さて、音楽の話を書こう。僕はミュージシャンだからね。そう、僕はミュージシャンなのだよ。すっかり忘れていた。というのは嘘。ミュージシャンというのが嘘ではなくて、忘れていたというのも嘘ではなくて。すっかりというのが嘘。ほんの少し忘れていたというのが本当。
ブロガー、27日ぶりにブログを書く。の巻。ごめんなさい。
アニーズガーデンというバンドがあって、当時は結構人気があった。ルイードを満員にしたとか、少し大袈裟に言っても大丈夫なくらいの人気はあった。
そしてそのバンドのリーダーが僕である。何を隠そう、僕は人気ミュージシャンなのである。
アニーズガーデンは解散してしまったが、もうだいぶ前に解散してしまったのだが、たびたび言われることがあった。
「アニーの曲のカラオケが欲しいんですけど」
アニーズガーデンの曲のカラオケ。あるモノはすべてばら撒いて来たのだが、ないモノはない。ないったらない。
散々言われて来たが、「ない」と断り続けてきたのである。だって、無いから。
先日、福島の友、しゅうちゃんから連絡が来た。所属アーティストのあやのちゃんの10周年記念アルバム用の曲が欲しいとのことである。
もちろん、僕はミュージシャンであるから、そういう依頼はしっかりと請け負う。
「いいよぉ」
しっかりと軽く請け負う。そして、そのまま時間だけが過ぎていく。だって、軽く請け負っただけだから。かるーくね。
そしたら、先日、あやのちゃんから直接電話がかかって来ましてね。
「曲をください」とか言っちゃってる。
「うん、まぁね」とか答えていると、「いつですか?」「いつくれるんですか?」とか、大人の事情を完全に無視するようなことをガンガン言ってきたりするわけ。まいるよねぇ。
それで、まぁ、僕は無限の曲持ちとして知られているわけだから、無限に曲なんてあるわけだから、「どんな曲がいいの?」とか聞くわけでしょ?
そしたら、「ラブリーボーイ」がいいですとか言っちゃってさ。ラブリーボーイってのは前出のアニーズガーデンの曲のカラオケがないカテゴリーに属する曲でね。まいるよねぇ、そんなこと言われてもねぇ、ないものはない。
「明るくて元気な曲がいいです、何かないですか?」とかね。
ないわけないじゃんね。無限の曲持ちよ。僕は。
「ハッピーライフ」は?とか振ってみると、それはもう貰ってますだって。貰っていない曲がいいんだって。
「ラブリーボーイみたいな曲はないですか?」
・・・ないことはないんじゃない?あるんじゃない?きっと。探せば。
「元気で明るい曲がいいです」
・・・そんなものはいくらでもあるよ。探せば。
「いつまでに探してくれますか?」
・・・今出先なんで、帰ったらすぐに探します。はい。すいません。
でもって、帰ってきて、いや、帰る前に、iPhoneのプレイリストをチラチラっとね。
・・・うそ・・・ないじゃん。元気で明るい曲。ないじゃん。うそ?ないの?元気で明るい曲?
まいったなぁ。あるって言っちゃったなぁ。あると思ったんだけどなぁ。
つづく。