ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

世界がどんなに広くても、やることは同じ。3

2018-06-02 01:47:31 | Weblog


急な階段を降りきって、川を覗く。温泉が出ている場所が白くなっている。温泉が川に湧き出している。・・・つまり、温泉は枯れてはいない。

窪みの中に川の水と温泉が混ざっていそうな場所がある。あそこが湯船か?
いや、違うだろう。大理石でできた洞窟温泉だと聞いている。

洞窟はどこだ?洞窟を探すんだ。洞窟風呂・・・洞窟風呂。

そして、見つけた。・・・わぉ。・・・洞窟風呂。

見事な・・・湯船。全部、大理石。天然。これは幻か?というほどに幻想的な風景である。

大理石で出来た大きな窪みに、岩肌を破って温泉が勢いよく湧き出している。

閉鎖中ね・・・。温泉閉鎖中ね・・・。温泉は、閉鎖していない。

台湾には温泉がそこそこある。台湾の温泉は人気がある。
がしかし、日本も台湾では温泉の文化が違う。台湾の人は、水着で温泉に浸かるのである。言うならば、真っ裸で温泉に浸かるのは、日本人だけだと思われる。

僕は日本人である。だから、出来得ることならば、裸で温泉に浸かりたいと思うのである。

本日はお日柄もよく、折しも、ここには今僕しかいない。

ここはもう、「失礼まーす」と叫び、服を脱ぐのである。

誰かがやって来たら、その時はその時なのである。

ここの温泉は、その日によって温度が違う。場合によっては、入れないくらい熱くなるとか。

足を浸けてみる。けっこう熱い。45度といったところか。入れない温度ではない。

へへへへ。上富良野、吹上温泉の上湯で鍛えたこの身体。福島飯坂、鯖湖温泉で修行を積んだこの身体。45度くらいなら楽勝でクリアできる。

大理石の湯船、硫黄泉に浸かりながら、国家公園の峡谷を眺める・・・これを至福といわず、何が至福か・・・。これを至福といわず、何が至福か・・・。二回言った。ははは。

硫黄泉は湯船を通り抜けて、川へ流れ出し、そのままタロコの峡谷を流れて海へ出る。

さて、帰るかな。

タロコ、楽しかったな。

気持ちよかった。

さて、今、ブログを書きながら、iPhoneで撮った写真をパラパラと見た。
温泉の写真は50枚くらい撮ったのに、タロコ峡谷の写真は3枚しかなかった。・・・我ながら・・・ひどい。ドイヒーなのである。

こめんよ、タロコ峡谷。

おわり。


世界は広くても、やることは同じ。2

2018-06-02 01:17:49 | Weblog


タロコの終点から数キロ、スクーターを走らせる。そこに秘湯の入り口がある。

文山温泉という名前がついている。ちゃんと名前がついているわけだから、秘湯というほど秘湯ではない。が、行き難いという意味では秘湯といってもいいと思う。行く人があまりいないという意味でも、秘湯と呼んでもいいと思う。

そこんとこ、どうだろうか?

北海道で知り合ったコーカタにーさんはなんというだろうか?

「うーん・・・あれは・・・秘湯とは言えませんね」と言うだろうか?どうだろうか?

何年か前、コーカタにーさんとコデラーマンと三人で、那須の辺りへ秘湯を探しに行った。僕の鎖骨がまだ折れていた頃だ。
川沿いを3時間も歩いて秘湯を探し、結局秘湯は見つからなかったという・・・そんなこともあった。
秘湯の痕跡はいくつも見つけた。その痕跡を追って・・・。秘湯マニア・・・恐るべし。

