梅の花見をして一月ばかり経つと、桜の開花予想でもちきりになります。よく聞くのは「桜前線」という言葉です。桜前線は今、どんどん北上しています。
株式会社ウェザーマップの“桜開花予想2014”によれば、主な地点の開花及び満開日は次のように観測・予想されています。
3月18日に高知で、19日に佐賀・福岡・宮崎、20日に大分を除く九州各地で、25日には本州に及び、岐阜、東京、横浜、下関などで、更に27日には京都、大阪、神戸、鳥取などで開花の発表がありました。また、高知は25日、福岡は27日に満開(80%以上)の発表がありました。
今年は京阪神間では、今日(3/29Sat)より5日先から一週間が花見の頃合ではないでしょうか。
今年の桜は『平年並み』に咲く所が多く、西日本では早めの開花となった地点もありました。九州から関東にかけて記録的に早い開花となった昨年よりは遅い傾向です。
気象庁の季節情報でも、暖かい日が続くようです。
「桜前線(さくらぜんせん)」という言葉はマスコミによる造語で、1967年(昭和42年)頃から用いられてきたようです。
日本各地の桜(主にソメイヨシノ)の開花予想日の等期日を結んだ線図のことです。天気図の前線のように、南から北へ、高度の低い所から高い所へ、進んでいくことから、このように呼称し始めたようです。
気象庁は、1951年(昭和26年)から桜の開花日・満開日の観測・予報の発表をしていましたが、2009年(平成21年)でこの予想情報の提供を終了し、2010年(平成22年)以降は、株式会社ウェザーニューズ、株式会社ウェザーマップ、一般社団法人日本気象協会の民間3業者が行うようになりました。
しかし、開花・満開状況の生物季節観測情報は継続的に提供されています。
気象庁による桜の開花日・満開日の観測は、主にソメイヨシノを標本木としています。
なお、北海道の北部及び東部はエゾヤマザクラまたはチシマザクラを、沖縄・奄美地方は、カンヒザクラを標本木としています。
開花のメカニズムは、花芽が前年の夏以降に形成され、秋・冬の一定期間の低温を経て春の気温上昇とともに生長して開花します。
開花予想は、この花芽の生長が気温に依存する性質を利用して行われています。
以前は、各地の標本木の蕾を採り、その都度重さを量る方法で各気象台が生育状態を確認していましたが、1996年(平成8年)からは、標本木観察に加え、過去の開花日や平均気温、その年の気温の状況や予想など多くの関連データを基にして、前年秋からの平均気温の積算値を考慮する方法で、コンピュータを用いて全国のデータを計算しています。
標本木は、気象庁の標本木です。各気象台内や、その周辺にあります。
開花は標本木で5~6輪以上の花が開いた状態。満開は標本木で80%以上の花が開いた状態とし、それぞれの状態になった最初の日を開花日、満開日としています。
【関係サイト】
○ 株式会社ウェザーマップ さくら開花予想
○ 一般社団法人日本気象協会 桜の開花予想
○ 株式会社ウェザーニューズ さくら開花情報