今日は日直で病院に出ていた。発熱で受診した83歳は右股関節の痛みもあった。10日前の午前2時ごろに自宅にいないのに家族がきづいて、探したところ自宅のドアからすぐの戸外で倒れていた。
その後、動かすと右股関節を訴えたが、そのまま様子を見ていたらしい。普段は歩行器を使用して歩行していたのが歩けなくなったが、不思議には思わなかっのだろうか。週2回のデイサービスにも行っていたが、施設でも不思議に思わなかった?。認知症はあるが、右股関節の痛みであることはすぐわかる。
もう左右の下肢の長さが違っていて、右股関節の圧痛も明らかだ。X線で右大腿骨頸部骨折があった。発熱の原因も検査したが、左肺炎があり、尿中肺炎球菌抗原陽性。4日前に施設のデイサービスで高熱を指摘されたが、その後少し下がったので、自宅では体温測定していなかった。
肺炎を治さないと整形外科で手術できないので、整形外科の病棟に入院として、まず1週間は内科で肺炎の治療を治療をすることにした。
山間の町の施設に入所している91歳男性が発熱で救急搬入された。酸素飽和度が低下して酸素2L/分を要した。肺炎かと思って検査したが、左肺下葉に若干陰影があるようなないようなではっきりしない。肝機能障害があり、胆道系酵素が上昇していた。血清アミラーゼも上昇していた。
CTで膵臓が軽く腫脹していると思ったが、正しかった。総胆管が拡張しているが極端ではない。総胆管結石の有無は不明だった。傍十二指腸憩室が目立ち、胆道感染と膵炎に関係した可能性もある。炎症反応は中等度に上昇していた。
明日総胆管結石の有無をみるためにMRCPを予定したが、認知症で動くので、うまくできるかどうかわからない。入院で抗菌薬を投与して、明日また血液検査を再検する。
朝に内科の若い先生がきて、相談があると言われた。3週間前に肺炎で入院した83歳男性が、先週末から悪化しているという。この患者さんは血液透析を受けていた。セフトリアキソンで入院時の白血球増加も正常化して、CRPが30から9まで低下した。そこからまたCRPが上がり出して、18になっていた。昨日から抗菌薬をメロペネムとレボフロキサシンに変更している。
胸部CTを撮り直していた。入院時に両肺の背側(主に下葉で上葉にも少し)に浸潤影があり、2回目では浸潤影の広がり、随伴性胸水貯留があった。炎症反応が当初軽快したのと違って、画像(胸部X線)は軽快したことはなく、悪化している。部位的には誤嚥を考えたくなる(食事が出ていた)。
肺炎とは別に透析の問題があった。透析シャントが使えなくなって、透析担当の先生が大腿静脈からルートをとっていて、シャント形成を検討することになっていた。
酸素10L/分で酸素飽和度90%なので、気管挿管・人工呼吸を考える病状と判断される。呼吸器内科のある病院へ転送を勧めた。透析ルートの問題があり、地域の基幹病院ではなく(肺炎だけなら頼める)、シャントの管理もできる呼吸器センターのある病院に連絡してもらうことにした。(その後無事転送)