Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

くるみ割り人形と秘密の王国

2018-12-19 20:18:00 | その他の映画・ドラマ・舞台
キリッ

バレエ「くるみ割り人形」の実写ディズニー映画が公開中ですが、しましま家4人の女子で見てまいりました。

姪っ子は若干6歳でもバレエを習っていて発表会でこの音楽で踊ったばかりでして、私の娘も昔ピアノの発表会でこのバレエからの曲を弾き、かく言う私も恥ずかしながら人生でたった1回バレエの発表会なるものに出たのがこの作品でした。

実写版のバレエだしディズニーだし子供でも(字幕版のしかみんなで行けるスケジュールでやってないけど)きっと大丈夫!セリフもそんなにないよね!バレエは無言劇なんだし!

とすべて私のいいように解釈しましたけど、すっかりお話は変わっていて、セリフも英語でペラペラ字幕漢字いっぱい!な子供に優しくない企画となってしまいました。

夜9時過ぎに新宿歌舞伎町の喧騒をウロウロした大人2名とティーン1名、子供1名の謎の女子グループはおそらく外国からの観光客一族と思われたことでしょう。


さてオリジナルバレエのストーリーは、クララがクリスマスにもらったくるみ割り人形が本物のプリンスとなりおとぎの国に連れて行ってもらい、一緒におもちゃの兵隊軍団で悪いネズミ軍団をやっつけ女王である金平糖の精に感謝されるが、気がついたらクララは眠っていた「まあ、夢だったのね!」というお話だったはず。

ただバレエ版の方でも解釈はいろいろあって、クララの名付け親ドロッセルマイヤーなんか怪しいキャラなので彼のストーリーがあるものも。

またいわゆるプリンシパル(主役ダンサー)の役はクララではなく金平糖の精。

それが映画版では、クララのひとり主役がはっきりして彼女目線でお話が進みます。

一番の違いはクララの母親が他界していること。しかも母はおとぎの国の創造主であること。そしてその母とクララはともにメカの達人なのです!

これまで機械仕掛けを操るのは男性の専売特許でしたが、ここにも女子をばーんとつけたのが、軍隊を率いて自ら軍服を着て馬に跨り戦争に行った勇ましいプリンセスと相まって、スカッとしました。

今の小中学生は、男女ともに家庭科も技術もやるので羨ましいですが、こういうプリンセスが機械を操るロールモデルとして出てくるというのは、今度の女子の将来を広めますよね!

プリンセスになるのと世界を救うのを同時進行でやるのが21世紀だな〜と感慨深いですが、女の子向けっぽい映画(ここで男女に分けるのも変ですがやはり男子だけの家庭はあまり来ないような・・・)でこれが普通になったら、

男性が見る媒体でもそういう女子が活躍する日がくることでしょう。

キャプテン・マーベルも女子ですから、もう現実ですね。

ところでこの映画、ネタバレしますけど




実はシュガー・プラム=金平糖の精は悪役なんです。それをキーラ・ナイトリーが怪演してるのが不気味でした!お砂糖の人形だから当然、砂糖菓子色の姿をしていて、眉あたりも塗りつぶしてピンクの眉毛に陶器の人形のようなメイクなんですが、かわいい、きれい、というよりもう最初から不気味・・・あの細身の美女のキーラが・・・

それにヘレン・ミレンも出ていて、マザー・ジンジャーという一国の主なんですがやはりすごい特殊メイク。ヘレンさま〜〜〜

それにポリティカルにもいかようにもコレクトネスにこだわってそうな社風ゆえか、黒人俳優も要所要所に配役されていて、ヴィクトリア時代の設定でもかなりモダン。特に劇中に唐突に出てくるバレエダンサーが黒い美女というのはおとぎの国指数をぐーっと上げていました。

そしてセルゲイ・ポルーニンがその女性ダンサーをサポートしてた人のようなんですが、彼の顔がほぼクローズアップされることなしに終わってしまって、

なんとなくこの映画の監督さんは美男美女に恨みでもありますか・・・と疑ってしまいました。


世界中の名作はディズニー版で征服よ!な勢いですが、

メアリーポピンズも控えています。はい、征服されます。