88歳男性が救急搬入されて、救急当番の神経内科医から連絡が来た。内科の若い先生が担当で、先月末に退院したばかりだった。誤嚥性肺炎と判断される浸潤影が左下肺野にあった。前回の入院も1か月半に及びやっと退院にこぎつけたらしい。肺炎が治るのかどうかという問題もあるが、はたして食事摂取できるかどうかわからない。この方はASOで両側の下肢を切断していた。息子夫婦と同居しているが、ふたりとも仕事があって、患者さんの姪にあたる女性が付いて来ていた。病棟の看護師さんの話では、息子さんを病棟で見かけることはなかったそうだ。お嫁さんも退院する時に、不本意という態度だったという。以前にこの方を診ていた神経内科医が、家族はクセがあるからとアドバイス?してくれた。
次に救急車で搬入されたのは、52歳女性の吐血だった。消化器内科医が呼ばれた。この方は以前にもアルコール性肝硬変の胃食道静脈瘤からの吐血で救急搬入されていた。胃静脈瘤の治療は特殊なので、大学病院に搬送されて、処置を受けたそうだ。通院を中断して、飲酒を継続して今日に至った。搬入時は血圧が40とショックだった。輸液と輸血で何とか安定して、大学病院の消化器科に搬送となった。