待ち箱。ニホンミツバチの待ち箱。この際、セイヨウミツバチでもいいから入居してくれないかなぁ?とか、思っているのである。
養蜂に向いているのは、断然セイヨウミツバチだという。そもそも、ニホンミツバチは年に一度しか採蜜が出来ないんけだから、ビジネス的にはアウトなのである。セイヨウミツバチは年に3〜4回、採蜜が出来るとか。
では、なぜニホンミツバチなのか?
きっとそれは、ニホンミツバチの方が断然可愛いからだと僕は思っている。何が可愛いって?そんなものに理由などない。可愛いものは可愛い。そして健気。可憐。そういう類いの素敵さを、ニホンミツバチは持っている。と僕は思っている。
畑の隅の大きな柿の木の下に待ち箱を置いた。
瓦屋の親方の嫁の親戚の家のそばの、しだれ桜の後ろにある小さな柿の木の下に待ち箱を置かせてもらった。
あとは、我が家の庭のあちこちに、待ち箱を置いた。
待ち箱を置いて、僕は思った。
「こりゃあ・・・入らないよ、ハチ」
なぜそう思ったか?
理由などない。
全然入る気がしない。
だって、ハチ、飛んでないんだもん。がーん。せっかく巣箱をたくさん作ったのに、全然入る気がしないのである。
「こりゃあ、宝クジどころじゃないなぁ」
あぁ、このままだと、このまま春が終わってしまったら・・・ほんとうに、さよならはちみつカフェなのである。