水曜日に新型コロナウイルス感染症で入院していた92歳男性が退院した。
3月2日に発症して当初はホテル療養となった。その後高齢のコロナ患者さんを診る施設療養になったそうだ。そういう施設があるのは知らなかったが、最近できたばかりなのかもしれない。
8日目に高熱があり、翌日に当番の病院でアセスメントが行われた。コロナの肺炎なのではなく、右前腕~手指の発赤・腫脹・疼痛があり、蜂窩織炎と診断された。
レボフロキサシン内服が処方されたが、入院で抗菌薬の点滴静注が必要というコメントが出た。翌日は微熱になっていたが、当院に入院依頼が来て、入院となった。
入院したのは発症10日目に当たり、感染病棟に入院させるしかなかった。元気な方で。右手はかなり腫れていたが、ポータブルトイレには自分で移動できて、その後は個室内のトイレまで歩いていた。
白血球5100(もともと3000くらいらしい)・CRP11.5と炎症反応が上昇していた。胸部CTで肺炎像はなかった。
セファゾリン1gを1日3回の点滴静注を行って、解熱軽快した。入院5日目には、白血球3200・CRP1.8と炎症反応は著明な改善があったが、右手の腫脹は続いた(疼痛は軽快して喜んでいた)。1週間後にはケフレックス内服に変更して経過をて、右手はほぼ普通の状態(左手と同じ)になった。
最近80歳代後半~90歳代のCOVID-19 患者さんばかりで、隔離期間が過ぎてもすぐには退院できないことが多い。感染病棟から自宅退院できるのはありがたい。もっとも退院日の朝に滑って転倒して看護師さんを慌てさせた(骨折はなく問題なかったが)。