるんでしょ、と。
 
 少なくとも、ミドウ君の経験では、そうだったと。
 
 まあ、言われてみれば我々だって美人が
 
 
 「あたし、イケてる男子って逆に苦手」
 
 
 とか言っても、
 
 
 「ふざけんな! このウソつきのクソ女! じゃあ、お前明日から、金も地位も才能も無くしたほんこんさんと、つきあえるんか!」
 
 
 ってなるし(←それ、ほんこんさんに失礼だろ!)、そもそもが、
 
 
 「クラスで一番の美女に声をかけよう」
 
 
 という発想すらないのだ。
 
 だからみんな、「阿呆のふりして行け」と言うのだな。
 
 「理性」があったら、とてもそんなことはできんわけで、それは男女問わず似たようなことがあるようなのだ。
 
 さらにいえばミドウ君自体が、
 
 
 「そもそも、そういう地味な子と、オレもなにしゃべってええかも、わからんねんけどな」
 
 
 彼は苦笑しながら、
 
 
 「キミが文化系の女の子と、マンガとか小説の話で盛り上がってるん、うらやましいな思うて見てるもん」
 
 
 嗚呼、なんという哀しい、スレ違いであろうか。
 
 こっちはイケメンで、さわやかスポーツマンの彼を羨望の目で見ている裏で、
 
 
 「大島弓子ってだれ? シュトルム・ウント・ドランクってなに? いいなあ、オレもまぜてほしいなあ」
 
 
 とか、指をくわえとるのだというのだ。
 
 もし彼の好みが「かわいい人気者女子」と、わかりやすければ、もうモテモテで毎日がパラダイス
 
 逆に、彼自身がもう少し目立たなければ、ハードルが下がって、もっとナチュラルに「控え目女子」と接することができるかもしれない。
 
 でも、たしかにいるよなあ。
 
 
 剣道がうまいのに、本人は野球好きだから下手なのに野球部に入って、ずっと補欠
 
 
 みたいな子。
 
 はたからは、剣道やればいいのにと思うけど、本人が野球を「好き」なんだから、こればっかりはしょうがない。
 
 単に「能力値が高い」からモテるとかぎらないと、このときに気づかされもの。
 
 当時の経験から、私は
 
 
 「スペックは悪くないけどモテない人」
 
 
 を見ると、なにげにその人の好みをたずねることにしたのだ。
 
 そうすると、同じような話が出るわ出るわで、この
 
 
 「モテないわけではないけど不一致」問題
 
 
 なかなか根深いと、思わされるのである。
 
 
 (続く→こちら
 
 
 
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