ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

タダほど疲れるモノハナイ。5

2019-10-03 19:02:31 | Weblog


写真の右上隅に、肥料を詰めた袋がある。3袋。

スリスリし終わったところから詰めていくことにした。場所がないから。

驚いた。3袋詰めたのに、広げた肥料の減り方の少なさはどうだ?
一体、何袋分出来るんだ?終わるのか?やれるのか?全部出来るのか?

やるしかない。

計画が狂って、どんどんと資材の投入量が増えてしまったせいである。

おからは30キロから70キロへ。
ヌカも一袋増えた。
籾殻はふた袋半増えた。

まぁ、最初から計画なんてしていないんだけどね。

それにしても大量すぎやしないか?

雨降って来るし。疲れたし。疲労骨折していると思われる足は痛いし。

こういう時、僕はいつも、昭和君の言葉を思い出す。
昭和君がテレビで観たジャーニーマンはこう言っていたらしい。

「全然進んでないようにみえるでしょ?でもね、ちょっとずつ進んでるんですよ。少しずつしか進んでないのに、最後には目的地に着いちゃうんですよ。面白いでしょ?」

僕は昭和君が教えてくれた言葉を思い出しながら、こうつぶやく。

「ちょっとずつ、ちょっとずつ。頑張っていればいつかは終わる、頑張っていればいつかは終わる」

スリスリスリスリ。スコップで袋に詰めて、ギュッと縛って、運んで。
スリスリスリスリ。スコップで袋に詰めて、ギュッと縛って、運んで。

途中、「全然終わんないじゃーん!」「暗くなるじゃーん!」と叫びそうになったりはしたけれど・・・5時半に終わった。

豆腐屋へと出発してから、7時間半もかかった。
19袋。普段の倍の量の肥料が出来た。上手に出来上がるかどうかはわからないが、出来ることはやった。

さて、今。

ポーチの小さなソファに寝転んでいます。風がすごく気持ちいい。
テーブルに足を載せたら、金時豆が入った皿に足が当たって、金時豆が全部溢れてしまったのだけれど、まぁ、そんなことはどうでもいいのです。

今日もいい一日でした。

みんなの一日はどんな一日でしたか?

たくさん笑えましたか?
たくさん話しましたか?
たくさんチョッパリましたか?

ではまた。

おわり。

タダほど疲れるモノハナイ。4

2019-10-03 18:48:58 | Weblog


すいませーん!籾殻くださーい!

とかは言わない。

農協の敷地へ勝手に入って、勝手に籾殻を袋に詰めて、勝手に車に積み込んで、勝手に持って帰る。これを籾殻チョッパリアタックと呼ぶ。

なぜならば、前に事務所にいる人物に声を掛けた。

「籾殻、もらっていいですか?」

二度目も声を掛けた。

そしたらさ、「いちいちうるせぇなぁ、ゴミなんだから勝手に持っていけっつーの」的ね態度でさ。

まぁ、わかるよ。いちいちうるせぇんだもの。ゴミなんだからさ、籾殻なんて。ゴミなんて勝手に持っていけっつーの。わかるよ。いちいちうるせぇっつーの。ははは。

だから、夜中でも昼間でも、勝手に行って勝手に持っていくことにしている。それが、籾殻チョッパリアタック。

新米の時期ですねぇ。籾殻、まだ少なめですが、ありますねぇ。

先客もいますねぇ。挨拶したけど、無視されましたねぇ。別にいいんですけど。あっ、オタクもチョッパリアタックですか?的な?
いいんですよ、コソコソしなくても。こっちはゴミを引き取ってあげてるんですから、的な?
挨拶くらい返してくださいよぉ〜。楽しくチョッパリましょうよぉ〜。的な?

