なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

やっぱり肺炎

2013年10月28日 | Weblog

 59歳女性が内科小児科医院から紹介されて、午後に受診した。診断は肺炎となっていた。2週間前から咳と咽頭痛が続いているという。明らかな発熱はなくて、寝汗もない。持たされた胸部X線では右下肺野に浸潤影があるようだ。吸気不足で心拡大にみえて、左2弓がぼやけている。両側下腿の浮腫があるが、押してみるとそれほどではなかった。73Kgと肥満があって、腹部は2段になっていた。酸素飽和度96%(室内気)はふだんより低下しているのかもしれない。聴診上は特に異常なかった。夜間の起座呼吸はない。

 当院で十分に吸気させて胸部X線を再検すると、肺炎でいいような浸潤影に見える。胸部CTで確認すると、やはり浸潤影で良いようで、ヒ左肺には所見がなく、多少心拡大傾向はあるが、胸水貯留や肺うっ血はなかった。心電図は異常なしで、ST-T変化はない。心不全としての所見を取りにいったが、心不全とはいえず、肺炎でいいと判断した。初見の印象が心不全だったので、さまざまな検査をしたが、検査のし過ぎかもしれない。

 入院で治療を受けるか患者さんが迷ったが、今日外来で抗菌薬を投与(点滴静注+経口)して、明日の具合で決めることになった。調子良くなれば3日後に外来受診で、あまり良くなければ明日受診してそのまま入院の予定とした。

コメント
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