「捨ててあるものを拾ってくるなんて、乞食じゃないか!!」
「昔の偉い人は、みーんな乞食をして暮らしてたんですよ。西行さんも良寛さんもね。生きるって、そういうことなんです」by 黒板じゅんと黒板シング。
とりあえず、落ちている菌床を10個くらい拾って持って帰ってきた。水をかける。待つ。・・・まぁ、椎茸は出ない。
家の裏の日陰に、棚を作った。棚の上に菌床を載せた。湿気がこもるようちビニールをかけた。陽が当たらないように黒い幕をかけた。水をかけた。待つ。・・・まぁ、椎茸は出ない。
待ってたら、3個出た。椎茸が3個出た。やった。やった。
でも、3個出て、もう出なくなった。
人生とは、失敗と成功の繰り返しである。あきらめたらそこで終わりやで!と、安西先生も言っていた。
工夫が必要だ。謎解きが必要だ。
菌床をバケツに入れて、丸一日浸水させた。原木栽培で学んだ知識。
待った。・・・椎茸、何個か出た。また出なくなった。
うーむ・・・。
どうも、死んだ菌床と死んでいない菌床があるみたいだ。なんでもかんでも拾ってくればいいってもんじゃないらしい。だがしかし、菌床の生死は見極められない。
椎茸が生えている、まだ健康そうにみえなくもない菌床を拾ってきた。浸水する。浸水した菌床を一週間放置する。この間に、菌床と椎茸菌が生きていれば、菌が菌床の中で培養される。はず。
椎茸というのは、椎茸に限らずキノコ類は、刺激を与えると生える。その刺激とは、振動だったり、温度だったり、湿度だったり、様々らしい。その中でも「浸水」というのが超刺激という説もある。
浸水後、一週間放置した菌床を再び浸水する。
棚に並べる。待つ。
ポコポコポコ。ちっちゃな椎茸がポコポコポコと生え始めた。
菌床によって、生え始めたり生え始めなかったり、様々ではあるが、もしかしたら、この作戦は成功なのかもしれない。
ちっちゃな頭を出した椎茸が三日目には立派な椎茸に育っている。
「よーし!いけるかもしれない」
椎茸が採れすぎちゃって、干し椎茸にして販売を始める日が近いのかもしれない。
まだまだ先は長そうだが、始まりとしては悪くない。
今日も椎茸をもいで、椎茸を食べよう!
健康にすごーくいいんですよぉ〜。
おわり。