建築関係では『バリアフリー』と言う言葉が、当たり前のように使われています。
ここ数年は、『ユニバーサルデザイン』と言う言葉が、あちこちで目に付きます。
握力の弱い方でも、簡単に開封できる袋やボトル。
視力の弱い方でも、触って区別できるシャンプーやリンスのボトル。
プリペイドカードや紙幣もそうですね。
これらのデザインは、一般の方にとっても便利だったりするわけで、誰もが受け入れられるものだと思います。
でも開発する側から見れば、やはり大変なものだったりもするわけですね。
私が一番大変だと思ったものは、色覚に対するユニバーサルデザイン化です。
路線図やフロア案内の視認性は、デザインの良し悪しにかなり左右される部分があります。
特に複雑なものになると、色分けやアイコン化で対応するものが多く見られます。
しかし、色覚に障害のある方にとっては、一部の色の違いが判別でない場合が出てきます。
これを考慮するのも、ユニバーサルデザイン化の一つなんですね。
コンピュータ処理ができる現在は、シミュレーションも容易ですが、実際に作るうえでは試行錯誤をしながら誰にとっても視認性が高いものを作るのは難易度の高い作業です。
こんなことを知った上で街中を見ていくと、作りこまれたものとそうでないものが混在していて、努力をしているものには、頭が下がる思いです。