話はタロコの奥へ戻る。

文山温泉の入り口に看板が立っている。
そこに文字。
「Onen is closed」

つまり、温泉は閉鎖しています。

なるほどね。温泉は閉鎖中かぁ。行っても入れないのかぁ。といってあきらめると思う?
思わないね。が、正解。「はいはい、閉鎖中ね」とつぶやいて先へ進むのが正解。

だって、温泉は、自然のものだから。人間が決めるものではない。

眼下200メートルに川が見える。けっこう高い。ここを川まで下りていくと上りがきついなぁ・・・そんなことを思いながら、トコトコと階段を降りていく。

工事現場の音みたいなセミが鳴いている。日本では聞いたことのない鳴き声だ。

細くて小さな吊り橋が、川の上にかかっている。
30メートルほど下、眼下に川、川の横に大きな窪み。なんとなく温泉の湯船のようにも見える。中身は空っぽである。

閉鎖中・・・の文字がよぎる。

なるほどね。なるほどね。

吊り橋を渡ると、大きな鉄製の門がある。門は閉まっている。施錠してある。なぜか?・・・閉鎖中だからである。

なるほどね。なるほどね。閉鎖中だもんね。

門を抜ける場所を探す。
ここは崖の上。

ここで、先へ進む道がなけれな、秘湯探検は終了するしかない。まさか、崖をボルダリングしてまでたどり着こうとは思わない。

大きな鉄製の門の横に人が通り抜けられそうな隙間がある。その隙間を抜けて、柵を越えれば門の先へと出られる。

ひょいひょいと行く。こういう道は人が作ったものだ。人が作ったということは、人が行くということだ。

さて、タロコは大理石の産地。文山温泉、ここは天然の大理石の湯船に湧き出す硫黄泉。

滑り落ちたら死ぬだろうなぁという、急階段を降りていく。

湯船があろうがなかろうが、温泉が湧き出ていようが枯れていようが・・・そんなことは、まぁ、どうでもよい。

結局のところ、こういうのが楽しいのだと思う。

「わぁ、すごい峡谷!」と感嘆するよりも、「やべぇなぁ、この階段・・・滑るなぁ」とか。

結局のところ、バカなんだと思う。ははは。
こういうのを、バカっていうんだと思うよ。僕は。

つづく。


世界は広いが、やることは同じ。

2018-06-02 00:58:44 | Weblog


太魯閣峡谷というのがある。タロコと読む。
深く切り立った断崖に挟まれた場所。台湾随一の景勝地だという。

行かねば!と思ったわけではないのだが、タロコへ行くことにした。
僕にはスクーターがある。スクーターに乗ってブイーンと、タロコまで行こう。

花蓮から少し北へ。

タロコは観光客がいっぱい。それはそうだ。台湾随一の景勝地。ツアー客、観光バス、が沢山いる。土日ともなると・・・大変な大騒ぎらしい。
台湾へ行ったことがある人のほとんどがタロコへ行くらしい。台湾の人も行くらしい。だから人がいーっぱい。

嫌だなぁ・・・人がいっぱいの場所。などとは思わない。僕には、タロコへ行かねばならない理由がある。

タロコへ向かった。

国道9号線を北上して一時間ほど走って、山道へ入るともうそこはタロコ。断崖絶壁に挟まれる。

けっこうすごい。やるなぁ、タロコといった具合。
タロコは崖崩れが起きる場所でも有名。けっこう人が死んでいる。今にも崩れそうな崖の道を行く。時折、崖が崩れた後の処理をしているところを通り過ぎる。

名所らしき場所ではスクーターを停めて写真を撮ったりする。

そしてタロコの終点。
実際、あっという間に通り過ぎてしまった。台湾随一の景勝地なのに。申し訳ない。でも、僕にはここへ来た理由があるんだよ。ほかにね。

タロコ観光のバスも路線バスも、タロコの終点、天祥という場所で引き返す。
僕の目的地はその少し先にある。

どこへ向かうか、おわかりだろうか?
深い山の奥。そこには何があるか?
ブログ読者の面々なら薄々は・・・?

スクーターのシートの下に入れた小さなリュックには、一応水着が入れてある。タオルも持ってきた。

さぁ、いざ進もうか・・・

秘湯へ。

つづく。