あ゛~!! 知らなかった~!!!
東播地域が日本屈指のオニバス群生地だったなんて!
8月下旬~9月上旬。この時期の花といえば道路の法面・斜面に咲く白い高砂百合(たかさごゆり)と街路に佇む百日紅(さるすべり)、木槿(むくげ)くらいだと思っていましたが、東播地域、特に明石市内の溜池ではオニバスが密かに繁茂し、30cm~2mの大きな葉を水面に広げ、葉を突き抜いて赤紫色の小さな花を咲かせています。
以前から明姫幹線(R250)沿の、東から明石市大久保町谷八木の明石城西高等学校付近の下ケ池や真池、同町福田のO’sタウン・イオン明石ショッピングセンター西側の皿池、同町西島の江井ヶ島中学校付近の大池、皿池、新池等で見かけることがありました。
オニバスは、前年に繁茂した池で継続的に繁茂するとは限らず、全く別の池で確認されることが多い謎に包まれた生態です。
8月28日(水)にこれらの池を訪ね歩き、今年は江井ヶ島中学校東側の新池で見ることができました。皿池では蓮(ハス)が育っており、高く伸びた葉の上に優美な花を伸ばしていました。
<2013.08.28(WED) 新池のオニバス>
少し早かったのか、未だ開花しておらず蕾でした。
オニバスの葉は、アオサギ(蒼鷺;全長88~98cm。翼開張150~170cm。体重1.2~1.8kg)が乗ってもビクともしません。
≪オニバス(鬼蓮)に関するメモ≫
オニバス(鬼蓮)〔学名:Euryale ferox Salisb(エウリュアレ フェロ ソールズ)〕はスイレン科の水生植物です。一年生の浮葉植物で、夏季に巨大な葉を水面に広げ、8月から9月にかけて葉を突き破って花茎を伸ばし、赤紫色の花を咲かせます。花は水中での閉鎖花が多いのですが、この花は殆どの花がそうであるように、花冠が開く開放花です。
全体に大きな棘が生えていることから、「鬼」の名が付けられたようです。特に葉の表裏に生える棘は硬く鋭い。葉の表面には不規則なシワが入っており、これによってハス(蓮)やスイレン(水連)などと見分けることができます。また、ハスと違って葉が水面より高く出ることはなく、地下茎(蓮根)もありません。
オニバスは、絶滅の危険が増大している「絶滅危惧種Ⅱ類」に指定されています。
オニバスと言えば、子供を乗せた写真を思い浮かべられる方もあろうかと思いますが、それは南米原産のオオオニバス(学名:Victoria amazonica )で、オニバスとは別のオオオニバス属の植物です。
オオオニバスは、アマゾンにまで行かなくても、神戸花鳥園の熱帯性スイレン池で観ることができます。
【関連サイト】
○ 環境省「生物多様性情報システム」
絶滅危惧種情報
○ 神戸花鳥園
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