富良野へたどり着くと、「ただいま」という気持ちになった。
テントを張る山部へたどり着くと、「おかえり」と言ってもらえているような気持ちになる。
僕の今の暮らし方は、ここから始まった、
山部のキャンプ場の目の前に、一台の廃バスが置いてあり、「無料」と書いてあった。
そこに泊まり、そこで過ごした。何日も何日も。
そこには薪ストーブがあり、廃バスの裏には五右衛門風呂があった。沢の水を引いて水を溜め、薪をくべて湯を沸かす。風呂の準備を始めてから風呂に入れるまで、優に二時間。
こんな生活がしたいと、初めてここで思った。
今の僕の、始まりの場所が、ここ山部にある。
その場所は、今はもう無くなってしまった。
地主の佐藤さんが癌で亡くなった。
今は、廃バスも撤去されて、薪ストーブも撤去れて、椅子もテーブルも洗濯機も薪小屋も五右衛門風呂も撤去されて、何もない。
そこにはただ、夢の跡のような草が生えているだけ。
もう二度と、あんなに素敵な場所に出会うことはないと想う。
もう二度と、あんなに好きになる場所に巡り会うことはないと想う。
でも、きっと、また素敵な場所に出会える気もする、
自分の中の何かを変えてくれる、的な場所に出会える気がする。
グッドイブニング台風の山部。
だからきっと、僕は旅をするのだと想う。
だからきっと、僕はまだ旅を続けるのだと想う。
テントを張る山部へたどり着くと、「おかえり」と言ってもらえているような気持ちになる。
僕の今の暮らし方は、ここから始まった、
山部のキャンプ場の目の前に、一台の廃バスが置いてあり、「無料」と書いてあった。
そこに泊まり、そこで過ごした。何日も何日も。
そこには薪ストーブがあり、廃バスの裏には五右衛門風呂があった。沢の水を引いて水を溜め、薪をくべて湯を沸かす。風呂の準備を始めてから風呂に入れるまで、優に二時間。
こんな生活がしたいと、初めてここで思った。
今の僕の、始まりの場所が、ここ山部にある。
その場所は、今はもう無くなってしまった。
地主の佐藤さんが癌で亡くなった。
今は、廃バスも撤去されて、薪ストーブも撤去れて、椅子もテーブルも洗濯機も薪小屋も五右衛門風呂も撤去されて、何もない。
そこにはただ、夢の跡のような草が生えているだけ。
もう二度と、あんなに素敵な場所に出会うことはないと想う。
もう二度と、あんなに好きになる場所に巡り会うことはないと想う。
でも、きっと、また素敵な場所に出会える気もする、
自分の中の何かを変えてくれる、的な場所に出会える気がする。
グッドイブニング台風の山部。
だからきっと、僕は旅をするのだと想う。
だからきっと、僕はまだ旅を続けるのだと想う。