まぁ、そんなことはどうでもよくて、袋にガンガンと籾殻を詰めていく。肥料のためにはそんなには要らないが、せっかく来たのだから、たくさん持って帰ろう。積めるだけ。

そんなわけで、ジムニー号の荷台に6袋。屋根にも4袋、載っている。ははは。チョッパリー号。

帰宅。

籾殻をふた袋半、肥料に混ぜた。あとは、ひたすら、おからの塊を手のひらでスリスリこすってバラバラにしていく。ただただひたすらに、スリスリスリスリ。汗はダラダラ。汗が入って目が痛い。

風が吹いて来た。熱帯低気圧が近づいているらしい。
雨が降って来た。今日は雨は降らないと言ってたのに・・・。

こりゃあ、終わらないかもな・・・。

つづく。

タダほど疲れるモノハナイ。3

2019-10-03 18:30:21 | Weblog


この前、隣の畑のオオホリジージに聞いた。

「化成肥料っていくらすんの?」

20キロで1500円くらいだとジージは言う。

「どのくらいで一袋なくなるの?」と聞いてみた。

ひと月ぐらいだな。

ほぇぇ、ひと月に1500円も肥料代がかかるのか・・・。しかも身体に悪い化成肥料。野菜が苦くなる化成肥料。土を殺す化成肥料。

禁止にしたらいいのに、化成肥料。


おから君を70キロ。かき混ぜる。混ぜ混ぜ、混ぜ混ぜ。

そこで気づく。おからの水分含有率85パーセントを舐めていたことに気づく。

「水分多すぎじゃーん!」と庭で叫ぶ。水分が多すぎると肥料になる前に腐る。それだけは避けなければならなかったのに・・・。ただそれだけを避ければ良かったのに・・・。

まずいぞ、まずいぞ。

よし、ヌカを増やそう。ヌカアタックだ!

近所の農協のコイン精米所へ。知り合いの関根さんがもち米を精米していた。ははは。そんなことはいい。ヌカが必要なんだ。早急に。

一袋分しかなかった。貰って帰る。

ヌカをまく。混ぜてみる。・・・水分多い。一袋分じゃ足りない。腐る。なんとかせねば。

少し太陽で乾かすか・・・。生憎の曇天。曇っている。全然乾かない。

ヌカアタックの成果はこれ以上は望めない気がする・・・考えるんだ、考えるんだ。これは、絶対に失敗出来ない戦いなんだ。

あっ!籾殻アタック。

籾殻にはほぼほぼ肥料成分がないのだが、ツナギにはなる。はず。少しは水分を吸う。はず。

季節は、初秋。稲刈りの時期。我が町でも、至る所で稲刈りの最中。籾殻、あるはず。無いと困る。

さぁ、いざ農協へ!籾殻をチョッパリに。

つづく。

タダほど疲れるモノハナイ。2

2019-10-03 18:08:55 | Weblog


北海道、富良野、麓郷へ行くことがあったら、ぜひ訪れて欲しい場所がある。

「拾って来た家」。「北の国から」で田中邦衛演じる黒板五郎が、不要になって捨てられたモノだけを使って作ったという設定で建てられた家が三軒。
この場所に込められたメッセージは凄い。この場所に込めた、倉本聰のメッセージは凄い。
北の国からを知らない人でも、行く価値があると僕は思う。


さて、自家製肥料作りの話は、つい最近書いた気がする。

今日は、パーフェクトな肥料作りに挑戦してみようと思っているのである。

何がパーフェクトって。全部タダで貰って来たモノだけで作る肥料。全部捨てられるもの、つまり不要なモノ、つまりゴミで作る肥料。完全タダ肥料。そのためのおから、なのである。

初めての試み。

ブルーシートの上に、この日のために集めた米ヌカを広げる。6袋分。

その上に、籾殻をふた袋分バラまく。足で軽く混ぜる。

そこへ、米の研ぎ汁で発酵増殖させたEM菌という謎の液体を振りかける。まぁ、発酵促進剤的なやつだね。ペットボトル3本分。

そこへ、貰って来たおからを、投入。する。わけなのだが、ここがキモ。肝。キモ。大事なところって意味ね。

おからは水分含有率が85パーセントらしい。ふーん、そうなんだぁ。

肥料の水分含有率は20パーセントくらいでなければならない。へぇ、そうなんだぁ。

少ないと、発酵せずに失敗。水分が多すぎると、腐って失敗。となる。

ふーん、へぇ、そうなんだぁ。

だから、混ぜる量が、すごく大事ってことね。

とりあえず、おからは100キロある。

一袋、ドバッと開けてみた。熱々のおからが、籾殻やらなんやらの上に広がる。

ほぉぉ。なるほど。

もう一袋、いけるかな?

