美人と出会ったら、口説かないと失礼だろ?・・・イタリアの伊達男の常識。彼氏が隣にいようと、そんなことはお構いなし・・・些事である。気に入った女性に対してはひたすら猪突猛進。これはDNAの力によるものなのだろうか?ラテンの血のキラキラと突出した部分である。
ジーノという男が現れた。僕が歌っている目の前で突如アタックを開始した。女性はにべも無くあしらっている。・・・女性は歌を聞いている・・・無視である。
端から見ていても、脈ゼロ・・・ゼロ以下である。そこらへんのナンパ男ならば、いそいそと去って行くシチュエーション。
しかし、ジーノ、負けない。ジーノ、負けない。
不屈の魂である。悪く言うと、しつこいのである。
歌が終わって、僕は聞いてみる。どこから来たの?
「イタリアのミラノでーす。」
そうでしょう、そうでしょう。やっぱりイタリアでしょう。思わず笑っちゃったよ。
その後もジーノのアタックは容赦無く続く。相手の顔から15センチの距離まで近づいて話す。相手のポケットに無邪気に手を入れてみる。逃げれば追いかける。
変化球など使わない。150キロの直球しか投げない。変化球など投げられないのかもしれないけど。
あまりに相手にされな過ぎて、ちょっと可哀想になったりもする。歌っている目の前で一連のアタックが繰り広げられているわけで、もう、面白くて、笑っちゃって、歌どころじゃない。
普通なら怒るところだけど、酔っ払いなら追い払うところなんだけど、ジーノはイタリア人であり、ジーノはシラフだ。そして、ジーノは面白い。
ジーノが口説いていたのがアメリカ人の女性だったので、僕は聞いてみた。
ジャパニーズガールは好きじゃないの?
そうすると、ジーノは僕に近づいて来てこう言う。
「わたしは日本語、あまりうまくない。だから、日本の女の子は難しい。」
なるほど・・・と思いたいところなのだが、そうはいかない。
ジーノのは英語も・・・ほとんどダメである。日本語10点。英語20点。つまりアメリカ人を口説く理由にはなっていない。
でも、ジーノのすごいところは、イタリア語スペイン語フランス語ポルトガル語のラテンの言葉はもちろん、アラビア語まで喋ることができるのだ。だが、残念なことに、その素晴らしき能力も日本にいては宝の持ち腐れだ。なんの意味もない。残念だよ、ジーノ。
なんの話かって?
イタリアンには気をつけろ!って話ではないよ。
自信の無いフィールドで遮二無二戦いを挑む男の話さ。
他人の目も、心の葛藤などには目もくれず、負けを恐れずにチャレンジするラテンの男の凄さの話さ。
なんでもそうでしょ?
最初からあきらめてしまえば、ノーチャンス。リスクはないがリターもない。
ジーノにはそんな考えは無い。と思われる。そんな考え方自体が無い。なぜなら、ジーノのDNAに、そんな情報は書き込まれていないから。
ただただアタックあるのみ。チャンスはそこから生まれる。の原理。
振られまくるジーノを見ていて、少し妬ましく思ったよ。
・・・おれも、イタリア人になりたい・・・。ってね。
ジーノ、また来るかなぁ。きっと来るな。・・・来ますようにぃ。
ジーノという男が現れた。僕が歌っている目の前で突如アタックを開始した。女性はにべも無くあしらっている。・・・女性は歌を聞いている・・・無視である。
端から見ていても、脈ゼロ・・・ゼロ以下である。そこらへんのナンパ男ならば、いそいそと去って行くシチュエーション。
しかし、ジーノ、負けない。ジーノ、負けない。
不屈の魂である。悪く言うと、しつこいのである。
歌が終わって、僕は聞いてみる。どこから来たの?
「イタリアのミラノでーす。」
そうでしょう、そうでしょう。やっぱりイタリアでしょう。思わず笑っちゃったよ。
その後もジーノのアタックは容赦無く続く。相手の顔から15センチの距離まで近づいて話す。相手のポケットに無邪気に手を入れてみる。逃げれば追いかける。
変化球など使わない。150キロの直球しか投げない。変化球など投げられないのかもしれないけど。
あまりに相手にされな過ぎて、ちょっと可哀想になったりもする。歌っている目の前で一連のアタックが繰り広げられているわけで、もう、面白くて、笑っちゃって、歌どころじゃない。
普通なら怒るところだけど、酔っ払いなら追い払うところなんだけど、ジーノはイタリア人であり、ジーノはシラフだ。そして、ジーノは面白い。
ジーノが口説いていたのがアメリカ人の女性だったので、僕は聞いてみた。
ジャパニーズガールは好きじゃないの?
そうすると、ジーノは僕に近づいて来てこう言う。
「わたしは日本語、あまりうまくない。だから、日本の女の子は難しい。」
なるほど・・・と思いたいところなのだが、そうはいかない。
ジーノのは英語も・・・ほとんどダメである。日本語10点。英語20点。つまりアメリカ人を口説く理由にはなっていない。
でも、ジーノのすごいところは、イタリア語スペイン語フランス語ポルトガル語のラテンの言葉はもちろん、アラビア語まで喋ることができるのだ。だが、残念なことに、その素晴らしき能力も日本にいては宝の持ち腐れだ。なんの意味もない。残念だよ、ジーノ。
なんの話かって?
イタリアンには気をつけろ!って話ではないよ。
自信の無いフィールドで遮二無二戦いを挑む男の話さ。
他人の目も、心の葛藤などには目もくれず、負けを恐れずにチャレンジするラテンの男の凄さの話さ。
なんでもそうでしょ?
最初からあきらめてしまえば、ノーチャンス。リスクはないがリターもない。
ジーノにはそんな考えは無い。と思われる。そんな考え方自体が無い。なぜなら、ジーノのDNAに、そんな情報は書き込まれていないから。
ただただアタックあるのみ。チャンスはそこから生まれる。の原理。
振られまくるジーノを見ていて、少し妬ましく思ったよ。
・・・おれも、イタリア人になりたい・・・。ってね。
ジーノ、また来るかなぁ。きっと来るな。・・・来ますようにぃ。