イタリア語をスペイン語(フランス語・ポルトガル語)のあとにやったら楽というお話

2024年07月24日 | 海外旅行

 イタリア語をはじめてみた。
 
 ここ数年、
 
 
 「世界のあらゆる語学をちょっとだけやる」
 
 
 ということにハマっている。
 
 ここまでフランス語ドイツ語(学生時代の復習)、スペイン語ポルトガル語ときて、その次がトルコ語

 1日に15分程度、基礎単語と文法をサラッとやる程度だけど、こんなんでも毎日やってればバカにならないもので、

 


 「C'est comme si on imprimait de l'argent.」
 (まるで、お札を刷っているようです)

 

 「Es gibt keinen jüngeren Bruder, der besser als der ältere ist.」
 (兄より優秀な弟などいません)

 

 「Si añades tres veces la rotación habitual, se convertirá en una fuerza de 12 millones.」
 (いつもの3倍の回転を加えれば1200万パワーです)


 

 くらいなら意味を取れるのだから、なかなかのものではないか。 

 「飽きたらやめる」が原則だから、トルコ語の次をそろそろどうすべきか

 あれこれ考えた末、勇躍イタリア上陸を目指すことにしたのだった。オペレーションネームは「コルレオーネ
 
 実を言うと、トルコ語をやったら次は稲垣美晴さんの大名著『フィンランド語は猫の言葉』リスペクトで北欧に飛ぶはずだったが、ここに予定変更。
 
 では、なぜイタリア語なのか、その理由はと問うならば、これが
 
 
 言語的距離に日和った」
 
 
 日本人にとって外国語といえば「英語」であり、日本語と英語は「言語間距離」が絶望的に離れていることで有名だ。
 
 日本人が英語を苦手とする理由のひとつであり、そのせいでピンとこないところもあるのだが、世界には
 
 
 「違う言語に分類されてるけど、内実は方言程度の違いしかない」
 
 「源流が同じなため、わからないなりに半分くらいは内容を推測できたりする」
 
 
 みたいな言葉がたくさんあるのだ。
 
 デンマーク語スウェーデン語とか、ブルガリア語マケドニア語とか。
 
 調べればいろいろ出てくるが、ここで取り上げるイタリア語もまた、ある言語群と共通点が多いのだ。
 
 それがスペイン語ポルトガル語フランス語
 
 これらは、もともとラテン語(正確にはその口語版)から派生した方言
 
 フランス語はケルト人の、スペイン語はアラビア人の影響などを受けて変化はしているが、きょうだいとか親戚に近い関係性なのだ。
 
 実際、フランス語の後にスペイン語をやったら、すごくに感じたし、そのフランス語は英語との共通語彙が多いから(というか英語がフランス語を借用している)、その点でも助かった。
 
 またポルトガル語とスペイン語は、標準語関西弁……よりははなれてるかなあ、でもせいぜいが九州弁との差くらいしかないのだった。
 
 トルコ語に苦戦したのは、まさにこの言語的血縁のようなものに無縁だったもんだから、「ゼロスタート」になってしまい、そこが大変だった。
 
 よく、
 
 
 「フランス語は簡単。英語と共通の語彙がたくさんあるから、単語をおぼえなくていい」
 
 「スペイン語はいいぞ。英語と共通の語彙も多いし、フランス語と近いから第二外国語で仏語をやった人は大チャンス!」
 
 
 なんて語学のYouTubeで語られていて、
 
 
 「でたよ、また【○○語って、実はこんなに簡単な言語なんですよ詐欺】か」
 
 
 なんてスカしていたものだが、その意味がトルコ語イタリア語を比べてみて、実によくわかった
 
 フランス語、スペイン語のあとにイタリア語やると、メッチャ入りが

 たとえば、あいさつの「buon giorno(ボンジョルノ)」はフランス語「bonjour(ボンジュール)」で似ている。

 「ありがとう」の「grazie(グラツィエ)」とスペイン語の「gracias(グラシアス)」など、間違ってもそれはそれで通じそうだ。 

 実際、スペイン語話者イタリア語話者は、おたがいの言葉でしゃべっても6割くらい理解できるという。

 日本語話者で、外国語を聴いて6割もわかるなどありえまい

 それくらいに近いというか、まあ元は同じ「ラテン語」なんだけど、それってずっこくない?

 「言語的距離」が、地球コーヤコーヤ星くらい離れている英語を学ばされる日本人からしたら、そんな憤りさえ、おぼえるほど。

 一昔前まで、

 

 「映画は映画館で観るのが本当の鑑賞法」

 

 という、うるさ型の映画ファンというのがいて、

 

 「ほう、『スターウォーズ』が好きなんですか。何回観ました? え? シリーズ全作品をブルーレイで? じゃあ、それはまだ、1回も観ていないということですね」

 

 なんて「カマシ」を入れてきたりきたものだが、これにならって私も、

 

 「ボクは4ヶ国語がしゃべれるよ。フランス語スペイン語イタリア語ポルトガル語がね」

 

 というヤカラには、

 

 「ほう、つまり1ヶ国語がしゃべれるわけですね」

 

 などとイヤな返しをしたいところだ。

 いや、実際この4ヶ国語しゃべれる人より、「英語しゃべれる日本人」の方がマジですごいと思います。

 それくらい、言語ってのは「近いは正義」なんだよなあということを実感。

 それゆえ、同じヨーロッパに分類されながら、英語やフランス語とまったくちがう言語であるフィンランド語にビビり、近場に日和ったわけだ。

 まあそれでも、やってみるとイタリア語もなかなかおもしろい

 てゆうか、リズムとかテンポとか、なんかオレ好みかもとか思いながら、「イオ、ソノ、トゥ、セイ」とか地味に唱える日々。

 

 (続く

 


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