読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
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大晦日

2012-12-31 20:35:50 | ウェブ日記
大晦日を迎えた今日、今年も残すところあとわずかとなりました。
年の瀬もいよいよ押し迫ってきましたね。

今日は家族で年越しそばを食べました。
寒いので今年は煮込みにしようということで煮込み年越しそばになりました。
そばのおつゆも各家庭によって微妙に味付けの差があると思いますが、やはり慣れ親しんだ家庭の味は良いですね^^
美味しい年越しそばを頂きました

それにしても今年も色々なことがあったなと思います。
ロンドンオリンピックでは、アテネオリンピックを上回る史上最多のメダル獲得数を記録して凄い大活躍を見せてくれました
銀座の凱旋パレードも50万人が見に来て凄く盛り上がっていましたね

そして最後の最後、12月に衆議院の解散総選挙があって政権交代が起き、3年3ヵ月に及んだ民主党政権に終止符が打たれたのは良いニュースでした。
来年に向けて、被災地の復興にも、壊滅してしまった日本外交の立て直しにも全力で取り組める政権が出来たのは明るい材料です。
「第46回衆議院選挙 被災地が出した答え」に被災地の福島の人の声も載せているので、良かったら見てみてください。

それと、今年の読書の状況を読んだ順に振り返ってみると、以下のようになります。

「夜のピクニック」(著:恩田陸)
「舟を編む」(著:三浦しをん)  2012年本屋大賞受賞作
「ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~」(著:三上延)
「かわいそうだね?」(著:綿矢りさ)
「ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~」(著:三上延)
「陽だまりの彼女」(越谷オサム)
「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~」(著:三上延)
「おおかみこどもの雨と雪」(著:細田守)
「サマーウォーズ」(著:岩井恭平 原作:細田守)
「ひらいて」(著:綿矢りさ)
「図書館内乱」(著:有川浩)
「図書館危機」(著:有川浩)
「図書館革命」(著:有川浩)
「十六夜荘(いざよいそう)ノート」(著:古内一絵)
「珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を」(著:岡崎琢磨)
「ドラゴン・ティアーズ ―龍涙」(著:石田衣良)
「PRIDE―プライド」(著:石田衣良)
「SOSの猿」(著:伊坂幸太郎)
「神去なあなあ夜話」(著:三浦しをん)

今年読んだ小説はこの19冊となりました。
あと1冊読んでいれば20冊になっていたのに惜しかったです^^;
とはいえ以前から気になっていた小説や好きな作家さんの小説を読めたので良かったと思います。
来年の読書初めは「しょうがの味は熱い」(著:綿矢りさ)になります。
その次は先日書店に寄った時に見かけた伊坂幸太郎さんの新作も読んでみたいし、来年の早い段階でビブリア古書堂の事件手帖シリーズの最新作も出るはず。
来年もマイペースに読書を楽しんでいきたいと思います

今は父、母と紅白歌合戦を見ています。
私は「いきものがかり」と紅組司会の堀北真希さんが楽しみなので見ています。
紅白もまた年越しの風物詩ですね
というわけで皆さん、よいお年を

「神去なあなあ夜話」三浦しをん

2012-12-31 16:27:46 | 小説
2012年最後の小説レビュー
今回ご紹介するのは「神去なあなあ夜話」(著:三浦しをん)です。

-----内容-----
秘密がいっぱいの神去村へようこそ!
三重県の山奥で、林業に取り組む平野勇気、二十歳。
神去村(かむさりむら)の起源、住人の暮らし、もちろん恋にも、ぐいぐい迫ります。
晴れて林業会社の正社員となった勇気が語る神去村の人々と生活。
お仕事小説の旗手が贈る、林業エンタテインメント小説の傑作。

-----感想-----
この作品は2009年に出た「神去なあなあ日常」の続編となります。
三重県の山奥で林業に取り組む平野勇気が主人公の、ほのぼの楽しい林業小説です
2012年最後の小説レビューを好きな作家さんである三浦しをんさんの小説で締め括れるのは嬉しいものです^^

今作の「神去なあなあ夜話(やわ)」は、前作から半年後くらいから物語が始まります。
前作で19歳だった勇気は、今作の冒頭では「つい最近二十歳になった」とありました。
そして今作でも物語は勇気の手記という形で進んでいきます。
勇気が部屋でパソコンに神去村での日々の出来事を綴っていく形で、これがとても砕けた感じの文章になっていて読みやすいです。
前作にも書きましたが「~なんだ」や「~ちゃったりする」など、読者に直接語りかけるような独白式文章は読んでいて面白いです

小説タイトルにもあり作中にもたびたび登場する「なあなあ」という言葉は、神去村の人々がよく使う言葉で、「ゆっくり行こう」「まあ落ち着け」「いいお天気ですね」「どうもー」などの色々な意味合いで使われています。
「なあなあ」精神で生きる神去村にはピッタリな言葉のようです^^
雪が降ったりして急に仕事の予定が狂った時なども「なあなあや」という感じで気楽に行けるのが神去村の人達の良いところです。

今作は、以下の七章で構成されています。
第一夜 神去村の起源
第ニ夜 神去村の恋愛事情
第三夜 神去村のおやかたさん
第四夜 神去村の事故、遭難
第五夜 神去村の失せもの探し
第六夜 神去村のクリスマス
最終夜 神去村はいつもなあなあ

秋から始まった物語はやがてクリスマスに向かい、最終盤でお正月を迎えます。
勇気が務める中村林業株式会社の親方さんである中村清一氏の息子、山太(さんた)が小学校に入ったことからクリスマスに興味を持ち、みんなでクリスマスパーティーをしてあげる話などはほのぼのとしていて良かったです
クリスマスツリーを作るために、山に行って手頃な木を豪快に切り倒して持ってくる辺りはさすが林業会社の人達だなと思いました
男性陣が特大クリスマスツリーを作り、女性陣は豪勢な料理を作り、始まったクリスマスパーティー。
ところがこのパーティーで、勇気の想い人である直紀さんを怒らせてしまって関係がギクシャクし、焦る勇気。
ただでさえいくらアタックしてもなかなか振り向いてくれない直紀さん。
そんな直紀さんがようやく振り向き始めてくれたかという矢先だっただけに、どうなるのかとハラハラしました。
「なあなあ」精神が蔓延しとてものどかな神去村にあって、この二人の恋愛事情だけは「なあなあ」ではどうにもならない感じでしたね
果たして勇気の想いは届くのか、気になる最終盤でした。

この作品は昨日読み終わったのですが、作品の中の時間的にも年末に読むのにピッタリだったなと思います。
「神去なあなあ日常」から続く「神去なあなあ夜話」、とても面白かったです。
三重県の山奥で林業に取り組む男達という一見地味そうな設定ながら、砕けた感じの軽いタッチでどんどん読み進められるのがこの作品の良いところです。
またいつか第三弾が出たら嬉しいなと思います


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