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スケルトンハウス‐きまぐれCafe

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神主さんや坊さんの呼び方

2019-03-16 09:08:05 | 日記・エッセイ・コラム

 

神社で働いている神職の方や寺院で働いている仏教の僧職の方について、何とお呼びしたらいいのか、全く分かっていません。
そこで、わが国における神社の神職の方や仏教寺院の僧職の方の呼びかたについて少し調べてみました。



 神道は、元来社殿をもっておらず、依代(よりしろ)に注連縄(しめなわ)を張って結界を作り、鳥居(とりい)を結界への出入り口としていました。

 神様のお世話は地域・土地の人々が持ち回りで行っており、専門職の者はおりませんでした。
 しかし、仏教が伝来し、華麗な寺院があちこちに建立されると、それら仏教寺院の影響を受けて、社殿などの施設が境内に造られるようになりました。
 社殿が造られるようになると、常駐で神に仕える者、神職が出現するようになりました。

≪神職の種類≫

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宮司(ぐうじ、みやづかさ)
 次位以下の神職や巫女をまとめる神社の長(おさ)。各神社に1名。

権宮司(ごんぐうじ)
 宮司に次ぐ地位で神社の副代表に相当する。

禰宜(ねぎ)
 宮司を補佐する者。

権禰宜(ごんねぎ)
 禰宜の下位にあたる最も一般的な職階。宮司および禰宜が一般的に、1社に1人ずつと決められているのに対して、権禰宜には人数制限は特に設けられていない。






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巫女(みこ)

 主として日本の神に仕える女性のこと。現在では、神社で神事の奉仕をしたり、神職を補佐したりします。(資格は不要。)
 巫女と一般事務員は服装で区分されます。
 職掌の上でも神事に奉仕する女性職員を巫女、それ以外の事務作業などを行うのが一般女性職員と区分される事が多い。
 現在では、巫女装束は白衣(白い小袖)に緋袴を履くのが一般的です。神事の奉仕や神楽を舞う場合など改まった場面では千早を上から羽織ることもあります。また、髪型については、長い黒髪を後ろで檀紙や水引、装飾用の丈長等を組み合わせて(絵元結と呼ばれる)束ねるのが基本となっているので、髪の長さを足すために髢(かもじ)を付ける場合もあります。
 一方、一般女性事務員の服装は規定されておらず、白衣・緋袴を身に着けている場合もあります。






≪僧職の種類≫

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住職

 住職は住持職(じゅうじしょく 一寺を管理する主僧)の略で、お寺を守るための住み込み専従僧侶です。お寺の代表者を指します。
 現在では、お寺が宗教法人であれば法律的な立場は代表役員となります。
 宗派によっては、庵主(あんじゅ)住持(じゅうじ)などとも呼びます。

和尚
 和尚は梵語のオッジャーの音写で、意味は先生または師匠です。
 人々に接して教えを説く僧を指します。
 天台宗では「かしょう」、浄土宗・禅宗系統では「おしょう」、真言宗・法相宗では「わじょう」と読みます。律宗では発音は同じ「わじょう」でも鑑真和上のように和上と書きます。
 浄土真宗では使わない呼び名のようです。

聖人または上人
 学問と徳を兼ね備えた人、の意味です。
 日蓮宗でよく使う呼び方です。日蓮は大聖人、日蓮大聖人の六人の高弟は聖人、普通のお寺の住職はお上人と呼ばれています。
 真宗系統でも、親鸞聖人のように聖人を使い、上人よりも格が上と考えます。

大師
 大師は偉大なる師、の意味で朝廷から高僧に与えられた称号です。
 日本で初めてこの称号を受けたのは、天台宗の最澄=伝教大師と円仁=慈覚大師です。866年のことです。
 大師といえば弘法大師の名が有名ですが、大師の称号を受けた僧はたくさんいます。宗派の開祖では日蓮宗の日蓮=立正大師、浄土宗の法然=円光大師、浄土真宗の親鸞=見真大師、曹洞宗の道元=承陽大師などです。

国師
 大師に比べるとあまりなじみのない称号ですが、一国の天子の指南役(国の師)の意味です。
 大師同様、朝廷から与えられます。禅宗系統の僧侶に多いようです。

入道
 入道は天皇などが仏門に入った場合に使う尊称です。
 後に武士で仏門に入った人をこう呼ぶようになりました。

三蔵
 固有名詞のように思われるかも知れませんが尊称です。経・律・論に精通した人をいいます。
 西遊記に登場するのは、玄奘三蔵法師です。

菩薩
 本来は仏の道を修行している人をいいます。それから発展して仏様のように完成された人を○○菩薩と呼びました。
 よく知られているのは東大寺の大仏を造った行基菩薩です。

阿闍梨
 阿闍梨(あじゃり)は僧侶になるための修行の師となる高僧を指します。
 天台宗や真言宗で使われる呼び方です。

老師
 阿闍梨と同様、指導する立場の僧の尊称です。
 禅宗系統で使われる呼び名です。
 年令には関係ありません。
 またその立場になくとも、手紙などで宛名の敬称として使われることもあります。
 師家(しけ)や禅師(ぜんじ)も老師と同様の意味です。

最高責任者
 宗派の最高責任者の呼び名はさまざまです。
 貫首(かんしゅ)、管主(かんす)、管長(かんちょう)、(ちょうり)、門首(もんしゅ)、門主(もんす)、座主(ざす)、院主(いんしゅ)、化主(けしゅ)などがあります。
 門跡寺院では住職に相当する立場の僧を門主ともいいます。
 真宗系統では住職を院主と呼ぶ場合もあります。

門跡
 門跡(もんぜき)は初め開祖の教えを継承する中心的な立場にある寺を指しました。後に皇族から僧侶になった人が代々入る寺を指すようになりました。
 江戸時代には幕府によりかなり制度化され、宮門跡、親王門跡、摂家門跡、清華門跡などに分けられました。現在ではこの制度はなくなり門跡の名称のみが使われています。

比丘
 比丘(びく)は男性の僧侶を指します。女性の場合は比丘尼(びくに)といいます。

行者
 僧侶としての資格の在る無しにかかわらず、行をしている期間は行者です。
 日常的には、正規に得度をしていない人、あるいはときどき本業の合間に僧侶のような仕事をする人を指します。
 ただし修験道の開祖、役小角(えんのおづぬ)のみ役行者(えんのぎょうじゃ)と行者が尊称になっています。


流石に僧職は多様ですね!




 したがって、神社で働いている方の職位が分からない場合は「神主さん」。わかっている場合はその職制名称でお呼びするのがいいでしょう。

 一方、お寺で働いている僧職の方は、「お坊さん」と呼べば間違いがないでしょう。「坊さん」とは「坊主」や「房主」など、僧侶を親しんで言う語です。住職や和尚とは違います。

 “さん”のような敬称を付けるかどうかは別にして、日常的には、お寺の代表者に対しては「住職」と呼ぶのが普通です。また、お寺の代表者かどうか分からない場合は「おしょう」、「わしょう」、「かじょう」などと呼ぶのがいいと思います。宗派によって呼び方がちがいます。また漢字は同じであっても読み方が異なります。

 また、神社で働いていても神職には含まれない方や、お寺で働いていても僧職には含まれない方については「職員さん」とか「職員の方」とお呼びすればいいと思います。

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 一部のお寺で白衣に緋袴という、巫女装束に類似の服装で奉職する若い女性もみられるようになっています。いずれも「みこさん」とお呼びしているようです。




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