あの、重いやつ。40キロのやつ。

重い。重い。向こうの方で開けたかったのに、指がゴミ袋に刺さって、ゴミ袋が真っ二つに裂けて、今まいたばかりの同じ場所へ、40キロのおからがズバババっとこぼれた。

だから言ったんだよぉ。重すぎなんだよぉ。

70キロのおからが一ヶ所に・・・。まぁいい。

それにしても、本当に、あぶねかった。豆腐屋の裏で、裂けなくてよかった。ゴミ袋。

とりあえず、混ぜよう。混ぜてみよう。水分含有率85パーセントのおから君。

つづく。

タダほど疲れるモノハナイ。

2019-10-03 17:47:57 | Weblog


すみませーん!すみませーん!

おから、ありますかぁ!!!?

おから、くれませんかぁ!!!?

すみませーん!すみませーん!

だれか、おからくれませんかぁ!!!?

たとえば、豆腐屋の前で叫んでみる。


おからとは、豆腐を作るときに出る大豆の搾りカス。産業廃棄物。豆腐屋は、おからを、ゴミ業者にお金を払って引き取ってもらう。おからとは、ゴミである。ゴミであったりもする。食べたりもする。ははは。隣町の小川町の名物におからドーナツがある。食べたりもする。捨てたりもする。

だから、豆腐屋の前で叫んでみるのである。

すみませーん!すみませーん!

捨てるおから、タダでくださーい!


そんなわけで、今日は木曜日。

豆腐屋さんがおからをくれると約束をしてくれた日。30キロのおからをジムニー号に載せて運ぶ日。なのである。

9時に行くと言ったのに、9時半に起きた。ははは。良くある。良くある。

豆腐屋は早起き過ぎて、たぶん9時と10時の違いなんて分からないと思うから、そんなことは気にしない。

隣町の豆腐屋へ。

裏へ回ると、僕が頼んだ30キロのおからが用意されていた。ゴミ置場に。ははは。
ゴミと書かれたゴミ袋に、ゴミのおからが30キロ詰まっている。・・・重そうだなぁ。

ジムニー号を豆腐屋の裏へ回して、30キロのおからを荷台に積み込む。

あのさぁ、ゴミ袋に30キロの半液体を詰め込むとどうなると思う?

やばいって。ヘニャヘニャの30キロ。持てないって。そして、なんと、知らなかった。ゴミのおから、熱い。こちらは半袖。熱々のおから。腕に・・・密着。あちちちちち。おもももももも。へにゃにゃにゃにゃ。

なんとかならないのか?

30キロを積み込んだ。一袋。

ゴミ置場に、ゴミのおからの袋が・・・まだある。

豆腐屋のにーちゃんに聞いてみた。

ねぇ、これも捨てるの?貰っていい?

にーちゃんは言う。

「いいよ」

うしししし。おから、ゲット。余計にゲット。

ふた袋余計に貰った。合計3袋。約100キロ。

一袋、ズバ抜けて重いおからがあった。あぶねかった。腰が抜けるかと思った。ゴミ袋が破けたら、豆腐屋の裏におからを40キロバラまくところだった。初めてにして出入り禁止にされるところだった。

なんとかならないのかねぇ?
もう少し小分けにするとかさぁ・・・。

いいなぁ、タダって。嬉しいなぁ、タダって。

おからアタック、無事に終了です。

さぁ、帰ろう。

つづく