そうそう、温泉卵の話。
キャンプ場に戻ってきた僕ら。
きたさんは26個の温泉卵を持っている。
キャンプ場の駐車場で車中泊をしているおじさんたちがいる。
そのおじさんたちのところを、温泉卵を持ったきたさんが回る、
「温泉卵、作ったけど、いる?欲しかったらあげるわ」と言って回る。
おじさんたちは喜んでもらう。
「何個欲しい?何個でもあげるわ」
きたさんは気前がいい。
そんなきたさんを見ながら「なるほどねぇ」と思う。温泉卵26個は多いと思ったんだよ。と思う。
おじさんに気前よく卵をあげたきたさんが一言。
「餌付け」
ははは。
声に出していうんじゃない!
僕がきたさんを叱ると、きたさんはまた一言。
「あっ、心の声が出てた?」
その餌付けの効果が、夜になって秋刀魚の塩焼きになって帰って来るのであったりするのである。
きたさん、さすがです。