23日の天皇誕生日が日曜日だったため翌月曜日が振替休日となり、連休となった24日の午後、太山寺へ行きました。十数年振りの訪問です。往きは地下鉄伊川谷駅から北上しましたが、太山寺傍にある温泉浴場「なでしこの湯」への来訪者が多いのには驚きました。
室町中期に建築された仁王門の北側に、自動車一台が通れるだけの石畳の小道があり、この小道を150mほど進み、左側の白塀が途切れたところに駐車場があります。
また、仁王門のすぐ前に、神姫バスのバス停があります。
駐車場から50~60m、道なりに石畳を進むと中門に続く石段が現れます。
中門を潜ってすぐ左手に受付があります。ここで、入山料300円を支払います。また、ここで納経料300円をお納めすればご朱印を頂けます。
中門を潜った真正面に本堂がありますが、本堂に向かう途中、右手に三重塔、左手に阿弥陀堂があります。
これらの建造物を擁する境内には多くの梅の木が育てられており、梅の花が咲く季節にはもっと綺麗な景色を楽しむことができるのだろうと思いました。
それぞれの建物の傍には歌碑が置かれ、境内の情緒を高めています。
本堂は、鎌倉時代の1285年に焼失後、1293年~1299年の永仁年間に再建されたもので、国宝に指定されています。神戸市内の建造物で唯一の国宝です。
本堂にはご本尊の薬師如来像が祀られています。土足を脱いであがり、ご本尊にお参りすることができます。
三重塔は江戸・貞享五年(1688年)の建立とされており、県指定文化財です。
阿弥陀堂は三重塔と同じく、貞享五年に再建されたものです。ご本尊として丈六(じょうろく=1丈6尺)の阿弥陀如来坐像(約2.7m)が祀られており、その大きな金色の姿に圧倒されます。
阿弥陀堂から如何にも渡って行けそうな橋が架かっていますが、石垣で行き止まりになっています。その先には鐘楼があります。
本堂の左手奥には江戸中期に建てられたと推定されている護摩堂があり、その前にある護摩壇で護摩祈祷が行われているようです。
護摩堂の奥には大きな地蔵尊の石像があります。
本堂の右手奥には江戸時代後期に建てられた羅漢堂と釈迦堂があります。
釈迦堂では「花祭り」などが営まれるとのことです。
羅漢堂には四天王、十六羅漢像などが安置されています。
本堂の右手には稲荷舎と太子堂があります。
太子堂前と三重塔左脇の間を進むと太山寺川へと至り、「奥の院」へと渡る朱塗りの閼伽井橋が見えます。
境内とその周辺地域をあわせての風景を観るにつれ、寺社荘園を彷彿とさせる様相です。
【関連サイト】
太山寺ホームページ