源泉徴収票は、サラリーマンにとっては年1回手にする書類として、また、確定申告時の必要書類として馴染み深いものです。パートタイマーやアルバイターにとっても必要な書類であり、勤務先を変わる時には新しい勤務先に必ず提出しなければならない書類です。
このように重要な書類である源泉徴収票は、所得税法によって規定されており、事業主が従業員に交付しなければならない書類の一つです。
継続勤務している人には、毎年12月から1月に交付されます。また、勤務先を退職した時にも交付されます。その他、従業員が必要となった時に勤務先に請求すれば、事業主はいつでも再発行しなければなりません。
源泉徴収票は、PC用の給与システムや源泉徴収票作成専用システムを購入すれば簡単に作成することができますが、価格面で購入できない事業体もあります。給与計算そのものを、自前で計算式を書き込んだexcelを利用している会社も多いのではないでしょうか。
また、中堅企業で業務システムを導入している会社でも、基幹業務システムの給与システムに源泉徴収票作成機能が無かったり、あったとしてもインパクトプリンターによる複写式規定用紙が必要であったりします。TCO削減を目的に、殆どのプリンターをレーザープリンターにしてきた企業が多く、レーザープリンターに対応した、自社コンピュータ用の帳票システムが無い場合も多いようです。
e-Taxには源泉徴収票作成ソフトがありますが、従業員に交付するために帳票としてアウトプットすることはできないようです。
様々な形態はありますが、従業員として働く人には電子的情報ではなく、従来通り紙への印刷物を交付する必要性はかなり高いものと思われます。
わが社の給与業務担当者も、源泉徴収票のexcelフォームは必要としています。
また、情報システム部でも、一旦excelでのフォームがあれば、レーザープリンター用の帳票システムの開発が容易になるとの考えもあります。
このような状況の下、excelでの源泉徴収票フォームを作成することになりました。
この時問題になったのは、『源泉徴収票の大きさに法的な規制があるのか』ということでした。
調査の結果、記載項目は当然のことですが、「所得税法226条第1項」に基づく事項として規定されていました。
国税庁のホームページにアクセスし、
ホーム
>申告・納税手続
>税務手続の案内
>法定調書関係
>[手続名]給与所得の源泉徴収票(同合計表)
の順に進み、この最後のページを下にスクロールすると『平成20年分から平成19年分に支払が確定した給与等に使用する給与所得の源泉徴収票(PDF/635KB)』があります。
このPDFファイルの2ページ目の注意書きに“様式はA4用紙1枚に源泉徴収票4枚”が規定されていました。
したがって、住宅ローン控除、リフォーム・ローン控除、省エネ化ローン控除など証明記載事項が増え、規定紙面にきちんと記載するのは窮屈ですが、一枚を「用紙日本工業規格A6」のサイズで作成することにしました。
多くの方が必要としているフォームだけに、e-Taxのみではなく、こういった書類のexcelファイルも国税庁のサイトからダウンロードできるようになっていればいいのにと思いました。
(PDFファイルはダウンロードできる。)
<作成したexcelフォーム>
列幅2.63、行高13.5~、余白0 に設定
【関係サイト】
○ 国税庁HP e-Tax 源泉徴収票等作成ソフトダウンロードコーナー