なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

心不全

2019年05月02日 | Weblog

 昨日当番医だった内科医院から浮腫で44歳女性が紹介された。2年前から気管支喘息で別の内科医院に通院している(ICS/LABA吸入)。

 先週末に嘔気が続いて通院している内科医院を受診しようと思ったが、たまたま休診になっていたので、近くの内科医院を受診した。血圧高値と両側下腿の浮腫を指摘されて(自覚していた)、Ca拮抗薬が処方された。喘息で処方されたテオフィリン製剤が嘔気の原因かもしれないといわれて、中止していた(嘔気を来す量では全然ない)。

 浮腫が増えたためか両側下腿が痛いと思って、当番医を受診したのだった。もともと体重100Kgの方だが、最近浮腫で4Kg増加していた。普通に自分で車を運転してきていた。血圧が150くらいで高い。酸素飽和度は99%(室内気)だった。

 胸部X線で心拡大が目立つが、胸水はなかった。心嚢液貯留の可能性と心周囲の脂肪の影響もみたかったので、胸部CTを行った。軽度に心嚢液貯留がある。肺うっ血もあるのかもしれない。心電図では洞性頻脈傾向で、V5-6にST低下がある程度だった。心筋原性酵素の上昇はない。

 血液検査で炎症反応は陰性だった。当初はネフローゼの可能性も考えていたが、尿蛋白(2+)ではあるものの血清蛋白は正常域だった。BNPが800と高値を呈している。

 高血圧性なのか虚血性なのかわからないが、心不全は心不全だ。5月2日は通常の診療をしている病院があり、電話で確認すると地域の病院でも紹介状があれば循環器内科で診てもらえるという。利尿薬を2日分だけ処方して、診療情報提供書と画像の入ったCDを持たせた。(夜間に悪化するとまずいとは思ったが、夕方で診療に疲れきっていたという事情もあり、翌日受診を選んだ。)

 

 昨夜は日直後に病院で待機していたが、夜間帯での内科入院はなかった。昨日は新入院をみるのが手一杯で、連休初日の4月27日に入院した患者さんをちゃんと診る暇がなかったので、午前中に一通り診てから昼過ぎに帰ることにした。

 

コメント
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